ちょっと長すぎる旅ランブログ

百聞は一走に如かず。きっと貴方が好きな大会が見つかります。

第40回いぶすき菜の花マラソン(2023/1/8) 気付けば貴方と同級生!これからもよろしくお願いいたします!

新年一発目の公認フルということで軽い気持ちでエントリーして以来5回連続の参加になります。三年ぶりに走らせていただき、やっと帰って来ました!という実感でいっぱいです。ハードコースを彩る菜の花開聞岳、変わらない熱心な応援ふなっしーも健在!)、特産品満載の私設エイドと、これこれ!という喜びが湧いてきます。常磐建設さんのエイドではえんどう豆を食べた最初の男になりました。

前回に比べるとエイドの迫力を欠く記事になっているかもしれませんが、元が規格外だっただけの話で、今年のエイドでも普通の大会は凌駕しています。それだけいぶすき菜の花マラソンはすごいのです。そして何よりも街全体で応援して下さる方の多さですよ。変わらずに温かく迎えていただけることのありがたさは、三年間の中断があった分、よりはっきりと感じられるものでした。何度でもここに来たい、来ないと一年が始まらない、そんな気持ちになる大会です。

制限時間が長いため観光気分で楽しく走りたい方も大丈夫ですし、真面目に走れば相当追い込めるためシリアスランナーのニーズも充たす(ただしタイムは出ません)という幅広い層の期待に応える大会でもあります。是非皆様ご参加下さい。

指宿の皆様、今年も素敵な大会を開催していただきありがとうございました!二年間中止になってしまった結果、気付けば同級生になっていたのも何かのご縁ということで、今後ともよろしくお願いいたします!

グロス3時間11分弱、161bpm,191spmでした。毎回タイムや負荷を書いているのは、エイドや観光の可否は走力や追い込み具合によって全然異なり、参考にできるかもバラバラだからです。)

ibusuki-nanohana.com

前回大会の記事はこちらです。

savarun.hatenablog.com

コースの写真は結構撮れましたので続きのページにアップしています。鹿児島観光も諸々書いていますので、写真をスクロールするだけでも感じが掴めるかと思います。ご感想などリアクションをいただけると励みになります。

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追記ふるさと納税の薫るカツオのオリーブオイル漬けは、なまり節を味わえる逸品です。これで食生活が更に豊かに。

包装してあっても薫りが抑えきれません。

前日(三年ぶりの鹿児島)

前日は走らないので7時過ぎにもそもそと起床、66.5kgとここ最近では少し重めです。朝食は食べ過ぎないようにしますが、合い挽き肉の炒め物に諸々付けて結構豪華になりました。上越市ふるさと納税でいただいた岩の原ワインケーキを木曜から三日に分けて食べて糖質を補います。えちご・くびき野100kmがあまりに楽しかったのでふるさと納税を利用せざるをえません。

右のピンクがワインケーキです。

出発は午後なので午前は家事と読書で過ごします。おやつにパスコの宇治抹茶バウムを食べて糖質を追加します(53.9g)。伊丹空港は三年ぶりくらいになるので、“そもそも伊丹じゃなくて神戸で予約していないかしら”といった心配までしつつ移動。伊丹・鹿児島往復はANAで17,880円とかなりお安く収まりよかったです。鹿児島空港鹿児島中央のバスが1400円、大体40分くらいです。

何と久しぶりな。

今回のお宿はホテルタイセイさんです。二泊10,600円という良心的な価格設定に駅徒歩数分というナイスな立地。スタッフさんも親切で心地よかったです。コインランドリーの乾燥機がパワフルで助かります。今回は利用しませんでしたが、朝食バイキング600円はかなりお得だと思います。

ビジネスホテル大好きです。

夕食は毎年恒例、サフランさんでカレーをと伺ったところ、何とお昼営業のみとなっていました。ならばとこちらも以前おいしくカレーをいただいたカレーショップ90番さんへ。久しぶりにカツカレーを食べ、やはりカレー屋さんはルーがうまいという当たり前の事実に納得します。デザートのアイスが付くのも鹿児島流です。そしてやはりお店の方が笑顔で優しく接して下さるので、更においしさが増します。鹿児島で感じのよろしくない人に会ったことは無いのですが、皆様どうしてこんなに温かいのでしようか。

