ちょっと長すぎる旅ランブログ

百聞は一走に如かず。きっと貴方が好きな大会が見つかります。

金沢マラソン2022(2022/10/30) 最高に楽しいこの大会は笑顔で走り切りたいから!ありがとう金沢!

もう六度目の参加になりますが、金沢マラソンが好き過ぎて、毎回同じような内容にもかかわらず飽きずにたっぷり書いてしまいます。ざっとでも見ていただけると未体験の方はきっと出てみたくなると信じていますし、大会に関わって下さった方には喜びが伝わることを願っています。

応援のため沿道に駆けつけて下さる方の多さには毎回驚きますし、エイドも日本一ではないかと思うくらい豊富な種類で、景色もどんどん変わるコース設定、第一回目からスムーズな運営と、あまりに市民マラソンの魅力が凝縮されていて、信じがたいくらいです。

今大会は、昨年力んで脚が攣ったこともありますが、最高に楽しいこの大会をどうしても笑顔で走り切りたいという思いが強かったため、三年ぶりの食べまっしステーション完全攻略と、後半の爆上げを狙うことにしました。結果としては全てのエイドでの給食成功で3時間2分台のコースベスト(前半1時間33分台、後半1時間28分台)で、(爆上げとまではいきませんでしたが)願った通り笑顔で終えることができました。

細かな上り下りや右折左折などを把握しているのは勿論、金沢の道も景色もすっかり覚えてしまい、沢山の思い出も至る所に沁み込んでいます。そんな金沢の街を自分の身体一つで思う存分走れるなんて、こんな幸せなことはないと思っています。2015年に金沢マラソンに出会ったお陰で、行動も変わり、心も身体も自由になり、本当の意味で幸せな時間を過ごすことができました。

これからも金沢では笑顔で、大切な想い出と共に生きていきたいと思います。そのきっかけでもあり大きな中心の一つでもある金沢マラソンには、これからも出場し続けたいです。金沢の皆様、いつもありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

www.kanazawa-marathon.jp

続きのページにはコースの写真も沢山あります。写真をスクロールするだけでも楽しめると思いますので是非。ご感想などいただけるととっても嬉しいです。

前日(受付と食べまくり)

7:30までだらだらと眠り、呼吸くらいしかしていないにとにかく食べようと坂の上ベーカリーさん(※たろうのようかんを使ったあんぱんなど、フォトジェニックなパンも有名です)へ。焼き立てのレモンパンとチョコレートの入ったピコを買ってほくほく顔で帰宅。折角なのでチーズオムレツ、キャベツとキノコのゴママヨわさびあえ、切っただけトマトに小豆島オリーブオイルがけ、ヨーグルトと共に贅沢にいただきました。

パンの味が優しくてたまらないのです。

バスで金沢駅まで移動し、いつも通りスムーズな受付を済ませます。ワクチン摂取記録の提示が関所になっていて行列でしたが、見た目よりすぐに流れていきましたので全然困りません。アスリートビブス、Tシャツを受け取り、食べまっしステーションの紹介芸術性の高い(高過ぎる)トロフィーとお花を見たりと大会のあれこれを感じます。

この垂れ幕は随分長いこと飾られています。

当たり前のように並んでいますが尋常ではありません。

芸術の街でもあります。

ボランティアの皆様には毎回感謝です。

提携大会のブースもあり、能登和倉万葉の里マラソン加賀温泉郷マラソンは「もうエントリーしました」と言うと喜んでいただけました(わくたまくんTシャツと加賀温泉郷マラソンキャップを着用している時点でかなりのマニア感が漂っていたはずですが)。石川三大会の完走者には記念品がもらえたりするので、久々に復活した今年度は是非達成したいところです。

そして、やはり大注目はふくい桜マラソンですね。いよいよフルマラソン空白県の福井にも!というだけでもすごいのに、あの大迫傑選手が大会プロデューサー、これは出るしかないでしょう。2024年3月末の予定が埋まりました。

