ちょっと長すぎる旅ランブログ

百聞は一走に如かず。きっと貴方が好きな大会が見つかります。

第14回 隠岐の島ウルトラマラソン(2019/06/16) 初めてでも、何度でも、素敵なものが見つかる場所!

前日伊丹便が強風で欠航になり参加自体が危ぶまれたものの、JTBさんのお力により無事に送り届けていただき、隠岐の島では島民の皆様に温かく迎えていただいたお陰で、昨年以上に楽しく走ることができました。更にレース翌日も川内優輝選手、鮮輝選手、侑子選手トーク、ジョギング、ボストンマラソンの金メダル回覧、そして空港でのお見送り等、もう本当に来てよかったなあと感謝の気持ちと幸福感で満ち満ちています。7回完走してレインボーホルダーを目指したいという思いが沸々と湧いてきます。

第14回隠岐の島ウルトラマラソン【公式】

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f:id:savarun:20190624191630j:plain初めて参加した時の衝撃と喜びはこちらに綴られています。すっかり隠岐の島の魅力の虜になってしまいました。

savarun.hatenablog.com

 前日(伊丹便欠航~前夜祭)

 伊丹空港に到着すると何やら不穏な空気。案内を見るとまさかの強風による欠航……。昨年の帰路は地震により飛行機が飛ばなかったため、またかという声が周囲から聞かれます。まあこうなった以上は、JTBさんがどうしようもなければどのみち自力では辿り着けませんし、隠岐の島の皆様は待っていて下さることも分かっていましたので、境港へのバスから高速船のリレーに賭けることにします。焦っても何一つ事態は改善しません。

スタートラインに立つまでにドラマがあるのもまたよし、バスや高速船の中で隣り合った方とウルトラマラソンや旅ランの話をするのもまたよしで、個人的には楽しく隠岐の島まで移動できました。バスと高速船を手配して下さったJTBさん、出航を待っていて下さった高速船の乗客の皆さん、やはり西郷港からレインボーアリーナまで待ち構えていて下さった隠岐の島の皆さんに感謝です。

前夜祭も最後の方は出られ、隠岐のSHIMA-SHIMAを歌えましたし、ここぞとばかりにいただいたアジの南蛮漬けとおにぎりもおいしかったです。スタッフTシャツも毎年デザインが変わるので買いました。今回宿泊したホテルMIYABIさんは料理も豪華、設備もきれい、お風呂も広い、スタッフさんも親切、と非常にいいお宿でした。

 

当日(笑顔の絶えない100km)

 雨が降りそうではありましたが、曇りで気温が高くないため、走り易い気温です。スタートまでは宿の送迎で移動し、荷物を早々に預けます。まだ暗い中スタートし、トンネルを抜け、橋を渡り、海沿いの道を進みます。

この大会の素晴らしいところは、本当に島を挙げてランナーを応援して下さるところです。小さな島なのにどこに行っても声援を送って下さる方が多く、ゼッケンから名前を調べて読んでいただけることも数十回ありました。人が少ないエリアや坂の上の方ではメッセージや手形が沢山の横断幕があり、力をいただけます。

給食も要所要所でおいしいものがいただけます。のり巻きと味噌汁に始まり、私設エイドでの焼肉、レストステーションでのカレー、素麺、後半戦のイカや豆腐、ぜんざい、レッドブルにカルピス等々、ついつい食べ過ぎてしまいます。ほぼドリンクのみのエイドもありますが、時期を考えるとそこまで食べられませんし、これで十分でしょう。

普段都会で暮らしているのとは明らかに異なる時間の進み方を感じます。これはアインシュタインが言っていたやつでは、と思いながら走っていました(違います)。景色は前半海を望む箇所が好きですが、後半も長閑な農道、海の見える下り、気持ちのいい直線等、飽きる暇がありません。確かにアップダウンは多いのですが、驚くほどの坂はありませんので、無理をしなければ地獄を見ることなく走れると思います。

