桜にも見守られ春の里山を満喫できる素晴らしい時間でした。本来は2020年12月の開催予定だったのですが、直前に開催が難しくなり、それでも中止とせずに春に延期という決断をしていただき感謝です。
個人的には高校の妙見夜行登山以来というご縁に感謝しながら歩いたり走ったりできました。昼の妙見山の石段や景色に、不思議な感覚を抱きました。
終了後の豚汁がごぼう、蒟蒻、お芋等素材の味がいずれも良く、とてもおいしかったです。かめたにさんでいただいたしし肉うどんがまた大変うまい逸品で、大阪最北端の妙見口駅までの楽しい遠足でした。(あと、25kmコースの人はコースマップの下の高低差図を右端まできちんと見ておくといいでしょうね。右端まで。)
運営や道中の応援で力を貸して下さった皆様、道を譲って下さった皆様、大会の開催にご協力いただきありがとうございました。
レース前
朝は大体同じですが食べ過ぎないようにはしました。そう食べなくてもいけるという自信を得るためです。
阪急から乗り換えて妙見口駅へ到着すると能勢電鉄さんの応援メッセージが。歓迎して下さっているのだなと嬉しくなります。
駅を出るとすぐに会場です。早速受付を済ませて参加賞を受け取ります。
走っている間は小まめに甘いものを摂って血糖値を上げてみました。楽しくい気分で走るためです。賞味期限大幅切れのゼリーなども消費するチャンスです。
着替えは家で済ませているので、スタートまでの長めの待ち時間をまったりと過ごします。荷物預かりも同じ建物なので便利です。シューズを脱ぐ必要はありますが。
レース
前半
最初はロードを少し下ってからすたこら上ります。そうきつい坂ではないので、ゆっくりながら走り続けることにします。トレイルに入ってからはリズムに気を付けながら歩いていきます。
登山道は割とすぐに一区切りで、ロードを下ります。飛ばす人は飛ばす感じです。ゴルフ場の横を通り、上ったり下ったりします。高代寺さんの前も通らせていただきます。ここで35分くらいでした。
この後しばらくはまずまずの下りだったと思います。黒川公民館の桜はきれいで、桜の森へ向かう道は左手の山々の桜も望めます。
桜の森に到着すると、他にもハイキングを楽しんでおられる方がいました。笑顔で応援して下さり、嬉しかったです。
この先は最も苦手とする急坂の下りで、足元も結構ガレていました。ここは怪我だけはだめなので道を譲りながら慎重に行きます。それでも途中ガっと下る所があり、あわや11月の転倒の再来(※びわ湖バレイスカイランで転倒して流血)となりかけました。
神経を擦り減らしながら進むうちにどうにか下りも終わり、道が開けます。エイドに寄る人は左、スルーする人は右と案内がありましたので、迷うことなくエイドに入ります。これが野間の大ケヤキかあと感心しながら、マグオン、ドーナツ、羊羹をありがたくいただきます。給水も欠かせません。ここで1時間16分くらいです。
中盤
エイドの先はしばし川沿いを行きます。マップ的に安心して走れるのはここが最後と思ったので、無理のない範囲で走ります。とはいえ段々と上りがきつくなってきますので、途中からは歩きです。
左折と右折で山道に入り、少し行くと130段の石段です。ここからは走れるはずもないので欲張らずに歩いていきます。ルール的にはまだ走ってもよいエリアですが、自分の力では無理です。この階段自体はそれ程長くないのですが、この先にもいくつも階段があり、なかなか終わらないなあと思ったりします。
それでも階段を上った先には特設のエイドを用意して下さっており、こちらでお水とバウムクーヘンをいただきました。ないと思っていた場所でのエイドは喜びも一入です。ありがとうございました。
あまり写真を撮る余裕もなく不慣れな山道を進むうちに妙見山に到着です。1時間56分くらいでした。
妙見山は高校の夜行登山で来たことがあるのですが、夜中で景色も見えませんし、眠いですから、眼前の光景は全てが初めてといってもよかったです。それでも、こうして20年以上ぶりにやって来たご縁と、あの頃はこんな大人になるとは想像だにしなかったななどと考え、何だか不思議な気持ちに捉えられていました。
階段をゆっくり歩いているとかわいいワンちゃんを抱いたおじさまがいたのでご挨拶。応援していただけました。
ウォーキング指定区間を出ると第2エイドです。ここでも給水に加えてマグオン、ルマンド、羊羹、チーズ、どら焼きをいただきます。笑顔でお礼を言って再出発です。ここで2時間3分くらい、残り10kmならどうということはないはずです。
ここから少しはロードの下りで、車に注意が必要ですがさして苦労はありません。山道に入ってもそれ程きつい上りでもなく、半分過ぎたはずという安心感もあって気楽に進みます。
トレイルも尾根道が続き、基本的には怖い思いもしなくて済みます。青貝山までに一か所ロープ場があります。
青貝山山頂までやって来ました。この後の下りは急だったため、ロープを握ってゆっくり下りました。後ろ向きになった方がテンポよく下りられたように思います。
後半
そうこうしているうちに第3エイドに到着です。こちらでもカントリーマアム、羊羹、羽二重餅をいただきます。あと5kmという励ましのお言葉をいただき、まあ思ったよりも早く終われそうだなと軽い気持ちで再出発です。この時点で3時間8分くらいでした。
この先はロードの上りがしばらく続き、最初の方は走っていましたが、もう終わりだしなと途中から歩き、少し行けば下りになりましたので、もう余裕だろうと油断しまくります。