まだまだ出てみたい大会がいっぱいです。

恒例の体組成測定で体脂肪率は去年より低いことを確認し(6.3%らしいです)、調整はまずまずなのだなと少し自信が出ました。ついでに少し待っただけでランニングフォーム診断も受けられたので、体幹が後傾しないように気を付けよう、足首の力ももっと抜こうといった視点が得られました。恒例の大会記念グッズのブースやアシックスさんのブースもあり、限定Tシャツや試走など、かなり力が入っています。

まだいけるか。

今年はライトはなかったものの、トートバッグ推しでした。

 

ターサーが気になるところでしたが、混んでいたので試さずでした。

うつのみや(※金沢に古くからある書店)で『論語と算盤』を買い、何となく知的な気分になったところで、フォーラスビゴクイニーアマンクリームチーズ入り)、チーズタッカルビフロッケンセサミを買い、家まで待てずに早々にクイニーアマンを消費します。

うむ、うまい。

更にバスで移動し、カロリーを消費もしないにも関わらず、戸水屋さんおはぎ二個を買います。普段食べない昼食としてこれらの顔ぶれをガツガツ食べます。もてなしメッセでいただいたグラノーラの試供品も吸い込みます。カーボローディングの名の下に。

いくらでも食べてしまいそうです。金沢はうまいものだらけ。

夜は豚こまオイスター炒めにマルエーで買ったおにぎりを付け、脚つり対策にはカルシウムということでチーズ、食物繊維狙いの納豆も付けます。翌日の用意は夕方に済ませてあるので、ストレッチポールで背中をほぐして22:10消灯です。

前日はおかず少な目穀物多めが合言葉です。

当日

レース前(何かとスムーズに)

起床は5:30。これくらいで十分です。一通り家事を済ませてから朝食です。切っておいたキャベツとなすの巣籠もりオリーブオイル蒸し、昨日のフロッケンセサミ、牛乳とチーズです。当日はそこまで食べる必要はなさそうです。

大体6時過ぎくらいに食べ終えたと思います。

持ち物は前日に全て確認済みです。ナイキのキャップとウェア、ミズノ360°マルチポケットパンツ、ユニクロエアリズム、ザムストハイソックス、ニューハレ足首二重です。身体の擦れやすい箇所と足の指にはワセリンを塗り込みます。日焼け止めも欠かしません。ジェルフラスコは二つで、一つは経口補水液(水500mlに対して二袋と濃厚)にアミノ酸を溶かしたもの、もう一つは経口補水液にショッツバニラコーラ二つを溶かしたものです。後者は、昨年三つにしたら粘土が高過ぎて飲みにくかった反省を踏まえてのものです。アミノバイタル赤と、粉末のアミノ酸も持参してみることにしました。塩熱サプリの類はあまり食べないことも多いため、不要と判断しました。

袋にまとめておくと朝は何も考えなくて済みます。

歩きながらつちやさん大福を食べましたが、これはエネルギーというよりは単純に幸福感を得るためのものです。見慣れた景色を辿ってスタート会場へ。検温して入場です。動的ストレッチで肩甲骨周り、股関節筋群、脛の筋肉を動かし、ヴェイパーさんに履き替えます。羽織っていた薄手のパーカーも手荷物袋に入れて預け、8時頃にはスタートゾーンに入ります。

犀川はいつ見ても美しいです。

地元に和菓子屋さんが多いのも金沢ならでは。

何度見ても、普段とは違った景色にワクワクします。

ヴェイパーさん、今年もよろしくね。

スタートまではまだ時間があるので、座って目を閉じていました。昨年は自分でも抑えきれないくらい興奮していたのでしょう、心拍数も高かったのですが、今日はほぼ平常通りで、寝起きくらいの勢いでした。目を休めておくのは効果的だと思います。この先ずっと見開いているわけですから。前日に室伏広治さんの『ゾーンの入り方』を読み、自分の力を出し切ることに専念し、結果が伴わなくても大きく頷いて課題を解決すればよいと励まされましたので、今日は本当に落ち着いていました。室伏さんがアテネの空を眺めたように、ふと見上げた空の青さがとても静かに感じられました。

