ちょっと長すぎる旅ランブログ

百聞は一走に如かず。きっと貴方が好きな大会が見つかります。

第2回にしおマラソン(2024/1/21) 抹茶とかけまして西尾と解きます、そのこころは?

どちらも「こい(濃い・来い)」でしょう。・・・激坂なぞかけに触発されたものの全然うまいこと言えませんでしたが、前日の観光で浴びるように濃厚抹茶スイーツを堪能するためだけにでも、西尾に行く価値はあります。そしてマラソンもこれまた楽しいもので、濃厚な記憶が生まれることは間違いありません。いやほんと来た方がいいですよ、西尾には。

nishio-marathon.jp

地域密着を掲げるだけあって、エイドがすさまじく豪華でした。西尾抹茶のグリーンティー、一色産うなぎ串、おにぎり、イカフライのレモン煮、三河一色えびせんべい大あんまき、おまつり屋台(ここは最早エイドではなくイベント会場)のベビーカステラや焼きそば等々、抹茶フィナンシェに豚汁、あんぱんまで、とにかく豊富なメニューが提供されます。“真面目に走らせてなるものか”という西尾の皆様の執念すら感じるところです(褒めています)。

素晴らしいのは給食だけでなく、地域の皆様が本当に沢山応援して下さり、ランナーは力をたっぷりいただけました。元気な中高生も沢山で、「笑顔笑顔!」との言葉通りに、最後までニコニコしながら走ることができました。お互い元気になれたら最高ですね。

今回は雨で光が足りなかったため、景色はベストとはいえなかったと思いますが、茶畑、三河湾、漁港、終盤の上りと、その土地の魅力を視覚だけでなく全身で受け止められるコースでした。青空の下でも走ってみたいですね。

前日観光はとにかく抹茶抹茶抹茶尽くしで、“味も香りもこんなに濃いものか”と感激しました。濃い抹茶ソフト、抹茶大判焼き、抹茶の和菓子、抹茶ベーグル、抹茶(本来の姿)と、抹茶ローディングで幸せでした。これは本当にすごかったです。歩いていても次々と和菓子屋さんやお茶屋さんが現れて、くらくらします。

西尾市歴史公園などの散策もできて、初めての西尾を楽しむことができました。山味さんは3月末までとのことですが、マラソンの応援もしていただけて嬉しかったです。これからもお元気でいてください。

走りは無理せず、別大に向けての調整という位置づけでした。無理なくキロ4分30秒前後も出ていましたし、最後2.195kmだけ真面目に走るという予定通りの展開にできてよかったです。“テーパリングになってないやないか”と思う方もおられるかもしれませんが、昨年11月も金沢→下関の連戦、翌週はレースを入れずに神戸という流れでしたので、連戦から中13日で十分持っていけるはずです。筋肉痛もいぶすきより遥かに軽くて済みました。

グロス3時間15分ちょい。151bpm, 191spm, ストライド1.14m, 上下動比5.2%, 上下動6.1cm, 左右接地時間バランス49.7%:50.3%, 接地時間241ms)

全国の大会を巡っている割にはなかなか縁のなかった愛知県。名古屋ウィメンズという世界に誇る大会があり、それで全てが終わってしまうくらいの勢いだと思いますが、こうしてにしおマラソンを作り上げていただき本当にありがたいことです。99本目のフルマラソンもまた、思い出深いものになりました。

西尾の皆様、素晴らしい大会・応援・そして抹茶をありがとうございました!

東海地方エイドすご過ぎて真面目に走れない事件簿、代表格はやはりみえ松阪マラソンでしょう。

savarun.hatenablog.com

到底真面目に走る気にならない(誉め言葉です)レースとしては、はが路ふれあいマラソンも東の強豪として名高いです。

savarun.hatenablog.com

北の大地まで行けば「日本一過酷なファンラン」を自称する函館マラソンも待っています。真面目に走れるわけなどありません。

savarun.hatenablog.com

南の方ならいぶすき菜の花マラソンでしょうね。2024年も私設エイド・応援共に素晴らしかったです。

savarun.hatenablog.com

続きのページにはコース、エイド、観光もたっぷり書いたので、走られた方が思い出せるのは勿論、にしおマラソンがどんな感じなのか知りたい方にも参考になると思います。チラ見だけでも楽しさが伝わると思いますし、少しでも響くものがあれば嬉しいです。まあ抹茶スイーツだけでも見ていって下さい。

