遠征ではありませんが、春の金沢を走る楽しさを残しておきたいと思ったので書いてみます。明るい時間は身近にある自然や街の中を走ったり歩いたりでき、夜は静かで深く眠れる、自分にとっては都会に比べて遥かに快適な場所なのです。京都もそうですが、金沢も観光よりも住むことにより充たされる街だと思います。まあどこも同じかもしれませんね。
滞在すると、能登を応援しようという気持ちの強さが街中で感じられます。報道も多く、イベントも連日開催され、ささやかながらできることもありました。うまく言葉にできなくても、直接会えるだけでも少しは力になれると思います。そういう意味でも、GWを金沢で過ごせたのはよかったです。
金沢マラソン2024のエントリーは5/10からです。タイムでも応援でも観光でも、来ていただいた方には皆、金沢で楽しい思い出を作っていただきたいなと思います(※宿代の高騰が心配ですが、後泊は安いはずなので、何とか均して耐えて下さい)。
続きのページには、金沢ランナーなら分かるランニングコース(マニア向けもあり)や銭湯などについて書いています。我慢できずにあのシューズを買ってしまった話も……。
観光地
兼六園と金沢城公園はお花見の記事で書きましたので、それ以外を軽くご紹介します。21世紀美術館界隈は回れませんでしたが。
ひがし茶屋街
兼六園以外でザ・金沢といえばここでしょう。連休はどんなものかなと怖いもの見たさで15時頃に行ってみましたが、谷間の平日(2日(木))だったため、ましでした。少なくとも浅草寺のようなことにはなっておらず、レンタル衣装で嬉しそうに散策する日本人観光客も結構多かったです(ちなみにラブライバーもいました)。
行くなら早朝です。お店は全く開いていませんが、歴史ある街並みを独り占めできます。
近江町市場
すっかり観光地化してしまいましたが、とにかくここに行っておけば土産話としては間違いありません。浜焼きや海鮮、お寿司をどうぞ。地元の人はオーミスーパーで服を買い、ダイヤモンドでお惣菜や珍しいお菓子を物色します。
文化施設
金沢中心部に沢山ある文化施設も、回ってみると面白いです。今回はひがし茶屋街の近くにある、安江金箔工芸館と徳田秋声記念館に行きました。前者は金箔加工の過程が学べて金沢らしいですし、後者は自然主義文学に興味がある方、泉鏡花・室生犀星との違いを知りたい方におすすめです。泉鏡花記念館や金沢蓄音器館も近くですので、一日パスでも余裕で元が取れます。
これら以外では鈴木大拙館がおすすめです。展示は少なく館内の写真撮影も禁止なので、その分、場の空気が感じられます。行くなら開館直後です。混むと折角の禅の世界が遠のいてしまう気がします。
銭湯
ランナーが汗を流し、筋肉をほぐし、心を休めるオアシス。金沢には沢山よい銭湯があるので連日巡っています。
松の湯さん
香林坊からほど近く、大変便利な場所にあるので、金沢マラソン前後に利用し易い場所です(行ったことありませんが、他ならアパの日帰り入浴かと)。水風呂も深く、交替浴にも最適。ボディソープなどもあるので、タオルだけ持っていけばOKです。2022年に再始動したこともあり、とてもきれいです。
あわづ湯さん
アピタのすぐ近くです。銭湯の中の銭湯という感じが好きで、割とよく利用します。驚く程熱い風呂もあれば水風呂もあり、ラジオから延々と流れる演歌など、とにかく魅力が尽きません。急な雨の日に傘を貸して下さったこともあり、人情も溢れています。
満天の湯さん
こちらもアピタの近くにあります。スーパー銭湯ですので広くてお風呂の種類が多く、本当に疲れたらここでじっくり過ごして回復を試みます。水風呂、泡風呂、露天風呂など、多彩でたまりません。当然ながら時間によっては混みます。
れもん湯さん
中心部からは離れるので地元民以外はなかなか行かないと思いますが、温泉が出ており肌が滑らかになります。しかも広くて、外のプール(水)まであるので、交替浴もできます。ここと石引温泉亀の湯(がめのゆ)さんは、金沢の街中で濃厚な温泉が楽しめる銭湯です。
楽ちんの湯さん
こちらも大桑にあり観光客はまず行かないでしょうが、おんま層から出るモール泉は気持ちよく、水風呂も深くて冷たいため、ランナー的には嬉しい場所です。スーパー銭湯ですが、公式HPの割引チケットを表示するだけで100円引きになります。
Zささのゆさん
遅くまでやっていることもあって個人的にはよくお世話になっています。浴槽三つとシンプルながら、ジャグジーも水風呂もあって実は相当充実しているのです。何故Zなのかは後日改めて。
ランニングコース
犀川河川敷
とにかく景色がよいですし、香林坊や片町からも近いので、観光ついでにジョグができます。日当たり抜群で夏は7時でも厳しいですが、少し上流の方に行った犀川緑地には緑が沢山あります。速く走るというよりは、四季の美しさを感じるためにゆっくり走ることがほとんどです。
金沢市民芸術村
一周950m程、ルートによっては1km強のフラットコースが取れます。半分くらい砂利道ですので、タイムが悪くても別にいいやという気楽さ(言い訳ができる)がよいです。やはり日当たり良好ですが、時間帯によっては2割から3割くらいは日陰があります。5kmの閾値走に重宝します。近くには懸垂のできる遊具があります。
大乗寺丘陵公園
