「遅れても 咲くべき花は 咲きにけり 身を限りとも 思ひけるかな」と出世の喜びを詠んだ藤原為時おじさん。その後割とすぐに閑職に追いやられ耐えること10年。ようやくの再浮上の機会が、越前の守への任命(大抜擢)でした。そして令和の世に大河ドラマの主役として脚光を浴びるまでに(※主役ではない)。市井の中年男性としては、この我慢の人を追って越前の国に行ってみたいですよね。現在の南越前町自体は下向の際に通ったであろうくらいの位置づけにはなりますが、広く見れば縁起がよい土地であることは間違いないでしょう。
前泊した越前市(武生)は為時の娘である紫式部が都以外で過ごした唯一の地ということで、何かと紫式部推しで盛り上がっていました。北陸新幹線延伸と『光る君へ』まで重なり、ここで前面に出なくてはどこでというくらいの盛り上がりぶりです。しかし紫式部本人が、紫式部公園などで金色の像になって四方八方からあらゆる人に視線を浴びせられると知ったら卒倒するのは想像に難くありません。
大会は20回もの開催を重ねておられることもあり、堅実で安定した運営でした。何よりはすまつりの時期に早朝から走らせていただけるのがありがたいですね。基本は自家用車での参加になると思いますが、今年の10kmのように7:15スタートであれば公共交通機関での参加も可能です。沿道応援に横断幕、更には10kmにもかかわらずはすそうめんのふるまいまであって豪華です。今年は雨で涼しかったですが、時期が時期だけに豊富な給水も用意されており、素晴らしいです。
周知の通り私は10kmはとても遅いので、今回も42分以上を要しました。どうすれば速くなるのかは分かりませんが、咲くべき時に咲けばよいとも思っています。多分短い距離では褒められるようなタイムを出せる日は来ないのでしょうが、特に問題ありません。(155bpm, 192spm, ストライド1.25m, 上下動比4.6%, 上下動6.1cm, 左右接地時間バランス48.9%:51.1%, 接地時間241ms)
紫式部公園以外にも、かこさとしふるさと絵本館「らく」、武生公会堂記念館、総社大神宮を巡り、更にパン活、吉田食堂さんのソフトクリーム(長過ぎ!)、5年ぶりのヨコガワ分店さんのボルガライス等々、紫式部が暮らしたまちなか巡りを楽しめました。サンダーバードが通らず不便になった武生ですが、鈍行の乗り継ぎも利用して京都(東本願寺)と敦賀(氣比神宮)でも観光でき、充実した時間になりました。
レースも8時前には終わりますから、サンダーバードを使わずとも12時台には大阪に余裕で帰還できました。本降りになる前で大助かりです。
南越前の皆様、雨の中、そして朝早くから素敵な大会を開催していただきありがとうございました!魅力的な大会ですので、また参加させていただければと思います!