コメント、スター、↓のバナー、SNS等々、何らかの反応をいただけると元気が出ます。私の元気が出るだけで、他に何も起きませんのでご安心下さい。

次回予告は、“別大で最高の100本目を”です。一生懸命走ります。頑張りましょう。

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前日

準備

朝食は卵、納豆、チーズ、ヨーグルトのみです。たんぱく質をしっかり摂取できました。野菜は普段から食べているので、前日は別に少なくてもよいです。トイレトラブルの可能性を考えて、ナッツはやめておきます。

今回は、金曜日の夜にいぶすきで買った「そらっち」と真岡で買った「しもつけやのあげもち」で100g以上余分に糖質を蓄えています。体重は火曜朝には68.7kgもありました(鹿児島で食べまくったため)が、66.3kgまで戻りました。

遠征先であれこれ買うのも楽しみです。

雨ですし持ち物もできるだけ減らします。新幹線の乗車時間も短く、作業時間をそう取れないので、PCも持参しませんでした。雨で行動範囲が限られますし、日程的にもタイトなので、観光も控えめになってそう長文にならないはずです。スマホで十分書ける分量に収まると見ました。まあ今となってはそこそこの長文になっていますけど。

移動は勿論ぷらっとこだまです(新大阪8:54→名古屋10:02)。5,000円でドリンククーポンも付いてくるので、のぞみ指定席6,680円と比べると断然お得です。この区間では通過待ちがそれ程なく、のぞみとの差は20分くらいしかないので、ぷらっとこだまは大いに威力を発揮すると言ってよいでしょう。本でも読んでりゃ20分くらいすぐ過ぎます。

名古屋10:22発→西尾11:11着の名鉄で移動です。名古屋駅は十数年ぶりですが、やはり巨大ですね。なかなかわかりにくく、名鉄までに10分弱かかりました。名鉄の駅は足元の表示と電車の種類が対応していてわかりやすくなっていました(でもずれた気もするので、立つ位置は間違えたかもしれません)。ICOCAも使えて便利です。

対応している、はずです。

西尾観光

晴れていればレンタサイクルで駆け巡ろうと予約までしていたのですが、雨とあっては仕方ありません。しかし結果的には雨はそこまで降らずに済んでくれて、十分に観光を楽しめました。

ラソンのお陰でご縁に恵まれました。

スギ薬局も愛知だとより逞しく見えます。

マンホールにも抹茶のイラストが。
素晴らしき抹茶スイーツ巡り

初めて来た西尾は抹茶の網が張り巡らされているかのような抹茶スイーツ推しで、スルーすることは困難を極めます。犬も歩けば抹茶に当たるくらいの勢いで、浴びるように抹茶スイーツをいただきました。とにかく“濃い”のです。一年ぶんの抹茶ローディングができた気すらします。幸福度が上がりました。

抹茶大判焼きで人気のお店で、外装・内装共に面白いです。抹茶こし餡栗入り粒餡を選びました。生地に西尾の抹茶が練り込まれているのですが、一口目から“おぉ!”という香りが広がります。また抹茶こし餡も栗もいいお味で、大変おいしかったです。マラソンの応援もしていただけました。

外観からして凝っています。

これだけでも西尾に来た甲斐がありました。

ご当地ヒーローや地域の活動についての掲示板も。
  • 穂積堂さん

外観からして入るしかない、観光客を惹き付ける構えです。こちらではお茶の里をいただき、上品な餡の味に舌鼓を打ちます。なぞかけ松も食べようかと思ったのですが、後日に取っておくことにしました。

どう考えてもおいしそうなものばかりで迷います。
  • Happy Bakery TAKU TAKUさん

今回のパン活はこちらのみです。評判通り、おいしいパン揃いでした。ここでもやはり抹茶だろうと、抹茶と紫芋抹茶と丹波の黒豆ベーグルを選びます。抹茶の味と香りは勿論のこと、はみ出る程に詰まった黒豆とクリームチーズが絶妙に絡み合うベーグルは特においしかったです。おかず系も迷いましたが、野菜たっぷりボロネーゼはミートソースが程よい味でした。

パン屋さんには夢があります。

こちらも是非とも訪れたいお店です。

何の気なしに入ったところ、沢山の抹茶製品が並んでいましたので、職場へのお土産として抹茶ういろを買いました。かなりの重量感で、荷物を減らしておいてよかったと思うくらいです。

西尾の抹茶をアピールしてきます。
  • 西条園さん(あいや本店)

