ちょっと長すぎる旅ランブログ

百聞は一走に如かず。きっと貴方が好きな大会が見つかります。

第13回Over Night 60kmみちくさウルトラマラソン(2018/7/14) 体を張って箱根駅伝気分を味わおう!真夜中の遠足!

みなとみらいをスタートして箱根湯本まで、つまり箱根駅伝の2区の途中から5区の最初の方までを走るというだけでワクワクしませんか。翌日の箱根観光とセットで、山の神の偉大さを思い知ったり、芦ノ湖箱根駅伝ミュージアムを見学したりすればもうすっかり箱根駅伝の虜です。暑い時期ではありますが、夜にゆっくり走るのでどうにかなります。

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 当日

18時スタートですのでゆっくりとぷらっとこだまで移動します。グリーン車しか取れなかったのですが、時間が長い分お得感があります。

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今更ここに書くまでもないのですが、夜に走るので写真を撮れるはずもなく、観光パート以外はテキストのみの記事になります……。

この日は日中33℃くらいだったと思います。18時でも相当暑く、ガチのレースでなくてよかったなとしみじみ思いました。

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見るからに暑そうな横浜の街

暑さ対策で経口補水液と塩熱サプリ、アミノバイタルゼリー等を武庫川ユリカモメ70km参加賞のリュックとポーチに携行しました。他はコンビニで補給する予定でしたが、中盤以降は予想以上にコンビニが少なく、まだかまだかと闇を見つめる時間が続きました。

初参加で不安だ!という方のために自分の補給履歴を書いておきますと、こんな感じでした。16km(20:19、ローソン、コーラ)、24km(21:10、ファミマ、炭酸水)、26km台エイド(フルーツ、ジュース)35km(22:40、ファミマ、ゼリー、オレンジジュース、炭酸水)、36km台エイド(杏仁豆腐)41km(セブン、炭酸水)、53km(ローソン、ゼリー、グレープフルーツジュース、炭酸水)。

ライト必須ですので、ジェントスのヘッドライトを装備して走ります。お値段が群を抜いてリーズナブルなのにとても明るくて驚きました。強力な反射材のタスキも貸していただけますので、一応安全面は大丈夫かと。

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なんと2,964円。安っ!

このイベントは走援隊の皆様の努力と工夫が素晴らしいです。まずスタート前にJRの使い方につき懇切丁寧な説明が繰り返されます。最初の誘導でもキロ8分くらいで進み、歩行者の方にも道を譲る等マナーを浸透させていただきました。参加者も自覚を深め、その後も概ねしっかりしていたと思います。事前にコンビニへの挨拶回りや警察との折衝もしていただいていますので、その気持ちに応えないわけにはいきませんね。

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和やかなムードの中、歩きに等しい速さでスタート

5km付近で先導が外れて権太坂に入ります。これは思ったよりも長かったのですが、箱根駅伝にやたら詳しいランナーさんに色々教えていただきながら楽しく進みます。この辺りで大分暗くなりました。戸塚ではお祭りが開催されており、ゆるい気持ちで歩いていました。

今回一番の幸運は、最初のエイドで会ったドイツ人ランナーさん(完璧な日本語を話す)とその後35km程並走でき、彼のお陰で心強かったし、楽しく走れたことです。最初のエイドの後は湘南の海岸沿いを、ほとんど誰ともすれ違うこともなく走るのですが(コンビニもない)、この区間でご一緒できたのは本当に助かりました。

これまでに参加した大会や普段の練習、身近にいるクレイジーランナーの話等をしていたのですが、見知らぬ土地でこうしてお知り合いになり、こんな形で時間を共有できるとはなんと幸せなのかとしみじみ噛みしめていました。こちらの方が余裕があったので、基本引っ張りつつ、小田原付近でコンビニに入る等して一緒に完走できるようにサポートできたのも貴重な経験でした。