川内優輝選手が出られることも多い大会なので、前夜はカレーになりました。

駅前はずっと工事をしていた気がしますが、この度改装され、フルーツサンドのお店やシャトレーゼが入っていました。住んでいたら食べ過ぎそうです。デパ地下で桜島大根やあくまきをひやかし、鹿児島に来たのだなという思いになります。

地元食材を扱っているスーパーは楽しいです。

地下通路の展示も何度も見ました。

イオンでフードロスの削減に貢献し(ケチなだけという説あり)、チーズブレッドを三切れとチーズ一つ、プロテインバー、牛乳で食事完了です。多分糖質は300g程摂っているはずです。今回は野菜を減らしてみました。普段十分過ぎる程摂っているので、直前は食べ過ぎない方が消化器全体の負荷を減らせてよいのでは(糖質が増えているのに野菜もいつも通り食べると重たいのでは)と考えました。

あくまでもエコのためです。

【ちょっと真面目な内容】みえ松阪マラソン後は、特に怪我も疲れもなく、天気にも恵まれたため普通に練習が継続できました。いぶすきも練習全体の流れの一環という位置づけになるのでテーパリングも特になしです。内容は、12/21から水木有酸素ジョグ70分強(14km強,130bpm,140bpm)、金土吹雪でオフ、日有酸素ジョグ2時間半(29km強,143bpm)、火有酸素ジョグ(14km強,140bpm)、水閾値走5km(19分50秒,160pm)、木有酸素ジョグ2時間32分(31km,140bpm)、金有酸素ジョグ2時間46分(31.6km,126bpm)で年越し、年始は日有酸素ジョグ2時間(22.6km,128bpm)、月2分オン1分オフ×15(キロ4付近)、火有酸素ジョグ2時間(22.8km,120bpm)、木閾値走5km(19分32秒,163bpm)、金有酸素ジョグ70分(14km,129bpm)でした。みやすのんき先生とリディアードの本を読み直し、延々と有酸素ジョグを繰り返すことがどんなポイント練習より大事だと考えを改めました。確かに慣れてくると段々楽になってきましたし、怪我も案外しなさそうな感じです。シューズは昔履いていたエンペラー2(ミズノ)がまだ元気なようで、ガッガッという薄底の感触を楽しみながら閾値走も結構気持ちよく走れています。有酸素ジョグはズームフライ3、ハイパースピード、エボライド、ライトレーサー2、デュエル無印辺りです。

絶対無理な数字が出ているのでただの記念撮影です。

装備は特に工夫も無く、みえ松阪マラソンと同じウェアです。シューズもズームフライ4胡麻豆腐(走行距離152km)。エイドが充実しているためジェルフラスコは一つあれば十分と考えました(経口補水液アミノ酸を溶かしています)。アミノ酸はスタート前に一つは飲もうと思っていたものの、水がなかったので結局摂取せずでした。まあ今日くらいの負荷ならいいのですが、飲んでおけばもう少し頑張れたようにも思います。

当日

レース前(早起きからのいつもの流れ)

22:10消灯4:45起床です。卵、チーズ二つ、パンは二切れ、牛乳少しでした。朝食は簡素化の一途を辿っています。特にガス欠ということはなかったのですが、イマイチ最後の爆発力が無い気もします。不安から食べ過ぎる愚行は減ってきましたが、もう少し色々試す必要があります。

食べ過ぎや少な過ぎでなければ大丈夫なはずです。

今年もシャワーを浴び髭も剃りました。6:20発に乗る可能性も視野に入れてテーピングとソックス、着替えはホテルで済ませておきます。終了後の気温と観光の都合を考えると重くて暑いズボンは避けたいので、レース用装備の上にTシャツと短パンを重ね、朝の寒さは上着とニット帽で凌ぎます。と言いますか朝からそこまで寒くはありませんでしたが。何もしなくても霜焼け頻発の金沢との差がすごいです。