抹茶ミュージアムは予約制なので入れませんでしたが、お店は予約不要なので行ってみました。こちらも、これでもかと目も眩むような抹茶スイーツが目白押しです。テイクアウトの濃い抹茶ソフト黒蜜わらび餅を選んだのですが、その名の通りとにかく“濃い!”という喜びに包まれました。これだけ濃いと他は薄く感じるため、終盤に回すことをおすすめします。いや、それにしてもおいしかったです。

一口目の衝撃たるや。来てよかったです。

ミュージアムも気になりますね。
  • 旧近衛邸

京都の公家、近衛氏に姫が嫁いだことから、島津氏が建てたとのことです。見学は無料ですが、それだけで帰るのも惜しいので、庭を見ながら抹茶と和菓子をいただきました。茶道の心得は一切持ち合わせていない私ですが、あまり気にせずに色合いを見て、深呼吸し、感じるままに過ごせたので、これでよかったのだろうと思います。和菓子は水仙というもので、静かな甘さが抹茶とよく合いました。

誰しも一度は体験してみたい、お抹茶いっぷく。

これだけ抹茶スイーツが展開されている街ですから、身体のすぐ横に現れる茶畑、大きな製茶工場や販売店、「抹茶より濃い教習」を謳う自動車学校など、西尾ならではの様子が見られて面白かったです。

日光を遮る覆いがかけられています。

至る所にお茶関連の店舗・施設が見られます。

抹茶より濃いものなどあるのでしょうか。
西尾市歴史公園

駅から1km程という便利な場所にあり、気軽に訪れることのできる観光名所です。旧近衛邸も西尾市資料館も、この公園の敷地内にあります。

鍮石門(ちゅうじゃくもん)と屏風折れの土塀です。

天守台、二の丸からの眺めと本丸丑寅櫓です。

丑寅櫓は市の復元事業で現代に甦り、往時の歴史を物語っています。ちなみにこちらも無料です。階段を上ると視点も高くなり、この位置に櫓を置くことで見張りの実効性を高めたことが分かります。

少し上るだけでも景色が違います。

少し足を延ばせば昭和のSLも。
西尾市資料館

西尾城と西尾の歴史について学べる資料が多数展示されています。室町時代の鰐口に「西尾」の文字があったこと、藩主の書画や武士の苦しい生活が印象に残りました。

歴史資料館はどの地域も興味深いです。

企画展は“巡見使をいかにもてなしたか”といったもので、そりゃ命懸けでやらざるをえないから心身の苦労もただ事ではなかったろうなと同情の念を抱きました。献立はやはり気になりますね。

ごぼう、椎茸、干し海鼠、鯛、貝などです。

吉良上野介は酷い目に遭ってしまいましたが、吉良氏は名君でもあったとのことで、色々労う気持ちもあってクリアファイルを買いました。記念になります。

雲母(きらら)も展示されていました。

吉良氏よ……。

近くの尚古荘も、庭園の方まで割と歩けるのだなと感心しながら見学させていただきました。雨の京風庭園もしっとりとしてよいものです。

ちょっとしたトレイル気分も味わえます。

西尾城東之丸田鼓門跡です。西尾城の遺構が街中にも。
お宿

第2ビジネスホテルタケソウさんです。駅からも会場からも近いという最高の立地のホテルにわずか5,280円で泊めていただけるとは。記録を見ると7/31に予約していました。気合が違います。入口に喫煙所があってエレベーター待ちの時間がきついのだけが難点です。耳栓をして熟睡できました。スタッフさんはとても良い方ばかりでした。

なんせ近くて安い上に、観光や食事にも便利な場所です。
夕食

味山さんフライ定食だし巻き玉子をいただきました。魚のフライ、ヒレカツ、エビフライから赤だし、牛蒡の白和えまで、素材も良い上に一つ一つが丁寧に作られていると感じました。私はゆっくり料理し、時間をかけて食べるのが好きなのです。だし巻き玉子も特定の味や香りが主張し過ぎることなく、全体のバランスに隙がありません。

料理という言葉のありがたさを体現したような味でした。

17時過ぎだったので、まだお店は混んでおらず、ゆっくり味わうことができました。お店のお父さんお母さんだけでなく、常連のお客さんからもマラソンの応援をしていただけて嬉しかったです。

とても残念なことに今年の3月末で閉店されるとのことですが、大変なお仕事ですし仕方ないかと思います。どうか最終営業日まで笑顔でお元気な今のお二人でいて下さい。ごちそうさまでした。

