昨年第7回大会があえなく開催中止となってしまった多度山トレイル、今回はリベンジ大会という位置づけということもあり、何と前回大会エントリー者限定で無料招待という心意気を見せて下さりました。
それだけ気合を入れて迎えて下さる桑名、多度の皆様には本当に感謝です。雨と霧で遠くは見えませんでしたが、全体的に走りやすいトレイルは気持ちよく、自然に囲まれてドキドキワクワクしながら走るのは楽しい時間でした。
マルシェも大変充実しており、桑名名物の焼き蛤やおいしいフルーツサンド等々たらふくいただきました。安永餅、あいす万頭といった名物も、七里の渡や九華公園のような観光地も充実した桑名にはまた行きたいと思います。
怪我のためそもそも桑名に行くのかも、更に当日の朝までDNSにするか悩んだものの思い切って参加して本当によかったです。開催にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!
三重県といえば昨年の伊勢志摩ナショナルパークトレイルでもお世話になりました。まさかあの後こんなことになるとは思ってもみませんでしたが。でもあの時ニューハレと山より団子を買ったmoderateさんと再会でき、お話できたのは嬉しかったです。
前日(桑名観光 安永餅、あいす万頭)
前週の能勢妙見パワートレイルの辺りから突如シンスプリントの症状が出て相当迷いましたが、痛みもまだ了解可能な範囲であること、ブリーフィングの動画を見る限りそこまで難しいコースではなく完走はおそらく可能と考えられたことから、出発を決意します。とりあえず朝食はしっかり食べます(山本ゆりさんのめんどくさくない献立本、とろとろ鮭のみそマヨチーズとレンジ本の染み染み小松菜豆腐などです)。
デザートに金沢石引の本店で買った別所のかすていらも付けました。明治時代からの優しい味はそこらのカステラと一線を画するお味で、少し温めるとケーキ感が増すのです。
怪我をしていると、行っても辛いだけでは……などとあれこれ考えてしまうのですが、いざ行くとなるとウキウキです。
上本町から2時間程で桑名に到着です。ほぼ名古屋やないかと思う暇すらなくいきなりドムドムの跡地に遭遇します。ここがあの桑栄メイトかあ……。という感慨がありました。
桑名名物安永餅を買わねばとお店に来るも自動ドアが開かず入店できず……。休みではないと思うのですが……。
気を取り直してもう一つの柏屋さんで桑名名物安永餅にありつけました。食べやすいサイズに小豆の味がよく、どんどん食べてしまうやつです。うまい。お店には他にもおいしそうな和菓子があり、誘惑がすごかったです。
今日のお宿に到着です。くわなパークホテルさん、駅から近いしきれいです。やはりビジネスホテルに泊まってこそ遠征気分も高まります。
さて、観光ジョグに出かけます。いきなりアピタと手芸のトーカイを目にし、北陸を感じさせてくれる顔ぶれに親近感を抱きます。
寺町通に三条大橋。何か京都で聞いたことのある名前のような気もしますが、また違った風情があります。
途中、マルマンさんであいす万頭をと思っていたのですが、残念ながらお店は開いておらず……。
久華公園の桜もきれいでした。中は人が多かったので外を少し通っただけですが、お花見には最高の場所だと思います。
そして辺りに立ちこめる柿安の肉の薫りがたまらんのです。
揖斐川の堤防を走れます。いびがわマラソンも何とかまた出たいところです。
七里の渡跡も初めて知りました。長年日本にいても知らないことばかりで、不勉強を恥じるばかりです。
六華苑は桑名で訪れるべき場所の一つなのですが、今回は時間がなくて残念でした。
そのままぐるっと回り、寿恵広さんで念願のあいす饅頭を買えました。丹波大納言小豆がぎっしり詰まって食べごたえと風味が素晴らしく。ちゃんと十分待って食べました(出してすぐはカチカチですので)。おばあちゃんも奥さんも大阪から来ましたとお伝えすると歓迎して下さり、大阪とのご縁も伺えました(世間は狭いものです)。やはり旅ランはこういう出会いもあって楽しいなと実感します。ごちそうさまでした。
魚のてっぺんさんで土手オムレツ、サメカツ、蛤赤だしをいただきました。こういうオムレツも作りたいですし、サメは白身で割とあっさりしていました。桑名名物蛤は外せません。店員さんも元気で手際よく、調理されている姿を見ながらすごいなあと感心していました。ごちそうさまでした。
アピタで食料を調達して宿に戻ります。久々の遠征なので加減が分からず買い過ぎた感があります。とりあえず一部を食べて満足度を上げまくっておきます。ヤンニョムチキンはレタスで包んでも断然うまいです。パンは閉店間際の売り切りに遭遇した以上買わざるをえませんでした。ツナとチーズ、抹茶クリームチーズとクランチがそれぞれよかったです。