当然闇です。運賃は1,020円と意外と普通です。

移動は座れるかがまず大事です。四両編成は5:58発までですので、次の便は混むかもしれません。乗車口は黄色です(緑に並んでいると折角の待ち時間を無駄にします)。過去記事では後ろから二両目が正解と書きましたが、今回最後尾車両の最後尾ドアから降りたところ、階段の目の前で最高の展開でした(過去記事を参考にされた方がおられたらすみません)。移動中はとにかく目を瞑って何も考えないことです。スマホを見ると疲れますので。かなり眠れて大成功でした。

指宿駅から会場までのバス用に200円を小銭で用意しておくとスムーズです(両替もしていただけますが焦りますし)。受付で参加賞のTシャツとプログラム、鰹節などを受け取ります。この鰹節を何に使おうか楽しみです。シンプルであればある程おいしそうです。

朝早くから歓迎していただけます。

鰹節も定番です。

貴重品は預かっていただけるので安心です。着替えなどは目立つ袋に入れて体育館の二階に置いておきました。誰も取らんでしょうし。

今年もスタート横にある菜の花館のトイレを狙うので、少し早めに8時過ぎには移動開始です。人間どうしても目の前のトイレを目指して列に並びがちですが、確実性の高いトイレはそこではありません。過去に使っていた外のトイレは使えなかったものの、館内のものを利用し、8:30前には余裕でスタートブロックに入りました。

スタートまでは少し歩きます。

非常に時間に余裕がありました。

例のごとく競技規則の説明で「競技中の飲酒は控えるように」との注意喚起(フラグとも言う)があったり、ゲストの瀬古利彦さんの「1,2,3,ダーッ!」があったりとワクワクしながらスタートを待ちます。40回連続出場の方が三名もおられることに衝撃を受けました。すご過ぎますね。

瀬古さんもノリノリでした。

レース

序盤~前半(初見だと驚くハードコース)

毎回書きますが、長閑な大会名、ゆるい空気と制限時間で油断させておいて、実はかなりのハードコースです。五回目にもかかわらず、久しぶりに走ってこんなにきつかったかいなとびっくりしました。

瀬古さんは後ろ姿ですね。

スタート直後は平坦な直線です。JRの跨線橋で2kmぐらいです。来るべき上りに備える時間ですので飛ばしてもいいことは無さそうです。かなり早い段階でバンドの演奏があり、坂の方へと送り出されて行きます。過去大会に比べると全体にバンド演奏は前半に寄っていたと思います。

新年早々の序盤から応援が多くて嬉しいです。

段々嫌な予感がしてきた所で農免道路に入り、いよいよハードコースのお出迎えと相成ります。まず二回上ります。ここはまだ大丈夫です。一旦右折して下るので、普通の大会ならしばらく下りが続きそうなものですが、ここから何とおかわりで三回上ります。5kmでこの展開は正直きついです。今回は脚の力を温存しようと、腕振りをかなり速くしてピッチも上げるようにしました。結果、背中は普段の練習より疲れたものの脚は然程ダメージなし、だが呼吸はそれなりに苦しくなるということが分かりました。この上り基調のアップダウンの途中には、毎年順位を教えて下さるおじさんがおられるのですが、今年は姿が見えずでした。寂しく感じたものの、確か池田湖への上り辺りにおられホッとします(その地点では169番だったかでした)。ただ、声が枯れかけていたのは心配です。

あっという間に平地が姿を消します。

序盤でこんなに景色がいいとかおかしいでしょう。

7kmで32分台でしたから、これでは三年前より遅くなるなと認識します。まあ認識したところで流れに委ねるのみで何もしないのですが。ガーッと下ってバンドの演奏爆風スランプのランナー)を聞き、左折するこの時間は心身ともに楽な時間です。

公設エイドは8km過ぎが最初とスタートからちょっと長いので、それまでに一度持参した経口補水液を飲みました。気温がもっと高いときつそうです。遅い方は更に準備が要りそうです。今回は私設エイドが(体感的には)半減しており、水分補給は公設頼みの部分が強かったのですが、テーブルが短いためスポドリを取ってすぐに水を取ることになり、更には一番最後のゴミ箱(黄色の仕切りを使った巨大なスペース)もやけに近いため即捨てることとなり、給水はやや難易度が高いと感じました。マックスでコップ二つ、身体にはあまりかけられないという感じです。