いよいよ開会式が始まり、超豪華ゲストやペーサーの紹介があります。松本薫さん、浜辺美波さんといった石川勢、野口みずきさん、福士加代子さん、吉田香織さん等々、忙しいのに無理に来なくてもというぐらいの顔ぶれで毎回ビビります。勿論我らがほくりくアイドル部リーダー松井祐香里さんも。スタート台は例年左端なのですが、今年は中央に設置されていました。お陰で上手いこと撮れました。

一年間この時を待ちわびていました。行ってきます!

レース

序盤(市街地から山側環状へ)

Dブロックでスタートロスは21秒でした。最初はごった返すので転倒や接触に注意しながらせっせとスマホのシャッターを切ります。いつも見ている景色ですが、ここを大勢のランナーが走っていくのは壮観です。早速加賀友禅大使の皆様が優雅に見送って下さり(本当にお美しい……。)、更に早々に太鼓の演舞があり、そうそうこれだったなあという感覚になります。

石川門に向かって一斉に走ります。

ここは優美な加賀百万石。

壮観続きで撮影の息をつく間もありません。

昨年は4分15秒で入ってしまい速かったと反省したので、今年は4分30秒辺りがいいなと思っていたのですが、何と4分48秒かかり、今日は時間がかかりそうかもと思います。でも今日はタイムは気にせず、自分の力を出すことと、後半必ず上げることを目指していたので、まあ前半駄目でトータル駄目でも仕方ない、とにかく後半上げて笑って終わることを目指します。

非常に落ち着いた精神状態で、フォーム的には接地の瞬間の、逆側の腰の重心の乗り込みを狙い続けるうちに武蔵の交差点を過ぎて金沢駅へ。やはり鼓門の前まで行ける今のコースの方がいいですね。折り返して気付けば4km、声を出しての応援は自粛されている方が多いものの、それでもものすごい数の方が沿道に出て下さり、毎度毎度圧巻だと思います。香林坊を抜けて片町きらら(※広場では普段からよくコンサートなどのイベントが行われている場所です。)の前でも例年通り応援を受けます。コロナ前だとこの辺りは少年野球のチームがずらーっと待機してくれてハイタッチとなるのですが、またいつか復活できる世情になることを期待します。

鼓門に向かって走る時間も好きです。

この繁華街の一帯を走らせていただける贅沢さよ。

5kmでグロス23分38秒。伝説の大阪マラソン2019を凌駕するスロースターターぶりに、後半上げても3時間を切ることはあるまいと悟ります。犀川大橋を渡る時間も好きです。広小路を左折して最初の上りですが、ここはまだ誰しも元気ですので問題ありません。楽しみにしていた給水もあります。ドリンクの数も多いですし、両サイドにあって取り易く、何かと行き届いています。

長い歴史の中で何度も色が変わっているらしいです。

前半ではご近所さんに応援していただけたのでとても新鮮で楽しかったです。皆さんからすると、いつもちょっと挨拶するくらいでやたら在宅勤務をしている人くらいのイメージしかないと思うのですが、とりあえず鍛えていることは伝わったと思います(終了後、お菓子を少し持ってご挨拶に伺えました)。

序盤から積極的に、持参したアミノバイタル赤を飲んでいたので、窪の手前のエイドで早くも手放すことができました。この辺りも走っているというより、ただ景色が過ぎていくだけで、自分や周囲のランナーの足音がよく聞こえていたように思います。

