「日本の屋根を走ろう!」という素敵過ぎるテーマに惹かれて大阪から初参加でしたが、実にいいコースです。何と言ってもラスト7km以上ひたすら下りです。終盤で不安なくペースを存分に上げられるのは爽快そのもの。自分は全体平均4'40"/kmでしたが、35~40kmは4'25"/km、残りは4'09"/kmでした。この感覚は他ではなかなか味わえません。長い上りと下りは経験値を稼げますし、地力をつけたいランナーには是非お勧めしたいです。自然を満喫できる上に、ほとんどのエイドでリンゴがふるまわれる等応援も温かいです。大町にはまた遊びにいきたいですね。
前日(松本城見学)
大阪からなら普通に自由席×自由席がぷらっとこだまで刻むより安いです。長野県はとにかく遠いのですが無事に辿り着きました。
松本に来たからには国宝松本城です。実際に訪れたところ、期待を遥かに上回ってました。到着時刻が遅くギリギリでしたが、急な階段も楽しみつつ天守閣まで上れてよかったです。月見櫓は江戸時代に増築されてかつ城とつながっている珍しい造りとのこと。歴史の深さと造りの見事さ、保存状態、どれを取っても別格ではないでしょうか。
この後は少しだけ街中を歩きます。暗くてきれいに撮れていませんが、なわて通り商店街、カエルの街のオブジェはでかくて迫力がありました。
人気のみよ田で鴨つけそばと野沢菜おやきをいただきます。少し並びましたが、やはり信州に来たからには絶対に食べておきたいですね。蕎麦は勿論汁がうまし。おやきも温かくておいしかったです。
松本名物の山賊焼きも、小さいサイズのものが買えましたのでいただきます。ニンニク醤油の味付けがおいしかったです。
今日のお宿、松本駅から少し離れた旅館松風さんは何と素泊まり3,000円です。宿のご主人も親切でしたし、うるさいこともなく、かなり快適でした。
レース
松本駅6時27分発の電車で余裕です。移動時間はそれなりに長いので、ここで再度眠って力を貯めます。信濃大町駅からはシャトルバスで送っていただけます。
会場の立派な体育館で着替えられますので、雨でも平気です。トイレも比較的余裕がありました。バドミントンの奥原希望選手が大町市ご出身ということで展示もありました。偉大な選手が自然豊かなこの町で練習されていたのですね。
スタートは土のグラウンドです。地方大会はこの温もりが好きなのです。ゲートは今まで見た中で恐らく最も高さのあるものです。流石大町、スケールがでかいと妙なところでも感心してしまいます。
運動公園を出てからいきなり山に向かって突っ込むように走り、やはり長野はすごいと勝手に感心します。
左折してからしばらくは緩やかな下りで、ここは速くなり過ぎないようにだけ注意して進みます。3時間半のペーサーを4km手前で捉えた後、折り返して最初の私設エイドで手作りのパンを、公設エイドでリンゴをゲットします。
そこから13kmは上りが続きますが、息が切れる程の激坂ではありません。松本城天守閣への階段の方がきついです(当たり前)。淡々と進んでいきます。
今年は雨で涼しかったので楽でしたが、給水テーブルが短いので暑いと厳しそうです。エイドでの接触は避けたいのでスピードを上げ間合いを取ってからリンゴを取るといった集中力も発揮します。本場のリンゴは甘くておいしいですし、走っていて元気が出ます。
そうこうしているうちにコース最高点に到達です。帰りはこの橋まで戻って来さえすれば後は下るだけだなと確認します。雨で遠くまで見えなかったのは残念ですが、それでも山々の雄大さ、力強さの一端を垣間見ることができました。
そこから3km程は下りです。同じくらいの速さのランナーさんと話したり、エイドのリンゴを味わったりしながら進みます。ここでしっかり休み、フラットになった後で木崎湖の折り返しです。こちらでも応援していただけますし、湖の姿がまた心を洗ってくれます。すれ違うランナーさんにも声をかけていただけました。
30kmくらいから二度目の上りになりますが、前半の3分の1ですからどうにかやりすごします。
橋を渡ればブレーキ不要の下りです。34kmを過ぎた辺りで下りに切り替わり、ああ今日はこれで大丈夫だと思いました。心拍数が上がることもなく、スピードを緩める理由もないので、好きなペースで下るばかりです。ハーフの選手をよけながら、どんどん飛ばしましょう。
土のグラウンドは雨の後はスピードが出ませんが、最後は実況に合わせて笑顔でゴールできました。作戦は至ってシンプルで、下りで休んで上りで無理しないことだと思います。前半飛ばさない鉄則を守れば最後まで持ちます。(3時間17分台でした)
ふるまいのきのこ汁、豆腐が身体に沁みます。
そして参加賞のタオルがでかいです。何から何までスケールが大きいです。撮影するのも一苦労です(画面に収まらない)。立派なタオルだなあ、ここでしか手に入らないなあと達成感をより強くしてくれます。
アフター
会場には出店がありますので、山賊焼きや果物を楽しみます。やはり長野ならではです。
電車待ちのため少し時間がありましたので、信濃大町駅前のアルプスロマン館さんに立ち寄ります。親切なお店のおばさまがランナーに優しく話しかけて下さり、お土産を少し買っただけなのに随分とおまけをつけて下さりました。最後までありがとうございます。
名残惜しいのですが、この日は大阪に帰る必要があるため、電車で大町を後にします。雨も止み、霧も徐々に薄れてきており、晴天の日にこの町を訪れることができればどれ程清々しい景色が見られることだろうかと思いました。
乗り換えのために松本まで戻って来ましたので、手早く街中を歩いてみます。旧開智学校は中に入る時間がなかったため、外から眺めただけで終わりました。2018年の爆水RUNの後にしっかり見学させていただきました。ご興味がある方は是非ご覧ください。
これまでは訪れたことのなかった松本は素敵な空気が感じられ、いつか松本マラソンに出てみたいなあという気持ちも抱きました。そうでなくても普通に観光に来てうまいものを沢山食べたいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。大町アルプスマラソンの魅力が少しでも伝わってくれたでしょうか。と言いますか、自分でも思い出しながら書いているうちに、また大町まで日本の屋根を走りにきたいという気持ちになってきました。大町では他にもトレイルランニング等のイベントが開催されているようですので、そちらで訪れてみるのもありかもしれません。大町の皆様、素晴らしい体験をさせていただきありがとうございました。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。