かつて京都に長年住んだ身として前々から気になっていた「鯖街道」という響き。ここでウルトラがあると知り、思い切って参加してみたところ、山、川、ロードの下り等々アドベンチャー感満載で想像以上に楽しい大会でした。エイドも非常に心強く、また参加したい大会の一つです。
前日
今回は半鯖ということもあり当日早朝移動となります。ですので前日は何も変わったことはせず、午前中にジョグをした程度です。
レース当日
7時頃の電車には乗る必要があるため、朝は早いです。早くても食欲は衰えません。
1時就寝6時前起床。遅く走る分時間がかかるので多めに食べることにした。チキンはちょっと重かった。安倍川餅は一つ。おにぎりは出町柳で食べた。シャワー、髭剃りを済ませ、日焼け止めとワセリンを塗りテーピング(今回はニチバン)を済ませたら時間が無くて慌てて出発。ゼリーを忘れるなどした。 pic.twitter.com/wNg6SlAxh7
— ぶり (@takosanpan) May 20, 2018
電車で移動し、出町柳で受付。鴨川を眺めて慌ただしくバスに乗ります。ゼッケンが硬くてゼッケンピンを通す穴があけられず、バス停の針金を使いました。
駅でトイレに行きコンビニで水を買ったせいか時間がなく、到着後慌ただしく装備を整える。急行ではなく前の特急に乗るべきだった。貴重品も持っていかざるをえないので財布をポーチに。塩熱サプリは3つ。ボトルに水を入れる。ゼッケンが硬くて時計では破れなかったので、バス停の針金を使って貫通。 pic.twitter.com/bGueKhTM2X
— ぶり (@takosanpan) May 20, 2018
バスに揺られて43kmコース(半鯖)スタートの梅ノ木着。天気もよくて風も心地いいです。次週に大好きな黒部名水マラソンを控えているため、今日は楽しく走ることができればよしとします。スタートしていきなり上りで渋滞して歩きましたが、タイムは気にしません。シューズはイダテン with かかとタフです。
バスでは席の都合上5分くらいしか眠れず。梅ノ木の風と景色に癒される。写真を撮ったりぼんやりしているうちにスタート。今日は遅くてもいいと気楽だったし、最初の坂で渋滞したので尚のこと急ぐ気はなくした。すぐ京都突入。5kmが6'20"/kmで少し早いかなくらい。日陰も多く、帽子も腰に着けていた。 pic.twitter.com/Rhd2sqledr
— ぶり (@takosanpan) May 20, 2018
気負わず走っていると遥か遠く小浜から山を越えてきた72kmのランナーと合流します。畏敬の念を抱きながらその背中を眺めます。久多エイドではありがたくフードをいただきテンションも上がってきたところでトレイル区間に突入します。
序盤から上りはそれなりにあったが、ここはジョグくらいのつもりで軽く上がっていった。周囲はこのペースでもしんどそうな人が案外多かった。72km組と合流して6km地点で早々に久多エイド。おにぎりとオレンジを食べてポカリも補給。トレイル区間に入る。この後大変なことになることをまだ知らない。 pic.twitter.com/aqcxvmP6rz
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トレイルは初めてだったのでどんなものかなくらいの気持ちだったのですが、坂もさることながら川ありぬかるみありのコースになり上りはただただ歩くことに。イダテンさんも泥に突っ込み黒くなってしまいました……。
トレイルも最初は何の疑問もなくほいほい上っていけたけど、次第にでかい石とぬかるみで足場が悪くなり、諦めて歩く。周囲も歩いていて道の広さ的に抜けないし、ここはピクニックと割り切って川を越えたり山道をひたすら上ることに。流石は高層湿原八丁平、全く進まない。5kmがなんと10'41"/km…。 pic.twitter.com/1xPzZtVGYY
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上りは皆歩いているからいいのですが、下りになった途端に周りの速いこと速いこと。道が細くて足下も見えない道でも後ろからガサガサガサッ!とでかい音と共に転がり落ちるように突っ込んでいくランナー(おばちゃん含む)が来て衝撃でした。勿論写真を撮る余裕などはありません。命からがら二ノ谷エイドに辿り着きます。
自分は怪我をするわけにはいかないので、道を譲りながらなんとかトレイルの下りという恐ろしい関門を通り抜ける。二ノ谷エイドではボトルの残りが多くてコーラをもらえなかったが、バナナやオレンジで補給。トイレは迷ったが、まだ早いと判断。 pic.twitter.com/L7u3MF5FH2
— ぶり (@takosanpan) May 20, 2018
少しロードが続いたので挽回できるぞと思ったのもつかの間、またしてもトレイル区間に。散々歩き木々の間を抜け、どうにか進みます。これはこれで貴重な経験ですので楽しくはあります。ようやく杉峠エイドに到着し、わずかに見える琵琶湖の姿にほっとします。今年は昨年と異なり涼しいので皆元気だとエイドの方に教えていただきます。そうめんやかりんとうもおいしかったです。
この先からまた少しロードに入る。ロードのくせに水が流れていてぬかるみもあるので、この辺りからシューズを通して水が入る場面が増える。ここらで1か所程危ないレベルの下りがあった。膝は無事だと思うけど。上りはジョグで進んだけど、周囲はかなり歩いていて、軽々上ると感心されたりした。 pic.twitter.com/Rvr8qnvrGU
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ロードが続いたと思ったら杉峠に突入。やはり最初の少しだけは走るも後は諸々の危険を避けるために歩く羽目に。15kmで二時間弱かかっているので6時間付近を意識した。ある程度の高さまで行っても沼化している箇所があり、かなりやられてしまった。木の上に乗ったりして回避は試みたが…。 pic.twitter.com/8tEm3BCFgI