23kmくらい来たということは残り2kmですので、終わったようなもんだなと思います。
でも落ち着いてコースマップを見て下さい。確かに「25kmコース」と書いてありますが、下の高低差図を見るとどう見ても27km強あるんですよね。そして24km手前くらいからめっちゃ上っているではありませんか。
そんなこともあまり考えずにもう終わるんだろうとなめていると突如現れた急な山道に怯みます。ここは上りでも結構きつい方だったと思います。
そしてまた下りが怖いこと。写真を撮る余裕などあるはずもなく、自分の身を護ることで精一杯です。足下もあまり安定せず、結構全身のダメージがありました。スピードを出す勇気もなく、ビビりながらのろのろと前を目指すばかりです。
山道が終わりロードに出たぞと思ったら右折です。左に曲がれば帰れるぞと思ったのに帰らせてもらえません。ロードの上りになるのですが、最早走る気力もないので涼しい顔ですたすた歩きます。気温も上がったし、車も通るからスロージョグじゃないと迷惑だよなとか言い訳しつつ、勝負所でも何でもないのに余ったジェルを消費したりします。
吉川八幡神社の前で謎のウォーキングとUターンがあります。その後は下ってゴールです。25kmコースという言葉をただ信じるか、27km強ある高低図をきちんと確認しておくかでラスト5kmは数十分くらいの差が生じると思いました。最後ぐだぐだで4時間ちょいでした。
アフター
会場では嬉しいことに豚汁のふるまいがあり、ごぼう、蒟蒻、お芋等素材の味がいずれも良く、とてもおいしかったです。満面の笑顔でお礼を言いました。こんな喜んでいる人はいなかったかもしれません。
荷物を受取り、余ったお菓子と共にガツガツと食べていきます。回復に差が出るかを試してみるため、糖質と水分を大量に摂ってみました。残念ながら別の故障を発症してしまったため、検証以前の話になってしまいましたが。
朝食べようと決意していた駅前のかめたにさんでしし肉うどんにありつきます。歯応えもしっかりした味も満足です。白菜、椎茸、葱、水菜、ワカメに蒲鉾と具材も充実していました。ここまで来た以上、これは食べておかねばなりません。
猪ジャーキーと黒豆もなかも購入。滑らかな口あたりにしっかり黒豆が入って大満足です。ごちそうさまでした。
帰りも能勢電鉄さんのメッセージに見送られ、温かい気持ちで帰路に就きます。一日ありがとうございました。
夜は軽くジョグをして、この時点ではあまり脚も痛くはなかったのですが、月曜くらいから本格的にシンスプリントらしき症状が出てしまい、翌週の多度山トレイルは安全第一で一段と歩きまくる展開になりました。でも、とても楽しい遠征になりましたし、思い切って出掛けて本当によかったです。多度山トレイルの記事も書きましたので、もしよろしければご覧いただけると嬉しいです。
自分の走り
トレイルは毎回全く頑張れず、「今日もめっちゃ歩いたな~サボったな~」という感じですし、勿論タイムや順位もろくなものではないので、頑張ったぞ、いいレースだったなという満足感は皆無なのです。今回からは完全に筋トレと割り切ることにしました。どれだけサボろうとも普段にはない刺激が入って筋肉痛が訪れるので、それだけでもトレーニング効果は大きいはずです。
今日の狙いの一つは最近取り組んでいるその場足踏みの感覚でトレイルを走ってみるということでした。かなり小刻みにステップを踏むので、下りのトレイルでもロードでもダメージや転倒リスクは少なかったと思います。転倒覚悟で大きく動くのは博打に近いですから、もう安全第一でいいやと。ここは前回の転倒から学習した点です。
上りのロードも細かく刻めばあまり疲れずに済みます。腕振りも大きく背中の方に飛ばして身体を浮かせる方法でよさそうです。階段や歩きはリズムだけは早目に刻むようにしました。それにしても終盤はだれてほとんど歩いてしまいましたが、別にいいです。上りの手押しの際は頭が前に出過ぎないように注意しました。
久々のトレイルだったので、右膝がどんな感覚になるのか確認する狙いもありました。走っている間に、痛いというわけではないけどやはり重い、硬いという感覚はあり、あの時の転倒さえなければという気持ちにもなりましたが。まあ終了後に痛むわけでもありませんし、4か月半でそれなりに戻ってはきている点は好材料だと思います。ただ、左脚のシンスプリントは全くの予想外でした。おそらく右膝を庇いながらも速く走ろうと無理をしてより悪化させてしまったのだと思います。
この日の転倒が本当に尾を引きました。
翌年は最初の下りをものすごく慎重に入ることで無事に上れました。
最後に
トレイルの大会に出るようになると、大阪にも、こんな近くにもいいトレイルがあるのか、という新たな発見があります。桜の季節に春の里山を満喫できるとは人生において得難い時間ですよね。大会を春に延期して、何とか開催していただいた皆様には本当に感謝です。
高校の妙見夜行登山以来、こんな形で同じ場所を訪れるとは不思議なものです。生きているとその先に何があるかは分からない、やはり生きてこそだと思いました。
ふるまいでいただいた豚汁も、お店のしし肉うどんも黒豆もなかもおいしく、またふらっと遊びにいきたいなあという気持ちになりました。
大会に関わって下さった皆様、このブログを読んで下さった皆様、どうもありがとうございました。