泉丘通りの直線も気持ちいいです。

窪で左折して山側環状に入り、ここからはだらだらと上る時間になります。と言っても上り切ったところで最高地点67mに過ぎませんし、距離もたかだか11km地点くらいなんですよね。それでも練習で独りで走っているとそれなりに心拍数も上がり、難所のようにも感じるエリアでもあるのです。富士登山競走の練習で連日大乗寺丘陵公園、野田山には来たなあと考えつつ、腕振りを後ろまで少し強くすることとピッチを上げることで軽く上ります。10kmではグロス45分42秒ですから、キロ4分30秒も超えるという遅さで、もしやヴェイパーとの相性が悪いのかなともちらっと考えます。

最高点手前では出初式でもおなじみのを掲げた消防団の方々が。今回もありがとうございます。そしてすぐに最初の食べまっしステーション(石川のベジスイートスポット①)に到着です。昨年はスルーした割に脚が攣って遅かったので、今回は全て取る所存です。まずコップの水を飲み、五郎島金時芋羊羹金沢砂丘すいかゼリーをゲットします。お菓子はとりあえず空いたコップに入れることで滑って落とす悲劇を防いだ上で、落ち着いた段階で少しずつ食べる作戦を考案しました。とっさの判断にしては上出来で、この先もずっとこれでいきました。

ここの応援もいつも楽しみにしています。

それ程上っていませんが、ここから緩やかな下りになります。

幸先よくお菓子を手中に収めます。

最初のトンネルを抜けて広がる波方の景色は、2015年に初めて走った時にとても大きく感じて、こんなすごい所を堂々と走らせてもらえるなんて!と打たれた場所です。その時のことをまた思い出しながら、写真を撮っていました。

空の向こうに吸い込まれていきそうな気すらします。
中盤(歴史ある街並みと食べまっしステーション)

二つ目のトンネルも、下っているはずがあまりスピードの出ないのは毎度のことで、慣れたもんです。田上の方も奥卯辰健民公園や卯辰山にジョグで来て、土地勘ができましたので、何もかもに思い出が染みついています。14.5kmではまたしても食べまっしステーション(石川の米菓&シリアルスポット)が登場です。シリアルの袋を見て、「これはでかい」と瞬時に判断したので、福光屋甘酒キャラメルを狙い、難なくゲットです。歯にくっつくのですが、その分長く楽しめました。これはかなりいいお味で、走っていることを忘れられると思います。

結構長い時間楽しめるのでおすすめです。

こっちの方にも土地勘ができました。

若松橋の所で左折してまた右折すると、恒例の被り水スポットです。おそらく立ち止まっての被り水はフルマラソンではややニーズに沿っていなかったのでしょうか、今回は何とカップに入れて渡して下さりました。晴天で暑く感じることもあったので、これは有難くいただきました。

そして兼六中学校前を左折してからは賢坂辻まで古くからの街並みの中を走れます。ここも応援が近くて、最初っから本当に嬉しくてたまらなかった場所です。金沢マラソンのコースはランナーが金沢の魅力を感じられるよう、実によく練られているのですが、それも歴史と文化があってのことです。流石は金沢と言わざるを得ません。ちなみにこの辺りには兼六温泉さんという銭湯があり、露天風呂は風情があります。

期待通りの、”金沢っぽい”道を走れます。

クランクも楽しく曲がり、賢坂辻を出て軽く上ると兼六園下に戻って来ます。ここでもまた太鼓が盛り上げて下さり、応援の方も大勢で元気が出ます。

走れば分かりますが、すっごい盛り上がりです。

森八の前を進み、浅野川大橋を過ぎると、いよいよ三つ目の食べまっしステーション(百万石和菓子スポット)です。ここでは金沢市民なら誰しも知っている並みいる和菓子店が定番の商品を提供してくれているのです。時間によって内容が異なるので、全部食べるには入り浸るしかないでしょうね(関門かかるわ)。自分は高木屋ほうじ茶万頭室町銘菓くるみをゲットして、走りながら美味しくいただきました。沿道の方々へのアピールも忘れませんので、できるだけ分かり易くおいしそうにいただくようにしました。