折角エイドで休めると思ったのも束の間、確かこの後も長めの上りがあり、なかなか心拍数もペースも安定しません。大体10km辺りが最高点で、高低図を見る限りその後は当分下りのはず(瀬古さんも開会式でそう仰っていました)なのですが、実は時々グッと上る場面があり、話が違うやないかいと思うこと間違いなしです。まああの高低図も解像度を上げるとちゃんと表示されているのかもしれませんので、そこはご愛敬ということで。

あと今回は例年に比べて気温がやや高かったと思います。顔を歪めるような暑さではなく日陰はそれなりに涼しいのですが、なんせ快晴で絶好の観光日和になっていたため、日差しが降り注ぎ、前半は眩しく感じることも度々ありました。キャップを深めに被り目を守るように努めます。

時に呼吸が苦しくなりながらも耐えていると、池田湖目掛けて下っていく心地よい時間が訪れます。ここは応援の方も多いですし、池田湖を彩る菜の花開聞岳が揃うフォトジェニックなエリアでもあります。インスタ映えする写真ならここでしょう。あまりの眺めにもう満足して帰りたくなりますが、まだ後30km程ありますので、走りきるか収容バスに乗り込むかの二択です。

パンフレットなどにも登場するあの場所です。走る走る菜の花の中♪

池田湖畔では毎年カヌーの漕手さんから応援の声が飛び、今回も数名ですが待っていて下さりました。ここの応援が好きなランナーも多いはずです。池田湖辺りもスピードが出ているようで出ないなと思っていたところ、また上りでウッとなります。しかしここを越えれば菜の花畑と開聞岳のコラボに浸る時間が待っていますので、何とか上り切るのみです。

逆行ですが走っているとちゃんと見えています。
中盤(希望の光、私設エイド)

ようやく下りに切り替わり、ここからはスピードが出易いエリアになります。枚聞(ひらきき)神社の周辺は応援の方が多くて楽しいです。毎年ふなっしーの着ぐるみを着たお子さんが全身で応援して下さるので今年はどうかなと思っていたところ、座位ではありましたが健在で嬉しかったです。くまモンは前からいたっけな。

眩しいですが応援が多くなり元気も出ます。

実は毎回注目しているポイントです。

ここは本当に走り易いです。

ここは快調に走れてキロ4分17秒くらいになり調子が上がってきたなと思っていたところ、何と信号待ちで止まるという公認フル初の経験をしました。しかし隣の方は毎年ここで止められると仰っていたので過去四回がラッキー過ぎただけということでしょう。仕方がないのでたっぷり休みました。横にエイドの一つでもあれば入り浸りますがなす術なく置物の如く突っ立っていましたが。ここはキロ5分某かかっていたので、軽く30秒くらいはお休みできたと思います。

気を取り直して左折し、跨線橋を上るのですが、今年は残念なことにここに大規模私設エイド(焼き餅、焼き芋)もなく、温めていた食欲が空振りに終わります。

失意の中跨線橋を行きます。

まあ仕方ないよなあと19km辺りの上りへ突入し、“いつものバンドメンバーは前半に移ったのだろう”と考えつつ、淡々と進みます。流石にこの辺りになると上りの経験の差と余力の関係で集団の前に出る展開になり、そのまま行ってもいいかなと思ったのですが、左折して下りを進んで行くと私設エイドで中華スープを用意して下さっているではありませんか。もうこの先どれだけ私設エイドがあるかは分かりませんのでここで止まっていただきます。スープは熱くてすぐには飲めませんのでしっかり止まり、粒コーンも噛み締めているうちにガンガン抜かされました。でもそれでいいのです。この先に例年あるコーヒー、豚汁エイドはなかったので、ここで止まるという判断は適切でした。

左折して下りに入る前辺りです。

中華スープ、ありがたくいただきました。

当然置き去りになります。

中間点付近も緩い上りがありますが、毎年ここの私設エイドでドリンクをいただいています。丁度欲しくなる辺りにいて下さり感謝です。消防署の方にも応援していただけます。中間点は手元で1時間35分台だったと思います。信号待ちもあったのに前回くらいか、しめしめと思っていました。