今年も川内優輝選手が50kmの部に参加しておられ、100km参加者としてはどこまで逃げられるかも一つの楽しみです。川内さんは11時30分スタートで2時間50分以内では走られますので、9時間20分切りは必要になってきます。96kmまで頑張れましたが、結局はその背中を見送ることになりました。

また、今年は久しぶりに川内鮮輝選手も50kmに参加しておられ、サロマの調整でゆっくり走ったとはいえ余裕で2位でしたから、川内ファミリー恐るべしという思いを新たにしました。ちなみに鮮輝選手の隠岐の島100kmの記録は7時間20分台という驚異の記録です。

昨年より速く走れそうだったので、終盤は頑張りました(西郷大橋以降の写真は翌日ジョグしながら撮ったものです)。最後の最後まで給水と被り水のお世話になり、ラスト1kmでは沢山の応援を受け、最後の虹見坂を駆け上がり、実況に鼓舞されながらのフィニッシュの瞬間には、大きな喜びと達成感があります。(昨年より7分程速い9時間27分台でした)

アフター

当日

 終了後はすぐにシャワーも浴びられますし、ビールも買えます。この一本はどれほどうまかったことか。コインランドリーも少し歩けばあり、衛生面も安心。宿の食事はこの日も豪華で大満足です。

翌日

朝は疲労抜きを兼ねてゆっくりジョギングです。前日の思い出が蘇ります。ジョグをしていると声を掛けていただくこともあり、昨日は楽しかったです、ありがとうございます、と笑顔でお礼を伝えられるのもよいものです。

昨年は地震の影響でフェリーで帰ったのですが、西郷港でのお見送りは船から見ると壮観です。更に川内さんもめっちゃ見送っておられました。

9時30分からはランナー交流広場と題して川内さんご一家のトーク。優輝さんはドーハ世界選手権の下見で分かったコースの癖、気候、生活の違い、プロとしての世界選手権への思い、レース直後のリカバリージョグの大切さ等につき披露して下さりました。鮮輝さんはサロマでの激闘の話が印象的で、改めてトップ選手が100kmをとんでもない速さで走られるのだと思い知りました。ボストンマラソン等の金メダル回覧、サイン入りTシャツがもらえるじゃんけん大会、恒例の歌等、今年も本当に楽しい時間を過ごせました。

終了後は川内ファミリーとのおしゃべりジョギング。キロ6くらいで走るのは正直楽ではありませんが、この機会を逃すわけにはいきませんので何とかついていきます。優輝さんからは、まだ出場したことのない県の話や、初めての別大の思い出等を直接伺えました。鮮輝さんからはフルと100kmのシューズの違い、前日の食事、普段の食生活や身体のメンテ、昨年の神戸・福知山の連戦等、是非伺いたいと思っていたことを沢山教えていただきました。四万十川の大会記録更新や来年のサロマでの代表入り等、これからも応援していきたいです。トップ選手が市民ランナーと交流して下さるのは、本当にモチベーションになりますし、一ランナーとしては、こんなに嬉しいことはそうそうないですね。感謝しかありません。

隠岐の島ウルトラマラソンは一度出るとハマってしまうランナーも多く、今年も昨年仲良くなれた面々と再開でき、一緒にジョギングしたり話したりできるのがまたありがたいです。毎年三日目のイベントも企画して下さる駅鈴クラブさん、本当にありがとうございます。

帰りは隠岐空港から伊丹便が飛んでいましたので、初めて余裕を持っての帰路に。おいしい藻塩チョコレート等の品々を仕入れて帰ります。空港まで町長を始めとしてお見送りに来ていただき隠岐の島の皆様のホスピタリティには恐縮し切りです。素敵な思い出を胸に、また走りにきたいなという思いを強くし、大阪に戻りました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。書いているとついあれもこれも書きたくなってしまうくらい思い入れの強い大会で、興味を持たれた方には是非隠岐の島を訪れてみていただきたい、ウルトラを走ってみていただきたいと思っています。応援やエイドの多さだけでなく、今年はゼッケンに高低図が逆さに印刷してある等、ランナーへの心遣いも素晴らしく、何とよい大会なのかと思うこと間違いなしです。

初めてでも、何度でも、素敵なものが見つかる場所です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。