福井にも待望のフルマラソンが!ということで食べに食べたふくい桜マラソン。街中が盛り上がり過ぎで心配になるくらいでした。今回もPRブースがありましたが、今日の参加者の大半は誘われなくても出場すると思います。
2024年は鯖江つつじマラソンにも参加しました。眼鏡のありがたさとレッサーパンダの可愛さを思い知る一日でした。フラットコースなので、速い人なら結構走れると思います。
2023年は美浜五木ひろしマラソンで五木さんの神々しいお姿を拝んできました。タイムはボロボロでしたけど、些細な問題です。
続きのページには、走りに行ったとは思えないくらい観光メインの記事が展開されていますので、もしよろしければ写真だけでもスクロールしてやって下さい。コメント、スター、↓のバナークリックなど、何でもよいので反応をいただけますと、あまり光らない人向けの記事を生み出す意欲が湧きます。
この半年でフル12本、100km2本、ハーフ1本、10km2本と全国各地で楽しい思い出を作ることができました。7月は大一番のみですが、できる限りのことをするつもりです。
前日
大阪から武生へ
朝は納豆、チーズ、ヨーグルトに牛乳といつも通りです。もたもたしているうちに7:45大阪発新快速を逃しましたが、転んでもただでは起きたくないので、乗り換え待ちの京都と敦賀で一観光ねじ込みます。どうせ待つなら同じだからと7:53発の快速で確実に座ります。
京都観光(東本願寺)
実はこれまで行ったことがなかったので、この機会をご縁と捉えてお参りしてきました。京都駅からは地下道を歩いてすぐです。そもそも京都駅の方に行くことがないので、あの界隈に馴染みがないのは自然の成り行きでもあります。
御影堂の大きさは想像以上でしたが、土曜ながら9時前だったためか、まだ人もそこまでおらず、中で正座して心静かに手を合わせて南無阿弥陀仏と唱えることができました。天井の高さも畳の感触も、この時だけのものです。ただただ絶対他力にすがるしかないと思いつつも、他に考えることもありました。
ご本尊の阿弥陀堂でも落ち着いてお参りすることができましたし、周りの方も緊張するでもなく静かにされている感じがよかったです。騒ぐなんてもっての他ですし、そういう気分にもならない場所のように思います。ギャラリーの「親鸞聖人のご生涯」展も見られてまた記憶を喚起することができました。丁度鈴木大拙『日本的霊性』を最近読んだところでしたので、色々とつながりました。クリアファイルと勤行集も金沢に持って行こうと思います。
ちょうどお東さん手作り門前市の日で、手作りのアクセサリーやグッズのお店が沢山並んでいました。食べ物は少なかったのですが、ハチミツや味噌はありました。気になるところですが、ここで食べすぎるわけにはいきません。
敦賀観光
9:45京都発→11:15敦賀着の湖西線新快速で移動です。京都でかなりの人数が降りるので、余裕で座れました。早起きの埋め合わせに30分程眠ったりしつつ、琵琶湖を眺めて北上します。
敦賀では乗り換え待ちが58分あったため、とりあえず駅から出てみて歩いているうちに氣比神宮にギリギリ行けそうという事実に気づきました。昨年五木ひろしマラソン前日は天気と時間の都合上見送った場所ですので、ようやく参詣が叶ったというものです。
この大きな鳥居は日本三大木造鳥居の一つとのことです。他は春日大社、厳島神社ということで、正に重鎮といったところです。茅の輪潜りで心を清めてから、今日まで元気に生きて来られたこととこの先の幸福を祈ります。
松尾芭蕉も訪れて月の美しさを詠んだことでも知られる場所です。銅像とは行く先々で遭遇していますので、最早私の競合は好記録を目指して鍛錬に励むランナーの方々ではなく、驚異的なペースで神出鬼没ぶりを発揮する松尾さんだと思っています。現代の発達した公共交通機関を持ってすれば、互角以上の勝負ができるのではないでしょうか(風流を解する心は措くとします)。
参拝帰りはパン活です。しょくぱん堂さんはチェック済みでしたので訪問し、シナモンチョコロールを選びました。私はシナモンが好きなので、この香りとチョコの味は最高でしたね。たっぷり味わえるボリュームもよいです。