しばらくは淡々と進み、左折してフラワーパークかごしまです。応援が多い上に下りですのでとても楽です。しかしまたもそこそこ長い坂を上る羽目になります。前回までは徳光小学校付近では沢山の私設エイドがあったのですが、今回はかなり控えめになっていたと思います。ただ、この辺りで確か可愛らしいワンちゃんを抱いた方がおられたので和みました。

フラワーパークは楽園です。

“このままではもしかすると常磐建設さんの最強エイドも……”と心配していましたが、右折した瞬間杞憂と判明しました。“いる、人が沢山いるぞ、これは間違いない”と思いました。まずはをいただき、テーブルを見ると皿に盛られたえんどう豆が。横にはマヨネーズが添えられています。この山盛りを食べるのは不可能と刹那の瞬間に悟りましたが、一つなら余裕なのでおいしくいただきました。どうやらえんどう豆を食べた最初の男になったようで、エイドの高校生にも喜んでいただけました。皿にいつも通りみかん金柑を受け取り、楽しみにしていた鰹の腹皮も食べられました。指宿に来たからにはもうこれが楽しみでして。笑顔でエイドから旅立つことができました。

やった!エイドがあるぞ!という喜びの瞬間です。

おいしいえんどう豆を提供して下さった親切な皆様に感謝です。

前回食べて超テンションが上がった鰹の腹皮。今回もうまし。

重たいものはちょっとという方には柑橘系がおすすめです。

この先は急な下りですので、休みながら金柑を食べます。噛み砕けない(しコースに捨てるのもマナー的に論外な)種をポケットにねじ込んだ頃には下りも終わって上りに突入です。ここでは毎年大声で応援して下さるおばさまがいて、今回も気合を入れていただきました。「今年もありがとうございます!」と返して上り始めるいつもの流れが再現できました。

脚を止めるな!頑張れ!

上り始めは応援のお陰で元気ですが、ここも結構急かつ長いので、予想外に辛かったです。何とか上って比較的平坦な道を、竹山に見守られながら進みます。長閑な風景の中を走りつつ、“下りや平地は心拍数が上がらないし、強弱がつき過ぎて難しいな”と考えていました。あと後半は逆風が多く、“あんま進んでないな”と思ってもいました。でもみえ松阪に比べるとそよ風レベルだったと思います。

後半~終盤(シーサイドコースと例の上り)

少し進むとヘルシーランド前です。ここでは毎年袋に入れた綿菓子を配って下さるのですが、今回はなかったので、折角手も空いていることだしとキョロキョロしながら辺りの様子を見ていました。

迫力ある写真が撮れました。

この後の上りも記憶より長く、右折しての黄色いコーンはまだなのかと待ち望むしかありませんでした。ようやく黄色いコーンが見える頃には呼吸もかなり荒くなっており、撮影できる余裕が戻るまでに少々時間を要しました。

こんなに長かったっけと苦しみました。

ここの、山川港に向かう下りは右手に海が見える絶景ポイントで、初めて参加した時から大好きなエリアです。下りで回復したので気持ちよく景色を楽しみ、この坂が終わってしまうのが惜しいとすら思いました。

ここは是非実際に走りながら見ていただきたい景色です。

海が見えなくなってもかなりの勢いで下り、下りが終わって少し行くとエイドで給水、住宅地を進んで左折、少し行ったら右折、軽く下ると山川港という流れです。ここもおじいちゃんおばあちゃんが声援を送って下さるので笑顔で応えます。笑顔で写真を撮りながら走り、「余裕だね~」と沿道の方にも喜んでいただけたのもあの日と同じです。

疲れてくる辺りでこの応援は嬉しいものです。

トンネルの写真も撮っておこうと撮影に勤しみます。山川駅に向かうエリアでは、ふと、何故自分はここにいるのだろうという疑問が湧いてきましたが、こうして海沿いの道の光と空気を全身で感じながら走れるなんて、ご縁としか言いようがないのだろうと思っていました。