訪れることができて本当によかったです。ごちそうさまでした。
銭湯

茶の湯(さのゆ)に行ってみました。ロッカーの数の割には洗い場が少ない気もしましたが、ジェットバス、水風呂、寝そべり湯に壺湯など、欲しいものは全て揃っていて快適でした。サウナもあるので、好きな人には更に嬉しいことでしょう。

店長はサノくんとのことです。

牛乳、チーズ、プロテインバーで締めくくり、23時頃消灯です。濃厚な一日でした。

レース当日

レース前

とにかく会場に近い(約1km)ので、ギリギリまで寝る策を決行しました。ズバリ7時過ぎまで寝ていました。どうせ今日は早く走るつもりもありませんので、手荷物預かりに間に合いさえすればよいのです。

朝食もいつもと変わりません。前日、FEELでフードロスの削減に協力してきました(ケチなだけ)。卵は愛知で製造とのことです。

どうせエイドで大量に食べますので。

トイレも済ませてシャワーも浴び、装備を整えて出発です。今日は雨ですので、全身にワセリンをかなりがっつりと塗っておきました。会場までは徒歩15分程、難なく到着して8時25分には荷物を預けました。

宿に恵まれると全てが快適です。雨の日こそ絶大な効果が。

スタートブロックの整列も8時45分でよいので、雨宿りしながらゆっくり待ちました。この間に動的ストレッチをできたのもよかったです。雨は個人的にはそこまで寒く感じませんでしたが、こればかりは個人差があるので、苦手な人は対策を講じてください。

雨宿りをしている方も多かったです。

音が大き過ぎるのとDJの男性のテンションが気になりました(個人的には下関海響マラソンのような空気の方が好きです)が、野口みずきさん、エリック・ワイナイナさんのメッセージもあり、小雨になりつつあった空にも送り出されるように出発です。

雨ということもあり、ギリギリでも前の方に。

腕には能登への思いをこめて。
装備

シューズははが路、いぶすきに続きマジックスピードさんです。いつもであれば会場に着いてからシューズを履き替えるのですが、この距離なので宿でマジックスピードさんを装備していきました。

レース前で229kmくらい。まだまだいけそうです。

Tシャツは雨で重くなると見て、結局薄くて軽いアンダーアーマー水色です。松江城の時はキャップを忘れて雨に視界を遮られるシーンもありましたが、今日は持参しているので大丈夫です。

TIGORAのマルチポケットパンツ、ザムストソックス、ニューハレ踵二重、全ていぶすきと同じです。

そして、雨で冷える可能性も考えて、能登和倉万葉の里マラソン2017のアームスリーブを着用しました。能登には絶対にまた走りに行きます。

寒く感じなかったのは、このお陰もあるかもしれません。

savarun.hatenablog.com

持ち物もアミノ酸を溶かしただけのジェルフラスコ一つのみです。経口補水液パウダーすら忘れました。他は終了後用のアミノプロテインアミノバイタル粉くらいです。

レース

序盤~前半
  • 序盤(抹茶と茶畑に高まる期待)

走り出しで気づいたのですが、スマホのストラップが千切れていました。いつもならストラップに指をかけて落下防止策を取った上で落ち着いて撮影するのですが、今日はがっちり握る必要があります。特に終盤はミスの確率が上昇するので心配です。雨対策でジップロック袋の操作もあるので、かなり難易度が上がります。

さはさりなん、まずは広い道を気持ちよく走ります。とはいってもスロースターターなので感覚の割には遅かったりします(キロ4分40秒台を連発)。まあいぶすきとの連戦なのでいいか、とか思っていました。

昨日抹茶スイーツを堪能したカテキン堂さんや穂積堂さん、西条園あいやさんを眺めながら抹茶の恵みに感謝します。少し行けばお茶屋さんという西尾らしい景観の中を進みます。

目からカテキンを摂取します(できません)。

茶ぼーずも気になるところです。

お茶文化を感じられ、ここを走るだけでも楽しいです。

4kmを過ぎてから矢作川に沿って走ります。左手には茶畑が広がり、見ているだけで身体によさそうです(何それ)。茶畑があると大抵上りが多くて酷い目に遭うものですが(掛川新茶、あいの土山)、にしおマラソンは終盤以外はほぼ坂がありません。橋をちょろっと上る程度です。