12:13敦賀発→12:44武生着のハピラインで移動です。ふくい桜マラソンの時は“人が乗れない&乗ったら降りられない”という地獄絵図が展開されていた(そして数日間鼻風邪になった)ので怯えていたのですが、何ということでしょう、ちゃんと乗れるどころか座れてしまい、降車も普通にできました。三月は開業当初の混乱に桜祭りが重なり、そこにふくい桜マラソンがとどめを刺したということだったようです。今後は混みそうな時期以外は大丈夫そうだと分かり、大いに安心しました。
移動中読書は、山本淳子先生の『紫式部日記(現代語訳付き)』でした。独力では全く読めない私にとっては、このくらい読みやすい(かつ結構思いきった)訳があると世界が変わります。解説部分の紫式部に関する歴史の記述も詳しく、今回の旅行を大いに楽しいものにしてくれました。山本淳子先生といえばもう一冊、『紫式部ひとり語り』も名著です。『源氏物語』の誕生秘話を一人称で綴ったものなのですが、前提知識なしでもとにかく読みやすく、面白く読めます。そしてあとがきまでものすごく熱いのです。数年ぶりに再読して改めて感銘を受けました。
武生観光
紫式部公園
寝殿造りの庭園を忠実に再現した日本で唯一の公園ということで、時代考証と研究の結晶です。観光バスもやって来る一大観光スポットとなっています。寝殿跡の前から池の方を眺めたり、反橋・平橋を歩いたりしながら、藤原為時と紫式部も同じような流れや日野山の姿を望んでいたのかもしれないと想像するのは、とても貴重な体験でした。
釣り殿から水場を見渡したり、遣り水の流れと音を楽しんだりできます。
それにしても紫式部本人が、金色に塗り固められて全方位から視線を注がれているという事実を知ったら恥ずかしさのあまり卒倒することは間違いないだろうと思わないではありませんでした。
藤棚の影も気持ちよく、春先に満開になっている頃に訪れればその甘い香りも楽しめることと思います。木陰を通っていく風は涼しく感じました。
紫ゆかりの館はコンパクトな施設ながら、越前和紙の紫式部や、行列の人形、紫式部と越前との関わり(白山を詠んだ歌など)の平易な解説があり、誰でも楽しめると思います。当時の食事の再現もありましたが、かなり豪華でした。
かこさとしふるさと絵本館「らく」
子供の頃から絵本は大好きだったので、記憶が戻るかと思ったものの、からすのパンやさんもだるまちゃんも全く思い出せませんでした。それはそれとして、新たな気持ちで絵本を読ませていただいたり、美しく優しい線と色使いの原画の複製を見たりすることで、子供の頃に感じていたことや、読み聞かせが自分の原点にあるのだということも改めて認識できました。
仮装して記念撮影できる部屋もあるので、お子さん連れの方も楽しそうに過ごしておられました。
武生公会堂記念館
展示は越前国府の解説で、正確な位置は特定できていないものの発掘調査と研究は進んでいるとのことでした。企画展示で紫式部との関わりも解説されていて、『源氏物語』の浮舟編の中に、(事件が起きる場所としてではなく)歌で武生が引かれている場面があるということも知りました。
総社大神宮
越前国府が置かれた当時、越前国内の神々を一つ所に集めて祀られた神社で、古くから地元の方に愛されているとのことです。こちらでもこれまでの人生のお礼とこの先の幸せの祈念をさせていただきました。
街中散策
大正・昭和初期の木造店舗や蔵を整備した蔵の辻、打刃物の看板、高級な越前箪笥のお店が並ぶタンス町通りなど、歴史と情緒があります。
普通の商店街も、レトロ感でいっぱいの貴重な場所です。
ふるさとを偲ぶ散歩道には、与謝野鉄幹・晶子夫妻の歌碑や、またしても松尾芭蕉の歌碑があったりします。
武生中央公園は大きな遊具も沢山あり、子供達が元気に遊んでいました。大河ドラマ館もあり、市民・観光客の集う場所でした。
寺町通や松並木の用水もよい感じです。街の名所は結構コンパクトにまとまっていますし、金沢のように坂が多いわけでもないので、割と回り易いです。