大体向かい風の中黙々と進む時間です。

JRの高架が見えてから右折し、山川駅に来ると応援も多く、あと少しだと励まされます。ここのエイドは少し落としてでも確実に水分を取ることにしました。1km程行けばいよいよ最後の上りが待ち構えていますので、今回こそはブログに使える写真を撮るぞと考えました。

海沿いの道はひたすらいい眺めです。

まずは坂の入口で行く手の写真を撮ります。最初の目標物である標識までは結構ありますし、左折したら坂の終わりが見えてほしいところですが、目に飛び込んでくるのはJRの高架とまだ延々と続く斜面。でもここは思ったよりは近かったです。ただその先が長く、フェニックスホテルで終わるはずはなく、シルバー人材センターでもまだ許してもらえず、医療センターまで行ってやっとこ坂が終わるという修行モード。腕も鋭く振り、珍しくゼーハーなりつつどうにかこうにか上りきります。この1kmは4分50秒と出ました。いくら何でもやられ過ぎでしょう。※高架から先の四枚はレース終了後のスロージョグ時に撮りました(レース中はとてもじゃありませんが無理です)。

ここだけは終わりが来ないのではという気になります。

とにかくここまで来ればもう上りはありませんので、ようやく安心します。37.5kmエイドで給水した先の踏切では今回も止められずに済みました。前回はこの先にそら豆スープエイドがあったのですが、今回はなくて涙を呑みました。

もう上らなくてよいのです。

坂を下り切ると38kmで左折します。ここで正面に海と菜の花が見えるのが好きなのです。旅館やお店の方が応援して下さったり、負けないでのエンドレス演奏もあり(休んで下さい)、ランナーの最後の後押しをしてくれます。

ここで少しだけ見える海がきれいなのです。

後はフラットですし応援も多いので見せ場です。

前回はスパートが決まったのですが、今回はキロ4分20秒くらいまでしか上がらず、もやもやしつつ進みました。10kmに45分25秒を要しました。40人抜いてはいたらしいですが全然上がりません。ズームフライ4との相性は悪くないので、テーパリングなしのつけかなと思います。流石にハイビスカスロードの最後数百メートルは上げられましたが、力を残しているのに2.195kmに9分20秒かかるのはちょっとなあという感じです(7人抜いていたとはいえ)。バテているランナーを大分拾えましたが、最後に猛ダッシュをかけられず、一人目の前に置いてフィニッシュです。どんなに遅くても最後は上げる練習をする絶好の機会だったのに勿体なかったですね。参加人数を制限したのと暑さのためか二桁順位でしたが、走り自体は何とも微妙なものでした。

何はともあれお疲れ様でした!

ズームフライフライ4も大分削れてきました。

アフター

レース後(ふるまい、砂むし、川久さん)

いぶすき観光

早速完走タオルを手渡していただき、三年ぶりに開催していただいたことにお礼を言いつつ進みます。“やっと来ることができました”と。お水もおかわりし、まずはアミノ酸二つを即座に摂取します。回復はスピードが命です。

ふるまいのかつお節の茶節もおいしく、やはりこれでこそいぶすき菜の花マラソンだと温かな気持ちが胸と内臓に染み渡ります。大阪から来ましたと言うと毎回大変喜んでいただけるので、ついつい来年も来ますと安請け合いしてしまいます。

何とおかわりもできます。

更に嬉しいことにフィニッシュ直後に記念写真を撮っていただけました。スタッフの方が“写真撮ります!”というパネル?だったかを身に付けていて下さったお陰で、人見知りな私でもお願いし易かったです。何かとご親切です。風景写真は沢山撮っていますが、自分自身の写真はあまり持っていないので貴重です。

特に痛みや痙攣もないため軽く着替えて体育館を出て(館内飲食禁止)、外でプロテインプロテインバーでたんぱく質を摂取します。続けざまにふるまいの蕎麦おにぎりぜんざいをいただき、ふるまいで死ぬほど食わされる誉めています)のもいぶすき菜の花マラソンだと笑顔になります。

引換券のでかさが気合の入りようを物語っています。

とことん食べるべし。男だろ!!