ここからあのおいしい抹茶様が。

序盤から前半はややコースが狭く感じましたが、その分、民家からすぐの場所を走れて、応援が近いです。金沢マラソンより近いといってもいいでしょう。

こういう体験も地方大会のよさです。

こういう時こそタイムを度外視して楽しく走れるポジションでよかったなと思っていました。公認コースでもなく、踏切ストップの可能性もそれなりにある大会ですので、本気で走る方もそこまで多くはないと思いますが。

畑の横を通る時間も結構ありました。
  • 前半(まずはグリーンティーでいっぷく)

矢作川大橋のアンダーパスくらいでもまだ混んでいるなという感じです。車の轍には水たまりが、しかし横を走ると角度が気になる、という時間もありました。

愛知も広いと感じながらの道のりです。

大きな水たまりもありましたが、それもご愛嬌です。

寺津橋を渡った先には11.5kmの第4エイド、西尾の抹茶グリーンティーが登場します。ここはしっかりと立ち止まって香りも楽しみたいところです。後ろの方との距離を調整し、合図もしつこく出します。一番前のテーブルと察知したので、素早くコースアウトしていただきました。甘さが力を与えてくれます。

この橋で全ての準備を整えます。

もう優勝したくらいの勢いです。

13kmくらいで大声で応援して下さる方がいて、とても明るい気持ちになりました。今日は生憎の雨で鳴り物がなかったので、その分、遠くからでも聞こえてくる大きな声がよく響きました。

雨なのに応援の方が多くて驚きました。

こちらの女性が今回一番大きな声だったと思います。

この水門は14km手前くらいだと思います。
中盤
  • 中盤①(一色産うなぎ串降臨!)

17km過ぎくらいかと思いますが、堤防の上に出て、三河湾沿いのコースに入ります。晴れていれば見渡せるであろう遠くの景色を夢想します。しかし曇りでも伸びていく海岸線は気持ちよかったですし、ここでも元気な中高生の応援が沢山で、とても幸せな気分で走れいました。

大会パンフの景色(逆行)かなと思いました。

雨のせいでうまく撮れていなくてごめんよ。

風車が回っている割に風もそこまで強くなく、走り易かったです。

走っていくと、一色さかな広場が見えてきます。19kmのエイドでは、一色産うなぎ串がふるまわれるではありませんか。本当によいのでしょうか。おにぎりも愛知のブランド米「愛ひとつぶ」ということで、おいしいに決まっています。立ち止まっていただき、「おいしいですか?」の問いかけには「めっちゃおいしいです!」とお応えできました。うなぎは滅多に食べられないので、今日は感謝して噛み締めました。身からたれまで全てがうまいです。

エイドでうなぎは初めての体験でした。うまし。

お米は絶対にうまいのです。

ちなみにこのエイドはうなぎを食べる人はピットインする形になっていて(奈良マラソン三輪そうめん方式)、記録を狙う方とはそれぞれ異なる道を行くことができます。私はこのスタイルが好きです。

応援を受けながら広場を行きます。

ぐるっと回って一色大橋を渡ります。ここは少々上りますが、富山マラソン新湊大橋のようなことはありません。

まあちょっと上るよねくらいです。

中間点で1時間35分21秒でしたので、特にうなぎエイドではがっつり止まった割には速めです。長井マラソンくらいの感覚でしたので、後半上げれば3時間10分は切れると思いました。後半上げればの話ですが。

  • 中盤②(手を緩めないご当地給食)

中間点前には「笑顔笑顔!」と声援を送ってくれる男の子がいて、可愛らしかったです。コース全体を通じて、応援メッセージを持った中高生が本当に多かったので、こちらもお礼を言ったり、写真を撮らせていただいたりして楽しんでいることを伝えるようにしました。

私にあんな可愛かった時期はありません。

漁船が停泊しているエリアを抜けて左折すると、野口みずきさんがおられましたのでハイタッチをさせていただき、またテンションが上がります。この先のシーサイドコースも、曇天であろうともいい景色でした。

見どころが沢山あって忙しいです。

野口さん、カメラにも反応して下さりました。感謝です。

青空の下でも走ってみたいものです。

今回のエイドの予習に当たってインプットしたことは、“ハーフの二つ目以降は毎回何か出る”でした。メニューは忘れようとも狙うべきエイドだけは覚えておきます。

またエイドが近づいてきましたよ。

24.2km西尾市ソウルフード給水所では、イカフライのレモン煮がいただけます。素晴らしいと思ったのは、ドリンクは右に、イカフライは左にと分けられており、真面目に走るランナーと私のようなふざけた人が相互に快適に走れるようになっていたことです。
西尾の学校給食では定番とのことで、大阪とは違うなぁと。衣は雨でふにゃったのかなと思っていましたが、レモン煮なのでそういうものだったのでしょう。「おいしい!」と喜んでコースに戻ります。