ちひろの生まれた家は16時までだったので間に合わず、次回以降のお楽しみということになりました。
吉田食堂さん
主に一回生が昼食を取る某生協の食堂ではありません。こちらではとにかく高さのあるソフトクリームが味わえます。説明は不要だと思いますので、写真をご覧ください。
急がないと溶けるので3:7くらいに折って食べました。こういうのは得意ですのであまりこぼさずに済みました(ちょっとはこぼしたんかい。得意とは言えんやろ)。ここまで物理的に満足感のあるソフトクリームもなかなかないので、武生に来られた際は是非。ちなみに破格の130円です。
パン活
- パン屋ぴっころさん
昔からのパン屋さんということで期待大です。サーモンフランスは卵まで入って味も栄養もばっちりです。そしてしきぶちゃんも見逃せません。髪はチョコで、扇子は苺味です。生地もしっとり柔らかでおいしかったです。ふくい桜マラソンTシャツで観光客オーラ満点だったこともあり、お店の方に話しかけていただき、“パン屋巡りが趣味です”などと楽しく会話ができたのも嬉しかったです。
- boulangerie PainParc(ブーランジェリー パンパルク)さん
武生中央公園のすぐそばにあるお洒落なパン屋さんです。クロワッサンロールのチョコは何故こんなにおいしいのでしょうか。大分でも仙台でも食べましたが、どこでも確実にうまいです。他にもおいしそうなパンが沢山ありましたし、また行きたいと思います。
- スタジエールアトゥールさん
かなり売り切れていましたが、クロワッサンは買えてよかったです。バターの柔らかな香りは記憶に残るもので、生地も程よい柔らかさでした。パンオショコラも気になります。羊の像がかわいいですね。
夕食
5年近く間が空きましたが、ヨコガワ分店さんにようやく来られました。夜は17:30からということで少し前にお店へ。私でまだ5人目だったので、無事に第一ウェーブで入店できました。
注文は勿論武生のご当地グルメの代表格、ボルガライスです(と言いつつビフカツも気になりまくりですが)。ケチャップライスを大きなフライパンで炒めている姿を見るだけでも楽しいです。手際よく作っていただいたボルガライスと再会し、その姿も味も記憶の通り、素敵なものでした。デミグラスソースが決まっていますね。カツも卵も一口ずつありがたく味わい、喜びの一時を過ごせました。ごちそうさまでした。
お宿
ホテルクラウンヒルズ武生駅前さんにしました。あまりに駅から近過ぎ、最初は見逃しました。駅直結と言ってよいでしょう。チェックイン前に荷物も預かっていただけた上に自転車もお借りできて観光にも大助かりでした。ウェルカムドリンクは特に欲しいものがなかったのでスルーでしたが、何かと充実のサービスです。夜も静かでよく眠れましたし、これで5,800円はお得です。
レース当日
レース前
22:30消灯5:30起床です。夜も静かでよく眠れました。心拍数も低めです。冷房なしでも寝苦しくもなかったです。
朝食は牛乳と卵、プロテインバー一本です。10kmなんて普段の練習と変わらないので、水分だけでいけるはずです。食べ過ぎた方がよろしくない気がしたので、試してみます。卵が非常にまずくてガッカリしましたが、冷蔵庫の冷え具合がいまいちだったせいかもしれません。今後はいつも通りマジックパールかコンビニにしようと思います。
レースは7:15発なので6:55までに着替えが済めばよいと考えました。上以外着ていけば6:21武生発→6:29南条着のハピライン移動で余裕と踏みました。ニチバンで踵を固め、負傷しやすい箇所にワセリンをたっぷり塗り、6:15頃に出発です。フロントの方にも“頑張って下さい!”と応援していただけました。
南条駅から会場までは徒歩10分程です。感覚的には魚津や鯖江より大分近いです。建物の外まで行列がありましたが、この列は手荷物預けのものですので、受付を目指す人は並ばなくてよいです。プログラム、ナンバーカード、計測タグ、参加賞のビニールシートを笑顔で受け取り、シューズを履き替えます。