屋台も充実しているので、更に牛串パイシューチーズ入りさつま揚げをおいしくいただき、お土産にかるかんも買いました。毎年セット販売がかなりお得です。三年前はおばあちゃんがおられ、大阪の話をしたりもしたのですが、今年はお会いできず少し寂しくはありました。

折角ここまで来たからには食べなくては。

サイズが大き過ぎないものをまとめて買っておきたいところです。

豪気過ぎます。

裏に行くと鹿児島湾が見えます。

完全に地域と一体化した大会です。

会場からは鹿児島中央直行のバスも出ていますが、これに乗ってしまうと観光の余地が無くなります。指宿観光はまだ続けたいところです。と言うわけで13時半頃には会場を後にしてスロージョグでコースを逆に巡り、“ラスト頑張って下さい”と応援したり、“応援ありがとうございました”とお伝えしたり、コースを振り返ったりしていました。厚かましくもエイドで麦茶あわだまをいただいたりで、こういうのも前回と一緒だなと懐かしく思います。また来年も来ますとあちこちで約束してきましたので、2024年も予定は決まりですね。

応援に反応してもらえると嬉しいので、自分も応えようと思います。

本当に長時間応援していただき感謝です。

締めは勿論砂楽の砂むし風呂です。脚の脈がどくどくいっているのが感じられるのは砂風呂ならではでお気に入りです。砂の重みも非常に心地よく、確実に疲労回復が早まります。更に水風呂もあるため交替浴もできて完璧です。タオルはレンタルもありますが、砂はそこまで付かないので、デリケートな人でなければ完走タオルで事足ります。砂むしを体験せずして指宿は語れませんね。

砂蒸しなしに指宿は語れません。

例年なら駅前に飲食ブースが出ていて、まだ食わせる気か(誉めています)と戦くのですが、今年はそれもなく、更にお土産屋さんも閉まっていて寂しかったです。

寂しみ……。

16:39発鹿児島中央行きは二両で、乗車位置に確信が持ちにくいところですが、隣のホーム二両編成の電車が停まっていればそれを目印にするとよいでしょう。お陰で座れました。

鹿児島中央

ホテルに戻ってからささっと荷物を整理し、30分程リカバリージョグで夜の街を見つつ、三年ぶりに川久さんへ。

夜景も結構きれいなんですよね。

少し待ちましたが、上黒豚ロースカツ定食とてつもなくうまいので絶対に食べなくてはなりません。厚み、柔らかさ、肉汁に脂のうまみ、日本広しと言えどもなかなかここまでうまい豚カツは食べられないのではないでしょうか。

うますぎて言葉にできませんね。

またもイオンでフードロスの削減に協力しまくり(ケチなだけ)、洗濯・乾燥、プロテインシェーカーの洗浄なども済ませて就寝です。

お惣菜はかなり勢いよく見切ります。

翌日(城山展望台と仙巌園サフランさん)

6時間程ぐっすり眠り、観光ジョグに出掛けます。6時半頃だとまだ月が明るく輝いています。身体が痛くないお陰か、城山展望台への上りはそれほどきつく感じませんでした。朝日に浮かぶ桜島の姿を前に、あの日と変わらず生きていてよいと言ってほしいと感じていました。今回は過去の経験をトレースすることで、そのことを確かめたつもりになりたかったというのもあります。

早朝の桜島をここから見られるのは贅沢です。

下りは楽ですので、例によって西郷隆盛縁の地を巡ります。南洲墓地は300m程急な坂を上る上に何故か朝から車も多く気を遣うので、疲れていると厳しいかもしれません。桜島フェリー、鹿児島水族館は数年前に訪れましたし、また行きたい場所でもあります。90分で12km強のジョグになりました。

ここに来てまた上り坂が。

神々しいまでの桜島

かごしま水族館のイルカもいいですね。

朝は筑前煮、チキン、牛乳、チーズ、マジックパールを食します。昨日の吹かし芋は半分冷やしておき、レジスタントスターチの増加に期待しました。冷たくてもおいしいものが沢山です。

野菜と食物繊維を取らなくてはなりません。

珍しく観光の予定は決めていなかったものの、思い立って仙巌園を再訪することにしました。片道5kmもないので気軽に行けます。磯通を進み錦江湾が見えると前回の記憶が甦ります。