程よい歯ごたえが元気をもたらします。

この海沿いは、左はアスファルト、右は石になっており、前者はグリップはよいものの所々ひび割れがあり、後者はやや滑る感触があるという難しい二者択一となっていました。基本的にアスファルトを選択しましたが、注意力は要しました。大きく左折して、海に別れを告げます。

海はここまでです。ありがとうございました。

川沿いをしばらく進みます。風が弱くてよかったです。

今食べたばかりにもかかわらず、27.5kmには三河一色えびせんべいが待ち構えています。実は最初の方のテーブルにはその姿が見られず、“今日は縁がなかったのか”と肩を落としていたのですか、しばらく進んだところではしっかり手渡していただけました。袋を開けると固めの食感の、しっかりしたタイプのお煎餅でしたので、長い時間楽しむことができました。

お煎餅も地域ごとに特色があります。

このエリアは川を上っていくのですが、堤防の下に建っている家の二階からも沢山の声援が飛び、元気をいただきました。松大橋のアンダーパスを抜け、応援の中を走る間も、えびせんべいをアピールしていました。

28kmで手元2時間6分何某でしたから、この区間はまだ真面目に走っていたようです。

後半~終盤
  • 後半(おまつり屋台に入り浸れ)

29.5kmで早々に、甘党歓喜大あんまきです。心の準備はばっちりですので、コースアウトしてランナーさんを見送りながらおいしくいただきました。お盆に載せての提供だったので、走りながらでも取りやすかったと思いますが、並んでいるところを撮りたくて。甘いものでまた回復します。

その名の通りの大きさが誇らしいです。帰りに名古屋駅でも買えます。

30kmで2時間16分18秒。この頃に考えていたのは、“次のお祭り屋台まで2km”ということばかりです。街中に入り、応援の方もまた一段と増えたことを感じます。

大富橋からの眺めもよかったです。雨の長井を思い出します。

踏み切り待ちが終わったとのアナウンスを耳にしたものの、踏み切り待ちがあろうとなかろうとお祭り屋台には入ると決めていました。しかし一度は入口が分からず“曲がった先にあるのかな?”と思って左折してしまい、結局コースアウトして横から入ることになりました。

応援の声もにぎやかになってきました。

面白かったのは、本当に屋台がずらりと並んでいて、とてもエイドとは思えなかったことです。今書いていて思うのは、“ここはエイドではなかった”ということです。出口は何故か入口と同じで、ゴミ箱も特に動線上にあるわけでもないので、ここは本当に屋台に来たと理解した上で楽しむべき場所なのだと思います。

袋小路の先に屋台が並んでいます。

まずはベビーカステラをいただき、続いて焼き鳥焼きそばという定番メニューを味わいます。麺なしラーメンは、要するにスープのことなのですが、何故か汁なし麺を想像していたため、状況の理解に数秒を要しました。こちらで味噌と豚骨醤油をいただき、舌を火傷しながら、こってりとしたスープを胃に収めます。

とてもマラソンの光景ではありません。

なお、私はこの1kmに7分51秒を要しました。

味めっちゃこいです。「あっさり」なんておまじないレベル。

一応踏切もありますので撮っておきました。この先の視界が開けて先の方まで見えるエリアも気持ちよかったです。

真面目に走っていたら辛いでしょうね。

何となく松江を思い出す風景でした。

この後、34km辺りでしょうか、激坂とされる上りがありますが、上り始める前には看板がある親切設計となっています。ここは300mとのことで、いぶすき菜の花マラソンの31km手前くらいのきつさだったと思います。そこそこきついのですが、ここまでに坂もなく体力も消耗していないので、まあ何とかなるレベルです。

この辺りはまだ全然上っていません。

コース中で応援していただきありがとうございます。

看板から(これまで比で)急激に上ります。

まだ持ちこたえられる勾配と距離です。

坂の途中にはなぞかけ看板があり、ランナーは頭を捻りながら上ることになります。こういう工夫も面白いですね。

頭上に橋が見えたらクリアです。

上った先で答えが分かる仕掛けになっています。

この上りの先の下りは強烈で、ウルトラマラソンで出会うような斜度です。確かにコース図を見ると、いかにもな感じでクネクネしていますね。怖くてスピードも出せませんが、割り切って進み、右折すると35kmです。