レース
レース前
23時前には寝て朝は5時過ぎに起床です。観光ジョグが裏目に出たのか、夜中ベッドからトイレに行くだけでも左脚は痛みましたし、少し腫れていて、もう本当に帰ろうかと思いました。怪我は本人にとって辛いというのも勿論ですが、他の方にも迷惑をかけてしまうので悩みます。それでも17年黒部(長脛靭帯損傷)や18年アオタイ(ふくらはぎ故障)でまともに歩けなかった時よりはましですし、5時間あれば救護チームの力を借りることなく完走できると踏みました。どうしても駄目なら1周目でDNFだと決めました。何よりリベンジ大会ということで出たかったのです。
何はなくとも食事です。出る以上はしっかり食べます。
着替えを済ませ、テーピングでガチガチに固めて出発です。補給は経口補水液、プロテインバー二本、ゼリーとジェル一つずつです。6時44分発の電車で多度駅に向かい、駅からはてくてくと25分程歩きます。
会場に着くとゲートが見え、安全祈願も行われていました。開会式でご挨拶された皆様がランナーを歓迎して下さって嬉しかったです。
レース
一周目
幸いAブロックで制限時間は目一杯使えることから、完走だけはできるだろうと思っていました。迷いなく最後尾に着けてできるだけ痛くない走り方を模索します。上りのロードはほぼ摺り足でしたが楽ではありました。腕振りも使いながらリズムだけは刻むようにしました。桜のトンネルはピークを過ぎていましたが、それでもきれいで和みました。
ロードはとりあえず走って、展望が開けた所からトレイルです。完走のためにはと最初の方はいくらか走りつつ、途中からは歩きまくりです。一瞬偽のロードに出てロストしかけましたが、後ろの方が教えて下さり事なきをえました。ありがとうございました。
展望台からは名古屋が見えたことにしておきます。こういう眺めも幻想的でいいですよね。
この後少し登って一周目は激しい下りへと進みます。スタッフさんの誘導と注意のお陰でロストはなくて済むのがありがたいですし、ここは注意しなくてはいけないのだなと分かり、大助かりです。
下りは普段なら走れるレベルのものでも左脚が怖いですし、そこを庇って右膝を痛めることも避けたいので、とにかくピッチ主体に降って細かく刻みました。それでも遅いですが、安全最優先ですのでこれ以外に策はありません。更にガレて来ると本当に対処のしようがないので、横によけて道を譲ること、止まることを繰り返します。自らを励ますためにお菓子を食べたりしました。甘やかし作戦です。
後ろのウェーブの方々に散々道を譲りながらどうにか一周目は終了です。スタッフさんに脚を心配され、傍目にも分かるくらいなのかという現実を認識します。最初から完走目標と割り切っているので待望のエイドでは給水に加えてお菓子も堪能します。カレーせんべいが有名と教わります。今日は観光ですよなどと談笑しましたが、例によって結構皆さん先を急がれる様子でした。
二周目
二周目のロードも相変わらず遅いのですが、どうしようもないので受け入れるのみです。諦めの境地ですのでひたすら笑顔でお礼を言っていました。トレイルに入ってからは、完走は間違いないと思ったのでほぼ歩きです。疲れる前に歩くので呼吸も乱れず、楽は楽ですね。上りのトレイルでの歩きはそれほど遅くはなかったと思います。リズムも悪くありませんでしたし、手押しの際も頭があまり前に出ないように気を付けました。全体に大きな階段は無く、初心者でも上り易いコースだったと思います。
広場にはトイレもありますので、こちらで一服しました。この先の坂で、「もう上りあと少しです」とスタッフさんに応援され、元気が出ます。一周目と重なってきて、先が見えてきます。
一周目では下った分岐を通り過ぎ、エイドでまたしてもカレーせんべいとカリカリ梅をいただくと共に脚を心配していただきました。完走はできるはずですと答えました。更に、この先の下りもスリッピーですよと教えていただきます。
その先の下りは、実際走った感じではそこまで危険な石はなく、走ろうと思えば割と普通に走れると思いました。が、安全第一でスピードは抑え、どんどん抜かれておきました。クロカンだろうかと思う速さの選手も沢山いました。
老若男女に散々抜かれながら下っている中で桜がきれいな場所もあったものの安全優先で写真はほぼ撮り損ねました。でもこの滝は撮らねばと止まって撮影です。
多度峡からせせらぎの涼やかな音に癒されながら走ると、私設エイドを用意していただいており、感謝しながらアクエリアスをいただきました。もう残り1kmかそこらです。どうやらいけそうです。