迷いながらもスロージョグで移動します。

時間がどれくらいかかるか読めなかったため、ひとまず庭園内の拝観券(千円)のみ買い、御殿の500円は後で買い足しました。前回来た時、こんな世界があるものかと圧倒的なスケールに度肝を抜かれながらはしゃいで園内を巡ったことをありありと思い出し、同じ気持ちで散策しました。当たり前ですがこのためには複数回の探訪が必要で、このところ書架にある文学作品を十数年ぶりに読み返しているのも同様の考えからです(年末年始から『こころ』『坊っちゃん』『門』『カラマーゾフの兄弟』などを読みました)。

数ある名園の中でも特異な存在です。世界観がでかい。

千尋巌は危険すぎるでしょう。男塾の発想では。

集仙台のトレイルは普通に歩きましたが、550mの表示から止まらず13分かかりましたので、フルマラソンでダメージがある方にはより厳しいかもしれません。ただ、上り切った先の絶景はここでしか出会えないものですので、仙巌園に来たからには行っておくことをおすすめしたいです。桜島はやはりずっしりと重く大きな姿で、雲かと思うような煙がもくもくと涌き出ていました。あの迫力の前には自分などちっぽけなものです。殿様気分は全く無く、住んでおられる方は噴火に苦労されているだろうなとか、また桜島をバスで回りたいなといったことをぼんやり考えていました。

普通にトレイルですが挑むべき道です。

御殿もまた一つ一つの部屋の美しさや設えの趣向も別格過ぎて眼福そのものです。やはり本物は実物を見てこそです(撮影自由。障子や襖には間違っても触れないように)。

いやはやただ感嘆の声を漏らすばかりでした。

錦江湾桜島まで庭園と捉える発想のでかさよ。

一つ一つが本当の意味で豪勢です。

古集成館本館は改装中?で休館でしたが、別館では活版や板硝子、薩摩切子の展示がありました(撮影は不可)。

帰りは暑かったので日陰を選びながら鹿児島中央へと戻り、楽しみにしていたサフランさんを再訪します。迷わず極上黒豚カツカレー(サラダセット)を注文し、分厚いカツも穏やかな辛さでコクのあるルーも、常連さんが次々訪れるのも変わらないなとしみじみおいしくいただきました。食べ終えた後に“おいしかったですか?”と聞かれる流れも懐かしく、“三年ぶりに菜の花マラソンで来ました。いつもここでカレーを食べるのが楽しみです”とお伝えできました。創業43年、これからも変わらずお元気でいて下さい。ご夫妻が本当にいい方で、地域に愛され続けるのも納得です。

是非とも多くの方に味わっていただきたいです。

飛行機まで時間があるので、駅のお土産横丁やデパ地下を散策し、安納芋のお菓子やかるかん、さつま揚げが沢山あるのをゆっくり眺めてから空港行きのバスに乗りました。空港行きのバスは皆同じタイミングで乗りたがるため、乗れるか微妙なケースもあります。ギリギリだと冷や汗ものですから谷間の便を狙い、余裕の移動を選択しました。空港では白くまアイス枕崎鰹節のお煎餅を買い、楽しかった鹿児島の思い出と共に持ち帰ります。

あの観覧車を初めて見てからもう6年ですか。

フルーツが多くておいしいですね。

また来年もここに来ます。

最後に

三年ぶりに走らせていただき、やっと帰って来た!という思いと共に、やはりいぶすき菜の花マラソンが無いと一年のスタートが引き締まらないなと実感する遠征でした。私設エイドは元が規格外で、今年も十二分と言っても余りあるくらい豪華でした。そして何よりも街全体で応援して下さる方の多さには感謝し切りです。変わらずに温かく迎えていただけることのありがたさは、三年間の中断があった分、よりはっきりと感じ取れるものでした。何度でもここに来たいですね。

指宿の皆様、待ちに待った三年ぶりの大会を開催していただき本当にありがとうございました!期せずして大会と年齢が揃ってしまったご縁もありますので、来年もまたよろしくお願いいたします!

ここまでご覧いただき本当にありがとうございます。

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