  • 終盤(給食はまだ終わらない)

通常であれば“35km過ぎから上げていこう”というところですが、35.1kmでは西尾の抹茶と野菜のクッキーがあると聞いていましたので、ここも絶対に外せません。コップを差し出していただき、キャッチし易かったです。中を見ると抹茶フィナンシェが。昨日食べたいと思っていたのでラッキーぶりに士気が上がります。

これもマラソン関係なしに食べたいおいしさです。

“今度こそは真面目に走るぞ、せめて3時間15分は切ろう”と軽い上りを進み、36kmまで来たところで右手に豚汁エイドが現れて万事休す。見せ場ですので迷わずピットインしてお礼を言いながらゆっくりいただきました。具が多くて豪華です。そう簡単には食べ終わりません。“坂を下った先にはエイドがあるので、そこで水も飲める”というアドバイスもいただき、親切さが身に沁みます。

走りで魅せる方はよろしくお願いします。私は食べます。

期待通りの赤だしでした。流石は愛知。

36.9kmでもコース唯一のパンが待っています。あんパンとのことで、しっかりゲットして、食べながら走ります。やはり定番メニューということでマラソンには向いたサイズ、食感なのだと改めて認識しました。

最後まで給食は楽しみ続けました。

もうこれで終わるのかなと思ったところで右折し、上りに突入です。ここは見た目に“うっ”と思う長さで、看板も「800m」となかなか威勢の良い事実を告げています。上り始めるとやはり長く、いぶすきの36kmを思い出します。しかも漂ってくるのは抹茶の香りではなく、肥料のにおいです。これがまた呼吸の苦しくなってきたランナーを苦しめます。地方大会あるあるですね。

最後に出血大サービスの上り坂です。

うーん、結構長いですね。

なぞかけ看板が楽しみですが、一度上りきったと思った箇所にはまだ答えの看板がありません。つまり、もう一上りあるぞということです。私にできることは、水滴でレンズが曇り、光が足りずブレも多くなる中でもうまいこと撮れていることを祈ることのみです。

まだあと一回上るのです。

なぞかけの方はカメラ不発で撮れていませんでした……。

39km辺りは下りで休めますので、呼吸を整えてこの先に備えます。写真も撮りたいところですが、やはりストラップがないと構えるまでに時間を要して、なかなかうまくいきません。40km地点だけは意地で撮影しましたが、橋の上からの応援とか、周りの風景とか、記録に残したい景色は沢山ありました。

なんとなくあいの土山を思わせるエリアでした。

40kmまで来て予定通りに余力もありますので、ここから9分は切っておこうと考えました。閾値走5kmの半分にも満たない距離ですので、気楽なものです(ここまでの40kmはなかったことにします)。コース上の時計からグロスタイム的に3時間15分は無理そうということは分かりましたが、今日はこの2.195kmだけ走ればよいのでトータルは特に気にしませんでした。

ガーミンさんを見ることもなく感覚で上げていきます。“閾値走よりは遅い。これなら苦しくならずに最後までいける”という範囲で走ります。

ラストで左折してから残り300mという声がかかったのですが、眼鏡が水滴で覆われていて、“最後左折するのかな”とか勘違いしていました。それでもラストはきっちり上げられ、40km以降は8分43秒でしたので、うまく走れたかなと思います。この区間で28人抜いているのですが、いぶすきと違って前に人が沢山いたので、集中力も維持し易かったのでしょう。

キロ4を切っているくらいのスピードになると、マジックスピードさんがとてもよく反応してくれる感触がありました。腕振りも無理なく、ピッチから上げられました。9分を切っても別に辛くはないという経験を重ねていくことが、別大での自己ベスト更新につながるはずです。

やっぱいいシューズだよなと改めて。

アフター

会場

完走タオルを笑顔で受け取り、持っているアミノ酸などを即座に摂取するのはルーティンです。タオルは立派なもので、イラストも西尾城と茶摘みという西尾の誇る二枚看板がしっかりと描かれていて嬉しいです。