5月のこの時期はツツジがきれいです。4月は桜の名所です。日本海も見渡せる見晴の丘と、少し下った所からの眺めが好きです。坂が急過ぎるので、基本的には野田山の後で気持ちよくスロージョグするくらいです。
野田山
1.3kmで100m程上るため、坂練習には持って来いです。前半はともかく、中盤以降本番でも無いような角度で上ることになり、激坂特有の動きと諦めない心が鍛えられます。速く走れるはずもないので上り8分強くらいで回します(多少頑張れば7分台)。夏場の6本は時間もかかってかなりタフですが、水道もあるので耐えられます。
平栗いこいの森
観光客はまず行かないはずです。“ここは金沢なのだろうかと”思わせる景色の割に意外と近く、グルっと回って17kmくらいです。力まず頑張らない感じで走ってみたところ、平均5:34/kmで済みました。途中15分間で210m程上る所がきついですが、後は下りです。ガーミンさんによると合計378mくらい(別所野町線経由)上ったそうです。
内川ダム
最早誰が知りたいのかという気もしますが、途中2人とすれ違いましたので、実は人気の目的地なのかもしれません。世間一般の金沢のイメージを微塵も感じさせない風景の割には近く、片道11km程度です。
別所の先の斜度13%の場所(40m程一気に上る)と、内川小学校の先の100mをだらだらと上る箇所さえクリアすれば、その先は100m下って50m上るのもさして苦になりません。ウルトラ気分で5:46/kmで走れたようです。ガーミンさん曰く総上昇量544mとのことです。
早朝と夕方は熊が怖いので遅めのスタートになりますが、半分くらいは日陰があるので耐えられます。給水は途中自販機があるのみ、トイレもないので準備が必要です。
鶴来
白山信仰の総本山である白山ひめ神社まで14kmくらいで丁度よく、途中日陰もそこそこあるので人気のコースです。帰りは電車でもよいですし。
ぱん処まる濱屋さんは、これだけのために鶴来まで行ってもよいくらい美味しいです。ハムチーズクロワッサンは生地のサクサク感と具材のコラボがとてもよかったです。
御菓子司むらもとさんは、何度見ても驚く工芸菓子を鑑賞できます。季節を感じられるブログも拝見しており、紹介されていた柏餅をいただいたところ、お餅のうるおいが素晴らしくて魅了されました。
スポーツショップ
ステップスポーツ金沢店さん
年初にMETA SPEED EDGE+とタクミセン9を買ったばかりですが、マジックスピード3が11,900円とかなりお得だったので鼻息荒く買いに行きました。どうせ買うなら金沢でお金を使いたいところです。
目論見通りマジックスピード3を買えたところまではよかったのですが、何とヴェイパーNEXT%3が19,800円という見たことのないお値段に。“ここで買わねば後々後悔する……。”という心の声に従い、衝動買いしてしまいました。これで今年はもうシューズを買わなくてよいのですが、豪華過ぎて起用する場面に迷います。
スポーツデポ大桑店さん
昨年ズームフライ5を購入したりと、実は時々お世話になっています。今回は写真を撮り忘れましたが、大体楽ちんの湯、バロー、蔦屋とセットで回って帰ってくる感じです。
GW中のイベント・能登の応援
魚津しんきろうマラソンの記事の最後の方にも書きましたが、GW前半は、金沢駅で能登物産展が開催されていました。
GW後半は出張輪島朝市が開催されており、堅しおせんべいや輪島塗のスプーン、箸置きを買ったり、iWAFFLEさんの能登塩レアチーズやハグミトンワークスさんの能登大納言抹茶ベーグルをおいしくいただいたりしました。
更に能登食祭市場からの出店もあり、念願の能登牡蠣をいただき、そのジューシーさと濃い海の味・香りに、能登和倉万葉の里マラソンのアフターを思い出しました。また必ず行きます。
チーズ棒もすり身がおいしく、流石は七尾だと噛み締めました。わくたまくんキーホルダーとよしる(魚醤。香りと味が独特)も買って、少しでも応援できればと思っています。
GW期間中はガルガンチュア音楽祭も開催されており、街中の会場で沢山のコンサートが行われていました。無料での公園もあり、様々な文化に気軽に触れ合えること、そこに参加する方が沢山いることに、金沢は素敵な街だと改めて感じました。私のように音楽の素養が全くない者でも、ただその瞬間にしか現れない時間を体感できますので。
6日(月・祝)の金沢駅は大変混雑していましたが、まあこんなものでしょう。駅前では金沢美術工芸大学の学生さん達が募金を行っていたので、少し協力したところ、ポストカードをいただきました。禄剛崎灯台のイラストで、手紙を書いて送ることで、他の地域の方ともつながれるのだと心に伝わるものがありました。
活動し過ぎて疲れた感もありますが、心はしっかり充たされましたので、またこの先も元気にやっていけそうです。今年も金沢マラソンを走れる日を楽しみにしています。
ちなみに、犀川大橋を渡った所にある谷商店さんは毎年金沢マラソンのランナーにはおまけして下さるので、是非訪れてマラソンの話で盛り上がってください。今回食べたまきだんごもおいしかったです。
私は金沢に時々行くくらいで、ご近所さんに対しても何もお役に立てておらず、気が引ける部分もあります。それでも金沢には通いますし、その中で変化も訪れるかもしれません。多くのことを感じ、深く眠れる日々が続きますように。
ここまでご覧いただきありがとうございました。