どの大会でも速い人はかっこいいですが、北海道マラソンは特にそうなんです。参加者も覚悟がありますし、暑さに負けない強さと、イメージカラーのきれいな青と白が合わさって、他にはない輝きを放ちます。本当に魅力的な大会で、これで3年連続3回目の出場となります。2019年も勿論走ります。
北海道マラソンの少し後の大きな地震で札幌をはじめとして多くの地域が甚大な被害を受けておられ、その報道には胸が痛みました。遠くに住んでいる自分ですが、これからも北海道を訪れてマラソンや観光を力いっぱい楽しむことで少しでも復興や活性化に役立てればと思っています。
前日(移動と受付)
新千歳への移動と言えば神戸空港からスカイマークですが、今回は上手くチケットを押さえられなかったため、往路は関空からピーチでした。10,240円は悪くありませんが、帰路のスカイマークは8,800円で、やはり軍配は後者に上がります。(2019年は目出度く神戸空港往復です。)
札幌の夜は肌寒いくらいで割と走り易そうだと期待が高まります。受付の大通公園まで歩き、参加賞を受け取るなどします。交通機関の影響で到着が遅れた方のために受付時間を延長する対応を取っておられ、流石北海道マラソン、ランナーのことを第一に考えて下さっている、と感心しました。
InBodyの計測結果はやたらといい数字で、どんな設定で測ったのだろうといぶかしく思わないでもないものの、好意的に受け取っておきました。
前日の夕食は大戸屋でチキンかあさん煮定食ごはん大盛です。ベストをマークした東京マラソン2018と同じメニューを選択しました。なお、この後セブンで買った「ティラミス氷」なるアイスも食べています。
宿はグリッズ札幌さんです。ドミトリーなので眠りにくいのではと懸念される方もおられるかと思いますが、周囲も道マラ参加者が多くて早寝ですし、施設がきれいなのでよく眠れます。スタートからも近いため、2年連続でお世話になりました。一泊4,100円とリーズナブルです。
レース
近くのコンビニで簡単に食料を調達して会場へ。Bブロックは整列が8時半からなので朝は余裕がありました。おそらく持ちタイム3時間10分以内でいけるかと思います。走り慣れている方が多いため、スタート直後もスムーズです。
ここでお断りしておかなくてはならないのですが、北海道マラソンはガチの大会であり、また、水も大量に被ることになるため、スマホは持たずに走ります。ですのでレース中の写真はありません。すみません。
参加される方は、公式サイトのコース動画を何度も見ておかれることをお勧めします。特に新川通が終わった32km以降の景色を知っておくと終盤の頑張りが違います。
スタート前は日が照っていてかなり暑い戦いになることが予想されました。前半の途中くらいからずっと曇りになってくれたのでとても助かりましたが、毎年こんなにうまくいくはずはないので、暑さ対策は必須です。
テレビ塔のカウントダウンを受け、いよいよスタートです。最初の1kmくらいであのスピードスケートの田畑真紀さん(バンクーバー五輪パシュート銀メダル!)にお会いできたのでお互い頑張りましょうと声を掛け合いました。士気が上がります。
幌平橋を渡り少しの4km付近で唯一の上りがあります。最初の給水が5.5km地点で、皆最初のテーブルに群がりますが、テーブルがものすごく長いため、真ん中以降の台で落ち着いて狙えばよいでしょう。
次の5kmは下り基調なので周囲もペースアップし、自分も抑えたつもりが4'22"/kmで走っていました。少し速いと気付いたため以後は意識的にゆったり走りました。
10.8kmから次の15kmの給水までは少し空くので意識的に給水を心がけます。12kmの北大付近は昨年路面が悪い箇所があったので注意して走り、無難に乗り切ることができました。
中盤戦は飛ばし過ぎないことを意識します。19km付近の私設エイドのコーラが大変おいしかったです。橋をくぐってすぐ中間点です。給水は多いので積極的に取り続けます。
新川通は例年通り逆風なので涼しく感じられました。折り返しても余裕があったため、27.2kmのエイドで少し迷ったもののバウムクーヘンを、その先のコーラエイドでもしっかり補給に成功しました。3年目にして初めての展開です。
30kmで出たスイカは2度取り損ねましが3度目に成功して、エイドの女性陣に喜んでいただけました。よく冷えていてかつ甘いのですごく元気が出ます。10km毎のスポンジも逃さず取り、脇や腿にも狙って水をかけます。
今回落ち着いたテンポで走れて余裕があったのは、新川通に入った辺りで見つけた4'30"/km前後で安定して走るベテランランナーの力をお借りできたからというのが大きいです。28km付近までマークして一緒に走らせていただきました。ゼッケンは1500番台ですが安定感が違い、実力の程が窺えます。
30kmからの5kmが勝負所ですので、余力は残しつつ意識して上げました。この5kmだけ4'20"/kmで走っています。32kmを過ぎて左折、1km強行って右折、35km過ぎで右折、とコースも頭に入っていたので安心感がありました。コース動画で予習しておいてよかったです。
35kmで終盤14kmのうち半分、残り少しという気持ちになりましたが、右折してから北大に入るまでが長く感じました。北大の中を進み、40kmの最後の給水の後は、苦しいことは苦しかったのですが、昨年半分投げたくらいの失速で悔やんだので何とか耐えました。