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トレイル区間は上りも下りも集中力を要するので、写真はほぼ撮れず。どうにか杉峠を上り切った地点で一瞬だけ琵琶湖が見えたので撮影。杉峠エイドではそうめん、かりんとう、バナナ、オレンジ、コーラ、饅頭等をいただく。ここからひたすら下りが続く。花脊峠の横に出たのでここに出るのかと感慨。 pic.twitter.com/2iZQwWCcuW
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ここからいよいよロード区間です。花脊峠から鞍馬寺に向かって駆け下りるという京都民なら一度は憧れる下りです。ここまで来れば気は楽ですので、有名な酷道の写真も撮りつつどんどん進みます。鞍馬寺エイドでは優しく迎えていただきます。
下りも飛ばし過ぎるわけにはいかないが、へっぴり腰で大ダメージを負わないようには注意。揺れでボトルが抜けそうに。名高い酷道入口の写真も外せない。下りは相対的に得意なはずが、途中猛然と下る女性に抜かれて驚いた。鞍馬寺手前で傾斜が緩くなった際に逆転したけど、一体何者…。 pic.twitter.com/aodXFyCsnr
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下りはどんなに抑えてもある程度速くなるので、来週に響かないかなと不安に思いつつキロ4分台で進む。でもこの辺りの坂をこっち向きに下る不思議な感覚は楽しめた。鞍馬に入りエイドで補給。ここで日差しが強くなっていることからキャップ・サンシェード装備。走っていると応援してもらえて嬉しい。 pic.twitter.com/lN8RsbwIu6
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その後も下りは続き、思い入れのある京都の街(ただしかなり北の方)を気持ちよく走ります。市原エイドや私設エイドで皆さんに応援していただけます。
景色を楽しみながらも下りで調子が出たので結構抜かす。市原エイドまであっさり到達したので、トマトやクラッカー、バナナをいただく。東北部クリーンセンターの方は意外と眺めもよかった。左に曲がる所でみかんの缶詰、コーラ、レッドブルをいただく。少し行った先ではかき氷まで。感謝です。 pic.twitter.com/JLKU0s7HeU
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賀茂川沿いに突入してからは景色も変わらず、また、遮るものもないため日差しをもろに受けることになるのですが、自分は前半ほとんど歩いていて元気な上にイダテンさんを履いているので、重厚なトレイルシューズ組をどんどん抜きます。30kmは5'01"/km、35kmは5'10"/kmで、何回も止まっている割には速く走れていたようです。最後は少し上げて気持ちよくフィニッシュ。完走賞の鯖をゲットして大喜びです。
この先は土地勘もあるので気楽に、エイドがあるごとに水やコーラをいただき元気に進む。暑くなってきても平気で、黒部につなげられそう。35kmから先は4'50"/kmと4'29"/kmで無理なく走れていた。走力の確認ができて自信になる。フィニッシュは何回経験しても嬉しいね。 pic.twitter.com/fBcpCENC3Z
— ぶり (@takosanpan) May 20, 2018
サバイバーおじさん、焼き鯖をゲット。トレイルはほぼ歩かざるを得なかった(特に下りはひどかった)けど、花脊からの下りと平地では地力を見せられたかな。エイドのバナナ、オレンジにコーラやかき氷まで、力をもらいまくりでした。皆様、応援ありがとうございました!#鯖街道ウルトラマラソン pic.twitter.com/OCycnJtWeH
— ぶり (@takosanpan) May 20, 2018
イダテンさんは大きなダメージを受けていましたが……。頑張っていただきありがとうございます。
踵は、走っている時も浮いているような感触があったが、見ても速くならないと判断してそのまま押し通した。後で見てみると予想外の割れ方をしていた。まあミッドソールに接着すること自体に無理があるとか、石を踏んだとか色々あるのだろうけど…。隠岐の島までに何とかせな…。 pic.twitter.com/VIwb8CQyGT
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アフター
とりあえずプロテインとゼリー、ポカリと水を存分に摂取し、更にコンビニで栄養補給(唐揚げ、ゆで卵、チーズ)をしてから百万遍の東山湯さんに向かいます。無料入浴にご協力いただき感謝です。予想通り混んではいましたが、広かったので案外快適でした。ビールがたまらなく美味しかったです。
東山湯さんでお風呂に入りビールでささやかながら売上に貢献。お陰様でさっぱりできました。 pic.twitter.com/6fEik9M3gc
— ぶり (@takosanpan) May 20, 2018
そしてタテカンが撤去されて見慣れない姿となった東大路通を見届けてから帰宅……。やはり独特の景観が変わってしまうことに寂しさを感じます。
知らない大学ですね…。 pic.twitter.com/7D5ySFqSxt
— ぶり (@takosanpan) May 20, 2018
まとめ
鯖街道ウルトラマラソン、いかがでしたか。人気大会ゆえあっという間にエントリーが締め切られてしまいますが、走ってみるとその魅力がよくわかりますね。全鯖に出られるような強靭な身体に憧れるところです。一日ご協力いただいたスタッフの皆様、贅沢な時間をどうもありがとうございました!