金沢の人は甘いものも大好きです。

ひがし茶屋街近くの道路を貸切状態という無双ぶり。

鳴和の交差点で中間点、グロス1時間33分31秒です。これはこのまま行くと脚が攣った昨年よりも更に遅い結果に終わるのですが、今日の自分は落ち着いていて、確かコースベストが3時間3分台後半だったので、残り1時間30分で行けばいいのか、何かいけそうな感じだなと思っていました。なお、ブログを書いている時点ではタイムが分かっているので細かく書いていますが、走っている間はそこまでちゃんと見ていなくて、大体これくらいかなという程度です。

22kmの給水では携帯した粉末のアミノ酸を摂取しましたが、袋から出にくい、固まって出ると飲みにくい、むせる、といった難しさを身を以て思い知ることになりました(予想通り)。アミノ酸の大量摂取自体はどうも効果がありそうなので、やるならもっともっと序盤にしようかと思います。

百の湯(※すごい水圧のお風呂があります)も浅野川総合病院もいつの間にか通り過ぎ、マンションの作る日陰をぼんやりと見ているともう左折してJRの下を潜ります。昨年は既に脚が攣りそうな気配を感じていたと思います。今日はゆとりを持って、2015年大会を思い出しながら進みました。

少し潜るのも変化があって面白いです。

疋田の新出製パン(※高級食パンブームの走りのような存在です。)を過ぎ、北陸自動車の高架も抜けると少し上ってイオンが見える、この流れも完全にお馴染みです。田園風景も広がり、長閑な空気に癒されます。例年だとこの辺りまでには一度くらい雨が降るイメージですが、2021年に続き今年も晴天で、日差しが少し暑く感じました。それでも吹いてくる風は心地よい温度で、被り水のカップもいただけたので、そこまでの暑さは感じませんでした。昨年の反省を活かし、コップも二つ以上は取るようにしましたし、ジェルフラスコも経口補水液アミノ酸を溶かした一本があるので大丈夫でした。

木越の辺りは少しだれてくるエリアでもありますが、27kmの距離表示を見たことで、「カレーまであと5kmだ」と気持ちを引き締め直します。

小さな陸橋を上って下ると食べまっしステーション(石川のベジスイーツスポット②)です。金沢砂丘すいかゼリーは野田で食べたので、ここは五郎島金時いしやきいも(スイートポテト)を選択しました。これらは金沢では普通に買えますが、観光客の方には金沢駅二階のスーパー、100番マートもお勧めします。結構充実の品揃えですので。

しっとり甘くておいしいですよ。

太鼓に元気づけられて右折すると、また少し直線になりますが、例年ここらで歩く人が増える印象です。昨年の自分も失速していて、こんなはずではないと思っていたのでよく分かります。ただ、少し進めば浅野川を渡り、景色も変わりますので、頑張りどころだと思います。

そろそろ前半飛ばしたツケが回って来る辺りです。
後半~終盤(金沢カレーを食べてフィニッシュへ)

浅野川沿いに進むと30km。まだ大分余力があることを確認します。いつもならもっとギンギンにテンションが上がっているのですが、半目半笑いくらいの冷静な状態だったので、そろそろ起きようかなという感じでもありました。後で見ると20km以降の5kmラップはは21分19秒と20秒で、そこそこ安定していたようです。

もう一度北陸自動車道を潜ると、城北市民運動公園が見えてきます。ここの折り返しは応援ステージになっており、いつも元気をいただけます。そしてそのまま進むと食べまっしステーション第5弾、そう、待望の金沢カレースポットです。今年は工事の都合か例年より後ろにあったように思いますが、とにかく減速してでもカツカレーをゲットします。毎回書きますが、必ず(カツなしカレーではなく)カツカレーを取って下さい。その方がネタとして盛り上がるからです。カツカレーは手前にあるので、通り過ぎてから「やっぱりカツカレーがいい!」と考え直すと引き返す羽目になります。もう一度言いますが、カツカレーは手前です

