今週も絶景に包まれてきました。ありがとうございます。上り切った時に待っていてくれた大きな景色といったらそれはもう!眼下に広がる琵琶湖は、青いとも碧いとも、言葉にしてしまうのが惜しいくらいの深さと明るさが混じったような色でした。雲の白と影、地表の緑、全てが奇跡のような光景を作り出します。雄大というよりは、大きくて優しい感じです。やはり怪我無く上って来られた安堵感も相俟って、一層胸に響く光景と思えたのでしょう。
昨年は自分の不注意で序盤で転倒し、(痛いけど大丈夫と虚勢を張りながら)とぼとぼと帰宅したのですが、“この素晴らしい運営とロケーションに恵まれながら辛い思い出のまま人生を終えるわけにはいくまい”と考え今年もエントリーしました。
とにかく今日は怪我だけはせず昨年の記憶を上書きすることだけを考えて慎重に進みました。「駆け上る」というコンセプトを聞くと高速で飛んでいくかのようですが、自分は結構な時間「歩き上り」ました。
タイムは53分台と平凡だったのですが、金沢マラソンと富山マラソンからのリカバリーも上手くいき元気だったとはいえ、上りの根性の無さを思えばこんなものだろうと思います。いやむしろ頑張った方かも。それにしても40分切りが当たり前の上位陣だけでなく、50分切りもざらにいるという面々のすごさには恐れ入ります。
運営は今年も完璧で、お陰様でとても楽しい秋の一日を過ごすことができました。開催して下さったスタッフの皆様、ハイキング中に笑顔で対応して下さった方々、あの山道でも力強く駆け上がって行かれた沢山の速いランナーさん、本当にありがとうございます。
もう少し詳しい内容に興味がある方は次のページもご覧ください。蓬莱山からの眺望に感激したり近江舞子の方まで行ったりもしました。
レース前
スタートが11時台だったので、6:30頃に起きて朝は普通に食べました。元気を出すためにりんごパイも付けています。
大阪駅8:30発の新快速で10:30の受付終了時間に間に合います。志賀駅からのバスでは交通系ICカードも使えて便利です。390円、一駅です。
びわ湖バレイのバス停からは少し下ります。受付後、余裕を持って支度をします。基本的に家で装備を整えています。シューズはミズノのダイチ、テーピングはニチバン、ザムストのソックス(古いもの)に怪我のダメージを抑えるためのタイツ、ミズノマルチポケット、上はアンダーアーマー青、日差し対策でキャップ、武庫川ユリカモメウルトラ参加賞のリュックです。
10:30からは20秒刻みでどんどんスタートしていきます。太鼓と笛の応援が力強いです。こうして応援していただける喜びを改めて感じます。
1時間もからないのでそれ程荷物は要りません。レースが少なかったせいで賞味期限が切れてしまったあれこれを持ってきました。アミノバイタル青はスタート前に少しずつ飲みました。
必携装備のチェックを受け、MCさんに盛り上げていただきながらいよいよスタートです。
レース
スタート直後は平地を少し走ったと思うといきなり下りに突入します。「え?止まれない……。」と思っているうちにがれているエリアに入りますので、慣れていない人はここは抑えて入ることをお勧めします(昨年転倒経験者)。いきなり抜かれましたが構ってなどいられません。
最初の下りが終わると後はひたすら上りです。正直結構急ですので、ある程度行った時点で歩き始めることになります。ただ、昨年と違い心身に傷を負っていませんでしたので、より長い時間軽く走ることができました。
写真からも分かる通りロードに馴染んでいる身にとっては急峻といっていい道のりですが、後ろからテンポよく上がって来て颯爽と抜いていく方も何名もおられました。素晴らしい体力と根性、カッコいいと思うしかありません。
ただ、参考にしようと試しに少しだけついてみると、リズムのよさや確実なステップのお陰で意外と走れる部分もあるのだなと気付かされました。当たり前ですがロードと違って地面からの反発は期待できませんので、脚を高速で回すという発想ではなく、とにかく可能な範囲で動き続けることが大事なように思います。