いつも思うのですが、このタイミングで写真閲覧のチラシを渡すのは良策なのでしょうか。袋にねじ込んであればともかく、紙は飛ばされないように注意しなくてはならず、他の配布物が受け取りにくくなります。今日のように雨の日であれば、濡れてしまって持ち帰ろうとは思わない(一番近くのゴミ箱にシュートしておしまい)のですが……。

参加賞のおせんべいは、ゼッケンを切り取って交換していただきました。“寒かったでしょう”と労っていただき嬉しいことです。“走っているとそうでもないですよ”という期待外れの回答をしてしまいましたが。

お土産が増えて喜んでもらえそうです。

実は参加賞をこのタイミングで受け取るのは賢明ではなく、着替えを終えてからの方がよいです。更衣室の体育館は広いとは言えず、持ち込む荷物は少なければ少ない程よいです。特に雨の日は。

いつもであればアフター会場の物産展で大量に食べるのですが、やんぬるかなグラウンドは沼地化しており、この先電車に乗ることも考えるととても踏み込めません。もう少し近い位置に移動するとかできなかったものかと思いますが、出店の方を救出に行くこともできませんでした。

すみませんが流石にこの向こうには……。

更に音響の関係か私の加齢の影響か、男性の絶叫放送がかなり辛く、電車が30分に1本ということも考えると、“一刻も早く帰路に就くべし”という結論に達しました。折角大会にご協力いただいた出店者さんには申し訳ないですし、スタッフさんにももっとお礼を言えればよかったのですが、私がいても事態は何も改善しないと判断し、13時20分発の列車で移動しました。

終わった頃には晴れてきました。でも騒音が……。

この電車に乗れたお陰で、名古屋から参加されたランナーさんと沢山お話しすることができました。トレイルの世界について伺えましたし(私には無理)、色々な大会(みえ松阪や富山など)について盛り上がれたので本当に楽しかったです。コロナ前はこうして終了後に楽しく話すこともあったのですが、それも憚られる時期が続いていたので、率直に嬉しかったです。またどこかでお会いできますように。比叡山は頑張ってください。

名古屋観光 

名古屋に来ることも滅多にないので、とりあえずパン活で芒種(ぼうしゅ)さんへ。こちらではゴーダチーズのカンパーニュココアを選びました。パン屋さんはお店によって味わいが違うので、こちらのお店も天然酵母にこだわりがあるのでしょう、かなり優しく、それでいて食べ応えもあるおいしいパンでした。

お店の佇まいも面白いですね。

ついでに名古屋城の方も見ておくことにしました。天守閣は耐震工事のためか入れなかったのですが、本丸御殿の観覧はできた(16時閉門に間に合いました)ので、「へえぇ」と間抜けな声を漏らしながらささっと回ってきました。荷物も受付で預かって下さるので、とても楽でした(重くてすみません)。金沢の金箔が使われていることは間違いないと思います。

こういう世界もあったのですね。いやはや。

加藤清正公が石の上に乗って家臣を鼓舞したという逸話は、“何と迷惑な上司なのか”と苦笑しました。ちょっとでも軽くすればいいのに……。

重くなるだけでしょ。

石垣とお城の鋭さが印象的でした。

市役所も歴史を感じさせます。

あと、何の感想もないのでここに書くかすら迷ったのですが、味噌おでんも食べました。適当に店に入ったのですが、リサーチなしだとこんなもんだなという勉強になりました。

不思議なほど、特に何を食べたいという気分にもならなかったので、余ったぷらっとこだまのクーポンで高級な珈琲を買ってから、17:43名古屋発→18:51新大阪着の便で帰りました。家で豚肉の塩こうじ鍋や納豆、ヨーグルトを食べ、普通に一日を終えました。

クーポンを有効活用しました。

最後に

こうして振り返っていても楽しいことばかり浮かんできて、初めての西尾にはいい思い出しかありません。あれだけ多くの方に大歓迎していただけて、景色も歴史も抹茶スイーツも堪能できたのですから、これ以上何を望むというのでしょう。

全国の大会に出ていますが、私は大都会の大会よりも、こうして走って歩いてその地域の味や香りや風景を感じ、見たことのないものに驚けるような地方の大会が好きなのだと改めて分かりました。にしおマラソンは、間違いなくそんな素敵な大会の一つです。

次の別大でフルマラソンは節目の100本目です。随分長く続いてきましたし、その先も続けるつもりですが、今年にしおマラソンに出会えたことは幸せなことだと実感しています。

西尾の皆様、本当に楽しい時間をありがとうございました!

ここまでご覧いただきありがとうございます。

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