カツカレーと聞くと、「そんなものを走っている時に食べられるのかな?」と不安に思う方も多いと思いますが、一気に食べずに少しずつ食べれば全く問題ありません。濃い目のカレーの味は元気が出ますし、ご飯も寿司のように固めてあるので食べ易いです(毎回食べやすいように進化しています)。ここで食べないと、カレーを食べるためだけにもう一度エントリーすることになりますので、是非このチャンスを活かして下さい。

騙されたと思って(走りながら)食べてみまっし。

なお、他の大会のカレー情報も追加しますと、自分の経験上フルで一番カレーの量が多かったのは榛名湖マラソンだったと思います。榛名湖マラソンは全てがすごいので是非。

savarun.hatenablog.com

沿道ではスタッフの女の子がゴミ袋を広げていて下さったので、カレーを食べ終えたコップを託して北鉄浅野川線の陸橋を越えます。これで上りらしい上り(ごく短いですが)も終了、左折して金沢駅に向かいます。ここもまた大応援団が待っているので、一気に盛り上がります。纏の金色も目に飛び込んできます。調子がいい時はここからアドレナリンが出るのか、カレーも食べて安心するのか、とにかく力が湧いてくるのです。今回も全く疲れを感じず、呼吸も乱れずに加速していきます。自分でも不思議な感覚でした。

ここからはまた本当に応援の多いエリアです。

金沢駅から駅西50m道路を進む時間は完全に見せ場ですので、色づく秋の木々を見ながら進むといいと思います。何も考えずにヴェイパーを信じて重心の素早い乗り込み(接地した瞬間の反対側の腰の乗り込み)を繰り返すだけでどんどん進みました。給水も確実に取り、あっという間に西念、北陸自動車道に到着、県庁もすぐそこでした。この5kmは21分26秒、カレーロスを考えても上出来です。ガーミンもキロ4分一桁を見るようになりました。

毎回、この直線は心に残るハイライトです。

ようやくエンジンがかかってきた所で、とどめの食べまっしステーション(石川のスイーツスポット)が登場します。このくらいになると前のランナーが急に止まるリスクもあるので気を遣いますが、何とか、あの辻口さんYUKIZURIルビーロマンをゲットし、なお飽き足らずニューフルカワさくほろクッキーを獲得します。流石にここからのスパートでは食べず、ポケットに入れて進みましたが、証拠写真は確実に取っておきます。

ここに来てこの豪華さよ。

県庁の展望台からは360°が見渡せます。

もう37kmまで来ましたので、どうも最後まで持ちそうだと確信します。三週間前のえちご・くびき野100kmでは95km過ぎても余力があり25分を切ったことを思えば、たかだか37kmしか走っていない疲労などどうってことないというメンタリティもありました。昨年痙攣する脚を庇いながら折り返した記憶を上書きしながら、折り返し点を過ぎ、用水に沿った直線での給水もこなし、西松屋の通りを右折します(集中していたためか、西松屋を見た記憶はありませんが)。もう残り4kmなのでコースベストは固いと分かりましたし、何よりも余力があり、ピッチも190付近を維持できていましたので、これでこそ金沢マラソンだという心境でした。喜びを感じるというよりは、やはりこれだという感覚です。この5kmは20分45秒です。

最後の給水を取り、もうあと2km、8分少しくらいだと思うと、とにかく今のこの状態を続けようとまた気持ちも入ります。示野橋を渡って41km、犀川を渡るとやはりこみ上げるものがありました。外周を走る頃には3時間のカウントダウンが聞こえるのだろうと思っていましたが、走っている間はあまり周囲の音が聞こえませんでした。とにかく西武緑地公園前までに目の前にいたランナーは全員抜くというつもりで進み、左折して公園へ。42kmの表示が見えた辺りで左ふくらはぎが少し攣りそうになったため、最後は火の玉スパートとまではいきませんでしたが、それでも見えている人は抜き去り、自分の前が広く開かれた状態で、自分だけの時間でフィニッシュさせていただきました。ラスト2.195kmは8分47秒でした。