そのまま川沿いを走っているうちにスタートに戻ってきて、ああ終わりなのだと認識します。後ろの頑張っている人に道を譲ろうかなと思ったものの、何人かは抜けそうでしたし怪我も大丈夫そうだと分かったので、ラスト数百mの不整地に入ってからは腕も伸ばすくらいに思い切り振り、猛然と上げてそのままフィニッシュしました。疲れはないのでおまけみたいなもんです。最後くらいはいいですよね。
2時間36分程かかりましたが、ウェーブスタートのお陰で更衣室もまだ空いていたので、急ぎ着替えてガチガチに固めたテーピングを外し湿布薬を塗りたぐります。混雑対策として、コースの難易度の設定とウェーブスタートの組み合わせはかなり的確だったと思います。そしてホッとしたことから食べまくりの世界へ……。
アフター(マルシェと多度大社)
フィニッシュ後に抽選があるのですが、ここでいただいた景品が豪華でありがたいです。長島食品さんのブラウニーにマフィン、甘くておいしいです。走った後は甘いものに限ります。ブースも多くて大会を盛り上げようという皆様の温かさを感じます。
くわなまちの駅さんのブースでは焼き蛤を。その手は桑名の?(※その手はくわんということらしい)とのことですがとりあえず新鮮な蛤をシンプルに食べるのは本当にうまいものです。5つより沢山入っていたような。ありがたや。
大倉スーパーさんのはまぐりカレーコロッケも日常では出会えない素敵な逸品です。事前調査で食べたかったのです。よき組み合わせで満足です。
驚異の食欲。瑞宝志ぐれさんの肉巻きおにぎり、ぎんやさんのみそカツサンド、多度グリーンファームさんのフルーツサンド、丸繁さんのクリーム大福、全てうまし。来てよかったです。結局、焼きそばとドーナツ(セット販売のみだったため)以外は何かしら買いました。折角ご招待していただいたのですから、少しでもお返ししておきたいところです(食い意地の言い訳)。
大会運営にも携わっておられるmodrateさんにもご挨拶できました。南伊勢町のトレイル以来、一年以上ぶりにお会いできました。何とか大会を、という情熱のお陰で、我々も走らせていただけるのだと感謝です。ブリーフィングの動画も参考にさせていただき、お陰様で完走できました。またどこかの大会で笑顔でお会いできますように(買ったエネ餅はまたトレイルのおやつとして活用します)。
会場横のだるまうなぎさんも参加者10%オフという太っ腹ぶり。絶対おいしいですよね。
まだ食うのかよという感じですが、丸繁さんのかりんとうまんじゅうの誘惑には勝てずでした。カリッと揚がっておいしかったです。
多度大社では今日のお礼とこれからも素敵な時間が少しでも長く続くよう、お参りしてきました。手を合わせている中で、しばし何も考えない時間がありました。このところ、自分の人生は時間も限られており、できることは何だろうと思うことが増えています。
桑名駅でお土産を買って大阪へ戻ります。カレーせんべい、八壺豆、上馬くん、蛤しるこ。お土産で記憶を呼び覚ますことも、同僚との話題にできることも、地域に貢献できることもできますので、何かしら(多めに)買うようにしています。
帰りはついに特急ひのとりに乗ってしまいました……。地下鉄で広告を見る度に「ひとり」と空見してしまうひのとりに。流石に近鉄さん肝いりだけあってめちゃめちゃきれいですしシートも快適そのもの。リラクゼーションは下も連動し、後ろの方に影響しない親切設計です。コンセントもWi-Fiもあります。フットレストは畏れ多くて使えません。
次の鯖街道までは時間があるのでちゃんと回復したいです。突然過ぎるシンスプリントで前兆すらなかったのですが、考えてみると一時期ジョグが速すぎたのが一因のようにも思います。当面は考えて練習します。でも、今回の遠征も楽しかったです。
まとめ
大会運営自体多くの方のご理解を得るのが大変な上に、経費も必要なのに無料でご招待までしていただき、桑名・多度の皆様の、大会を復活させるのだという熱意が伝わって来ました。やはりリアルの大会程楽しいものはありません。自然に囲まれてドキドキワクワクしながら走る喜びを知る方々が、こうして力を合わせて下さったお陰で、素敵な時間が過ごせました。
桑名は名物の焼き蛤や安永餅、あいす万頭おいしいフルーツサンド等々おいしい名物も沢山ありますし、観光地としても魅力的ですので、また遊びに行きたいと思います。
怪我で散々迷ったものの参加して本当によかったです。開催にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!