北大を出るとJRが見えます。この景色も昨年レース翌日目に焼き付けたものです。道庁は前日受付までの道で通ってここでは頑張ると決めていました。ここを抜ければ信号二つで右折と確認できていたのも大きいです。最後の直線でも戦えると判断し数人かわして3時間7分台を確認してフィニッシュです。
アフター
レース当日(サツコスとフェアウェルパーティー)
フィニッシュ直後に被り水と氷で全身を冷やすことができるのがまず大変ありがたいです。こういう所が北海道マラソンのランナーへの配慮の行き届いたところなのです。歴史が違いますね。
いただいたドリンクやお水もがぶ飲みし、着替えてから宿に向かうのですが、2018年もサツコスというコスプレイベントが開催されていましたので、吸い込まれて行き、しばし目の保養に専念します。
宿は毎年お世話になっているSPA HOTEL ソーレすすきのさんです。お風呂も入り放題ですし、プライベートキャビンはよく眠れるのです。個人的にはカプセルホテルの非日常感が好きだったりします。一泊4,500円は間違いなくお値打ちです。(2019年は連泊に成功しました。)
16時からはフェアウェルパーティーです。ここで昨年仲良くなった北海道の友人と再会し、ここ最近のランの思い出やこの先の予定などを存分に語り合います。彼とは能登和倉万葉の里マラソン2018で一緒に牡蠣を焼き、舌鼓を打った楽しい思い出もあります。
食事は2017年までは足りなかったのですが、2018年は増量しており、満腹になるまで食べることができました。これは嬉しい誤算でした。レース後ですのでどんどん身体が求めます。
そして、フェアウェルパーティーの主役はトップアスリートで、表彰式も行われるのですが、ここでMGCの出場権も獲得されたあの中本健太郎選手にお願いしてお写真を撮っていただくことができました。世界選手権3回出場(5位、9位、10位)、ロンドンオリンピック6位入賞という日本マラソン界の第一人者とお話しできるなんて…感無量です。
夜は涼しい街中を歩き、札幌はいいなあと解放感に浸ります。フェアウェルパーティーでお腹いっぱいになったので、夜はセイコーマートさんでソフトクリームを食べて終了です。後は宿のコインランドリーで洗濯を済ませて就寝です。
翌日(市内ジョグ、もいわ山ロープウェー)
折角ですので早起きして円山公園の方へジョグで行ってみます。前年は中島公園の方へ行きましたので、西へ進むのは初めてです。夜に雨が降ったらしく、驚くほどの涼しさでした。北海道は本州より大分早く秋を迎えるんですね。
北海道神宮、遠くに見える大倉山ジャンプ台(多分)、立派な陸上競技場、円山動物園等があります。
大通公園にもやって来ました。昨日の熱気が蘇ります。北海道マラソンのあの人数を捌くのは本当に大変なので、スタッフの皆様には感謝してもしきれません。ありがとうございました。
宿の朝食ではカレー少しと大量の唐揚げをいただきます。自分も走った大会が新聞に大きく取り上げられていると結構嬉しい気持ちになるのは私だけではないはずです。
宿をチェックアウトしてから市電でもいわ山へロープウェーへと向かいます。市電にはミクさんやリンちゃんのサインが飾ってありました。混んでいて撮れなかったのが無念です。
もいわ山の展望台は360°の景色と冷たい風が底抜けに気持ちよかったです。スマホの写真でもよさが伝わると確信しています。期待以上の爽快さで、生きていてよかったとすら思う時間でした。いや、むしろ生きているのが不思議に感じられるくらい、夢の中に近かったようにも思います。
写真はなんか怖い感じになっていますが、もいわ山マスコットキャラクターのもーりすさん。正真正銘のエゾリスです。
市電には忙しない都会とは全く違う時間が流れており、とにかくゆったり進みます。静かな心を取り戻せるのは素敵なのですが、その反作用として電車の時間までかなりタイトに。それでもどうにか北海道銘菓セイコーマートさんの北海道メロンソフトを食べることができました。これは外せません。
昨日走った最終盤の赤レンガを目に焼き付け、来年の頑張りを誓って札幌を後にします。今年はようやく力を発揮できたため、本当に楽しかったです。
新千歳空港では時間が無い中、意地で雪ミクスカイタウンも訪問します。記念にポストカードセットを購入しました。六花亭マルセイバターサンドとロイズの板チョコも仕入れて万全の布陣で北海道を後にします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。多くの方がこれまでに称賛してこられており、今更私が書くまでもないことではありますが、北海道マラソンは本当に魅力溢れる大会で、北海道は訪れれば必ず来てよかったと心から思える場所なんです。と言いますか、本心では行ってみたいと思っている方が大半なはずですので、後は思い切って北海道行くぞ!と立ち上がっていただくだけなんですけどね。何も遠慮する必要などないのです。
北海道マラソンは、次はもっと速くなりたい、かっこよく走りたいと毎年前向きな気持ちになれます。札幌の皆様、今年も素敵な大会を支えていただきありがとうございました!
ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。