自分はトレイルでも上りになるとすぐに歩いてしまうのですが、どれくらい息が上がれば危険なのかが体感として分かっていないのが大きいと思います。この先体力が持つのだろうかなどと不安になると、安全寄りに、どうしても楽な判断をしてしまいがちですので。今日は息が荒くなっても心拍数には限界があるし、苦しくなるにも上限があるに決まっていると考え、現にそんな感じだと分かったので、この点は収穫でした。
コースは惚れ惚れするくらいマーキングがしっかりしており、本当にしっかり準備して下さっているなあと感謝し切りでした。
前半は周りも土や樹木や石の色しかなく、先は長いぞという感じでいっぱいですが、500mを超えた辺りから段々と空の青が見えてくるようになり、ここまで来れば元気が湧いてきます。実際、後半の方が走れるエリアは多いと思います。
最後の最後は足元が斜めになっており、気を抜くと崖下へ転落してしまいそうなので慎重に進みます。後ろから来ないでくれよと思いながら(道を譲るに譲れないため)、狭い道を上り、階段を数段上って計測機にタッチすれば終了です。
アフター
素晴らしきびわ湖バレイ
眼下に広がる琵琶湖にしばし心を奪われてから、とりあえずは簡単に補給します。
折角ですのでゲレンデを通って蓬莱山の方にも足を伸ばします。360度の光と影と稜線が織り成す光景には、こんな所に来させていただいてよいのだろうかという気持ちにすらなりました。
下界を見渡せるベンチや遊具も沢山あり、琵琶湖の景観に囲まれながらのびのびと遊ぶことができます。なお、ブランコは怖すぎて乗れませんでした。
びわ湖テラスは定番のインスタ映えスポットですね。応援の方がおられる場合は一緒に楽しめそうです。かなり沢山の方がくつろいでおられました。
風が強くて身体がグングン冷えていきますが、カレーパンが温めてくれます。防風ジャケットを必携装備に指定して下さっている大会側のご配慮に感謝です。
今年もこのロープウェイからの景色は美しかったです。支柱でふわっと浮くので少しビビります。ロープウェイは長蛇の列ですが、収容人数が多いのでそこまで待ちません。
山麓駅ではお土産とお菓子を買いました。伊吹牛乳サブレは見た目も楽しいです。
参加賞も後で受け取るようになっていて、それはそれで便利なように思いました。糀が欲しかったので、料理好きには嬉しいラインナップです。
帰りもバスでもよかったのですが、涼しかったのでひとまず志賀駅までは荷物を持ったままジョグで移動しました。ヤックルさんが今や営業していない様子だったのは寂しかったです。
近江舞子へ
駅前の観光案内所内のコインロッカーに荷物を預け、近江舞子に向け出発します。駅前のるぅたさんのパンは売り切れでした。無念。
途中バクさんに寄り、くるみとレーズンのパン、白身魚ドッグをいただきます。見た目は普通ですが、味は保証します(しかもお財布に優しい)。お店のお母さんが紅葉が進むと山々がもっときれいだと教えて下さりました。こうして旅先で笑顔でお話しできるのも楽しみの一つです。営業は土日祝のみなので、立ち寄れてラッキーでした。
そうこうしているうちに近江舞子に到着です。20年ぶりくらいに来たのですが、当時のことよりも、今目の前で静かな波の音を立てながらきらきら光っている姿を目の当たりにしていられることがずっと大事です。自分の前面には湖と対岸と山々と琵琶湖大橋がずわーっと広がっているのです。それだけでいいじゃないですか。
帰路もビワイチで回っているサイクリストの方が沢山おられました。スタートは瀬田の唐橋のようです。なお、私が二日で走れる距離ではありません。
途中「駅長さん」というおはぎ屋さんに出くわしたので、買わざるをえません。よもぎ入りという点もさることながら、きな粉をたっぷりかけていただきご満悦です。店先で食べられるよう、お皿で出していただきました。ごちそうさまでした。
無事に志賀駅に到着し(コインロッカーの利用時間は16:50までです)、湖西線で大阪へと戻りました。
今日も大会を作り上げて下さった皆様、途中でお会いした皆様、素晴らしい景色のお陰で素敵な一日になりました。心より感謝しています。本当にありがとうございます。