プログラムでゴールテープを切っているのは南越前町マスコットキャラクターのはす坊。花はすの生産量日本一の南越前町のPRのため、明るいキャラクターとして頑張っています。1992年1月1日生まれという設定は、2005年の登場時には丁度よかったものの2024年の今となっては結構な年齢な気がしますが、そこを気にするのは野暮というものです。
荷物預けの列も短くなってきたのですが、7:05くらい(スタート10分前)になり流石に時間もないので、荷物は(他大会のでかい袋に入れた状態で)その辺に置いておくことにしました。自己責任ということで。
のんびりスタートでよいフルや100kmとは違い、いきなり速く走ることになり怖いので、数分だけその辺をジョグしました。短い距離のレースに出ると、毎回“次はウォーミングアップをしっかりしよう”と思うのですが、学習能力がないのでまた同じことの繰り返しです。普段の閾値走なら20分ジョグしてから自信を持って入るのですが、本番でアップほぼなしになるのは何とかしたいです。
雨で涼しく体調もよかったので、割と走れそうな感じではありました。この時期に晴天だと7時でも日向は暑いので、とても恵まれたコンディションです。風も吹いておらず翻弄されることもなさそうです。ちなみにこれまで短い距離は、美浜・五木ひろし(暴風、雨)、鯖江つつじ(強風)、こまつマラソン勧進帳(雨)と一度もいい天気になったことがありません。そしてスタート前給水までしっかりあり、手厚いです。
スタートは一応40分以内目標に並びましたが、私も含めて自己申告はいい加減なもので、多分ほとんどの方は前半で脱落したと思います。意外と上りますしね。
【ちょっと真面目な話】
練習
二週間の流れは以下の通りでした。あと三週間、きっちり積み重ねていきたいところです。
日曜:会津磐梯山ウルトラマラソン(9時間51分台)
月曜:スロージョグ4.2km
火曜:オフ
水曜:スロージョグ
木曜:朝有酸素ジョグ54分、懸垂逆上がり、懸垂(9.9km, 122bpm, 187spm, ライトレーサー4)夜健康ウォーキング60分(6km/h, 15%)
金曜:オフ
土曜:野田山6本(8:30~7:59, エンペラージャパン3)
日曜:野田山6本(8:32~7:35, エンペラー2)
月曜:有酸素ジョグ30分(125bpm, 187spm, ターサーRP3)
火曜:閾値走5km(19:45 Hanzo R)、夜階段120フロア
水曜:朝スロージョグ、懸垂逆上がり、懸垂、夜トレッドミル60分(6km/hからビルドアップ, 15%)
木曜:朝有酸素ジョグ30分(122bpm, 189spm, ライトレーサー4)、夜トレッドミル60分(6km/hからビルドアップ, 15%)
金曜:有酸素ジョグ43分(8.1km, 124bpm, 188spm, ターサーRP3)
土曜:オフ
装備
シューズは思い切ってタクミセン9にしました。練習の閾値走で使っているHanzo Rと迷いましたが、後者は流石にフォアフット部分のアウトソールが削れてしまっていますので、重視していない距離にしてもレースで使うのはちょっとどうかなと思いました。閾値走は基本的に薄底ですが、今日は厚底でもよしということにします。
今回はTabioのレーシングランプロ五本指を初投入してみました。確かにシューズの中で滑ることもなく、黒詰にもならなさそうです。長い距離で脚が持つかは分かりませんが、この距離ならとてもよさそうです。
上はアンダーアーマーノースリーブです。テーピングはケチってニチバンですが全く問題なしでした。アミノ酸もスタート前に一応飲んでおきます。
レース
前半(緩やかな上りでウォーミングアップ)
最初はどこも混みますし、前半上りなので、身体が動くようになるでウォーミングアップと割り切ります。私は元来スロースターターですし、タイムを決めて走って上手くいくはずもないので、体感に任せるのがベストでしょう。“閾値走よりは遅いな”という感覚で入りは4分17秒。後半多少上がったところで全体のタイムはダメそうだと悟ります。でもしんどくないのでこれでよいのです。1kmくらいで道幅も広くなり、走りやすくなります。