ありがとう、ありがとうございます。

アフター

終了直後も、息が苦しいということもなく、ああ、終わったのだという感じで、少しぼんやりしながらも、でも後半上げて最後まで笑顔で締め括れたことに対する満足感もあり、やはり今日まで走ってきてよかったと心から思いました。

完走メダルを受取り、まつやとり野菜みそゴーゴーカレーバナナ二本ひゃくまん穀おにぎり(鮭)アクエリアスを受取ります。バナナもでかいですし、こんなにもらってすぐに食べられるのだろうかと思う方もおられたかもしれませんが、私は着替え前に即座に食べました。次週の富山マラソンのことも考えるとフィニッシュした瞬間からリカバリーを考えなくてはなりません。持参したアミノバイタル粉も摂取し、荷物を受け取ってすぐにプロテインバーも食べました。

食の充実ぶりも素晴らしいの一言です。

着替えやボディペーパー、デオドラントなども洗濯ネットにまとめて入れていますので、リュックからのサルベージも素早く、手早く着替えられました。汗だくのウェアは入れ替えで洗濯ネットに入れておくと、帰宅後の選択もスムーズなので、この方法でやっています。

ヴェイパーさんは163km程。今日の弾み具合ならまだ大丈夫です。

外に出て水を買い、競技場スタンドに入ってフィニッシュゲートを見るでもなく見ていました。自分ももっと一生懸命生きなくてはと思うと共に、今日ここまでやってきたことは間違いではなかった、この金沢での時間は生涯、最期の時まで忘れないだろうと、そう思っていました。

記念撮影スポットも、ひゃくまんさんも。

かなり近くで目に焼き付けることができます。

自分もさっき通ったばかりの道を、見届けておきます。

また必ず戻って来ますので、よろしくお願いします。

その後は犀川を眺めつつ帰宅ジョグで8km程走り、色々と金沢での時間を思い出しました。例年通り犀川大橋の傍の谷商店さんに寄り、ご近所さんへのお礼のお菓子を買ったところ、「金沢マラソン完走者は一割引き!」とまたしてもおまけしていただきました。本当にいいのかなと思いながらも、ありがたくご厚意はお受けしました。いつもありがとうございます。

ちょいちょい補給しながら帰ります。

春の桜も、夏の緑も、秋の空も、冬の雪も。犀川には全てあります。

毎年ありがとうございます。

坂の上ベーカリーさんにも寄り、完走の報告と共にご褒美のパン(ゆずバケットピーナッツクリームパン)を買ってから帰宅しました。やるべきことをしてから打ち上げとして、余っていた合い挽き肉と野菜を炒めて豆板醤等でピリ辛にしたものと共に、存分にいただきました。

ゆずバケットは香りも味も食感もよかったです。

洗濯を済ませ近所の銭湯で交代浴もして、バスで金沢駅に向かいます。交通規制も終わっていたので、全く問題なくスムーズに駅へ。ビゴでチーズパンとプチシューを追加で買い、職場へのお土産に小出の柴舟を用意してサンダーバードに乗り込みます。

来年も楽しみにしています。

最後まで食べ続けた一日でした。

最後に

初めて参加した2015年から7年もの時が経過しました。半分金沢に住む時期があったことも手伝い、金沢マラソンのコースだけでなく金沢の道も景色もすっかり覚えてしまい、沢山の思い出も至る所に沁み込んでいます。そんな金沢の街を自分の身体一つで思う存分走れる、こんな幸せなことはないと思っています。2015年に金沢マラソンに出会ったお陰で、行動も変わり、心も身体も自由になり、本当の意味で幸せな時間を過ごすことができました。

これからも金沢では笑顔で、大切な想い出と共に生きていきたいと思います。そのきっかけでもあり大きな中心の一つでもある金沢マラソンには、ずっと出場し続けたいです。金沢の皆様、いつもありがとうございます。

ここまでご覧いただき本当にありがとうございます。