最後は箱根湯本に向かって坂を上りますが、箱根駅伝5区的には序盤なんですよね。この後が山の神の真骨頂という世界でして。我々はここで終わりですので、他の一人も加えて三人でフィニッシュ。誰かと励まし合ってゴールするのは初めてだったので何とも言えない喜びがありました。ふるまいの発泡酒おにぎりスープで乾杯。アドレスを交換して分かれます。後で大会の動画を見たのですが、彼も私もとても嬉しそうでした。

箱根湯本駅の前にはコンビニがあるので補給は困りません。

たんぱく質を欲します。

日帰り入浴可能な天成園さんまで歩いて移動、仮眠スペースが満席という非劇にもめげず、とにかく温泉は楽しみます。そして大広間で貸与された座布団二枚をお供に眠りにつきます。

アフター(箱根観光)

三時間程ですが仮眠を取ることに成功しました。常に携帯しているアイマスクと耳栓が役立ちました。三連休の中日で大混雑は必定ですので、遅くまで寝ているわけにはいきません。朝風呂も決め、早速箱根湯本駅に向けて散策開始です。

よき座布団でした。

いかにもな温泉街を歩き、バスや海賊船にかかる費用と都度の切符購入の手間を考慮してフリーパスを購入します。

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箱根湯本駅付近を散策

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一日で帰ることを考えるとお高いですが……。

箱根登山鉄道では、これがあの箱根駅伝5区の山登りかと脅威を感じます。自分ではキロ5でも上れません。山の神は本当に神なのだと思うこと請け合いです。

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スイッチバックを繰り返してどんどん上ります

箱根山ロープウェイも外せません。ここまで来て大涌谷に行かない手はありませんね。

大迫力です。並んででも乗るしかありません。

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その黒さの秘密は謎であるという

流石に見晴らしもよいです。

先ほども書きましたが、この日は三連休の中日で、どこに行っても大行列でしたし、とにかく暑かったので、回復していない身体には相当鞭を打ちました。それでも芦ノ湖に行かないわけにはいきません。海賊船もきっちり乗りました。デッキに上がる元気はありませんでしたが。

何としてでも箱根を観光しようという執念です。

海賊船で芦ノ湖を渡った先には箱根駅伝ミュージアムがあります。ここで歴史を学び、過去の偉人の足跡に胸を熱くするのです。館内撮影不可だったものの、資料が上手く纏まっており面白い場所です。瀬古さんの特注シューズが意外と小さく、ソールが細かな網目状みたいだったのが印象的でした。あとやはり5区はキツすぎますし柏原さんは山の神にも程があります。

とにかく箱根駅伝一色の場所です。

そして、往路のゴールと復路のスタートもここになります。この後のお正月に箱根駅伝の中継を見た時は、また感じ方も違いました。あそこ行ったなあと。

テレビで見たことのあるやつです。

関所も廻りたかったのですが、流石にこれ以上命を削るわけにはいかないと判断し、早目に帰路につきました。日陰は確かに28℃なのかもしれませんが肝心の日陰がないので暑いのです。饅頭と団子を食べるのが精一杯でした。体力の限界!(寄木細工は精巧でよかったけどからくり箱は高価で断念しました。)

もう少し身体に優しい季節に来たいですね。

ここに来られたのもまたご縁です。

さも小田原城にも行ったかのような顔をしておきます。ぷらっとこだまのクーポンでビールを調達して酒盛りです。昨夜からどたばたしていましたが、ようやく打ち上げができました。

走っていなかったらこんな経験はできなかったでしょう。

最後に

大会自体はものすごくゆるく、非常に気軽に参加できますし、一緒に走った方とは友情が芽生えます。更に翌日頑張れば(欲張り過ぎですが)箱根観光も楽しめます。関西人にとっては箱根にわざわざ行く機会もそうそうないですから、自ら箱根駅伝のコースの一部を走り、更に往路ゴールまで実物を見られる貴重なチャンスです。こういう楽しみ方もできるのが、旅ランの魅力ともいえますね。

ここまで読んでいただきどうもありがとうございました。