2km辺りではゲストの千葉真子さんがおられたのですが、周囲に人が多かったこともあり撮影タイミングは逃し、抜き去りながらの背面撮影(画面が見えないどころではない)になりました。ブレブレですみません。
2.5kmを過ぎた辺りで左折後、最初の給水があり、心強いです。スポンジまで手渡していただけます。スポンジと紙コップでゴミ箱が分かれていますので、間違わないように注意します。
進んで行くと3km、あと2kmくらいで折り返しかと気楽に構えます。この辺りで“はすそうめんまで1km”という表示があったはずです。もう少し行くと“はすそうめんまで500m”とリマインドが。“念押しまでしていただいている以上、前半であろうといただくぞ”と決めて走っていきます。
ここでは左手に誰もが期待に胸を膨らませていた花はすが広がります。傘を差して観賞されている方の姿もまた、画になるものです。花はす公園の対岸になりますが、公園内には入らないので、おそらくここがコース内で最も花はすを感じられる場所です。
注目のはすそうめんは左手にあるものだとばかり思っていましたが、道路右側にあり、対岸に渡るのはちょっとと考えたため、後半で下りながらいただくことにします。コース図を事前に確認する時間がないとこんなもんです。
行く先に掲げられた中小屋区の皆様による横断幕が見えてきます。何の根拠もなしに“あそこで5kmの折り返し”と思いがちですが、そこは5kmには満たないですし、何なら折り返し地点は5kmよりも少し先になります。しかも横断幕を過ぎてから少し傾斜がきつくなります。都合のいい妄想を抱くと二重あるいは三重にしょげることになりますので、心の準備は大切ですね。
この辺りは減速していてガーミンさんも4:26と出ています。しかし応援も多く、長年こうして支えていただいていることを感じられる時間でもあります。
後半(はすそうめんと楽な下り)
折り返すと急に楽になります。ガーミンさんも4:07と出て、身体もようやく動き始めた気がします。「あと半分」は20kmの方の心を少し挫くかもしれませんね。10km勢は“もう半分もないぜ!”と強気になりますが。今年は第20回記念大会で20kmの部が開催されましたが、来年以降はどうなるのでしょうか。
しかしすぐにはすそうめんエイドですから波に乗れるはずもありません。はすの葉パウダーが練り込まれている特産品ですから、逃すと一年間後悔し続けることになります。つゆの入った方のカップをありがたくいただきました。うまい!
10kmでがっつり止まる人もあまりいないのか(フルと違って数十秒のロスの比率が大きいので当然ですが)、テントの中で落ち着いて味わえました。手を合わせてごちそうさまでしたを言い、急な飛び出しにならないようコースを確かめてから再出発です。意外と滞在時間は短かったようで、この1kmは4:47でした。
さて、はすそうめんも食べてやることもなくなったので、苦しくならない範囲で走っていきます。伝統工芸アイドルさくらいとの護國まいさんが元気いっぱいに走って来られて明るい気持ちになりました。ブレていてすみません。終了後は越前打刃物会館でイベントに出演されていたとのことでエネルギッシュです。ふくい桜マラソンで存在を知って以来、時々伝わってくる頑張りが嬉しいですね。
8km通過時にガーミンさんのラップを見ると3:58で、“そんなに下っていたのか”と思いました。同時に“まあすぐに落ちるだろう”と考え、特に頑張る気も起きません。残り2kmを8分でも42分は超えますし、タイムは望むべくもありません。一体どこをどうすればよかったのでしょう(はすそうめん?)。
それにしても終盤まで給水があるのが素晴らしいです。何とラスト1kmを切ってからも冷えたドリンクがいただけます。フルより速いスピードで走りながら取って飲む絶好の練習にもなりますので、いいことづくめです。しっかり補給でき、経験値を積みました。
ここで20kmの方はもう一周なので右折、10kmは直進して北陸自動車道の高架を潜り、日野川沿いの堤防へとルートを取ります。ゴールも見えてきて非常に走り易いです。速さの割にはゼーハーなる感じも弱く、それでいて閾値走よりも脚に地面反力を感じます。タクミセン9とTabioの貢献もありそうです。最後は河川敷に下り、舗装路で終われるかなと見せかけて芝の中を泥を勢いよく跳ね上げながら走り、笑顔でフィニッシュです。
距離全体のタイムは遅いのですが、終盤上がった分、魚津しんきろうや鯖江つつじ、美浜・五木ひろしより手応えがあり、上機嫌です。最初抑えたので当たり前ですが、へばって終わるより気分はいいですね。フルで終盤自信を持って上げるための練習にもなるので、とてもいい大会だと思いました。
アフター
会場
早速おしぼりを手渡していただき、汗を拭ってすっきりです。ドリンクがここでもいただけます。記録証も紙で即発行して下さりますが、雨の日はやめておいた方がいいかもしれません。私はふにゃふにゃになってもあまり気にしないので、破れないようにだけ気を付けて持ち帰り、自然乾燥させてOKですが。
フィニッシュ地点からスタート地点まではそれなりに歩きますが、ダウンも兼ねているのでよいのではないでしょうか。着替えは、仮眠所にもなっている南越前文化会館の二階の更衣室を使いました。冷房が効いていて湿度が低く快適でした。8:20頃はそれ程混んでおらず、着替え易かったです。宿泊情報は気になるところですが、かなりの密度になりそうな気はしますので、私には少しきついかなという印象です。
私はそのまま会場を去ってしまいましたが、実はウォーターランド南条ではナンバーカード提示でシャワー・更衣室を利用できたとのこと(プログラムの1頁目に書いてありました)で、次回は是非にと思っています。車がある方は花はす温泉そまやまさんで割引入浴がメインかもしれませんね。
9:05南条発→9:29敦賀着ハピラインで移動です。もう一本遅らせると20kmの方も増えるでしょうから、ここで乗っておきたいところです。自家用車での参加者が多い様子でしたし、電車はそこまで混まないかもしれませんが。
敦賀から大阪へ
乗り換えまで時間もあるのでアルプラザ敦賀に行ってみましたが、特にこれといったものは見当たらず。チーズと炭酸水を買って補給できたので十分です。
PANTESさんはふくい桜マラソン前日にも行こうとしたものの(お店に至るまでにあちこちで福井の皆様のご厚意に甘えて食べ過ぎて)見送った過去がありますので、敦賀で寄れてよかったです。
看板商品のあん食パンもよかったのですが、焼き立てのビーフシチューパンも大変おいしく、チョコがけのコロネもカスタードクリームとのハーモニーが素晴らしくて大満足です。ふくい桜マラソンの宿題をまた一つクリアすることができました。
晴れていればレンタサイクルで気比の松原にでも行こうかと思っていましたが、雨は強くなりそうでしたので、10:20敦賀発→12:28大阪着新快速で帰りました。イベントに参加したとは思えない時間に帰宅でき、“流石は早朝マラソンだ”と実感しました。これから街に出掛ける他の乗客の方も、まさか一仕事終えたおじさんが越前の国から運ばれてきたとは知る由もないことでしょう。
最後に
早朝に開催されるその最大の特長が魅力でもありまた二の足を踏む要素でもあったのですが、今回は開始時間や交通機関などの条件が揃ったため参加することができました。
コースは上って下るので、記録を狙って最初から飛ばせば苦しいでしょうが、後半上げることをテーマに据えれば大きな経験値が得られる上に気持ちよくフィニッシュできると分かりました。暑くなってくるこの時期に朝から気持ちよく走らせていただけることはありがたい限りです。こうして楽しく大会を振り返れるのも、早朝からはすそうめんに限らず大会の準備をしていただいた南越前町の皆様の応援のお陰です。改めてお礼を申し上げます。
大変なことも多いとは思いますが、特色のある魅力的な大会ですので、是非この路線で続けていただきたいと思っています。沢山の朝型のランナーは、これくらいの時間に走りたいと願っていますから。
観光も楽しかったですし、また越前には遊びに行きたいと思います。たとえ私が10kmで光ることがないとしても。
ここまでご覧いただきありがとうございます。