2020年にコロナ禍で開催中止が決まった際に投稿された「戸田・彩湖フルマラソン&ウルトラマラソンで伝えたいこと」を目にした時、こうして真剣に大会開催を願っている方々がおられることを知って本当に勇気づけられました。そして、パンデミックが終息した後には必ず参加しようと決意しました。今年になりようやく、その約束を果たすことができました。
彩湖は人気のランニングコースと聞くものの、関西人には気軽に行ける場所ではありません。前泊(しかも着いてすぐ寝て起きる)も含めてハードルはやや高めです。それでも、被災地に元気を届けることも開催目的にする大会に能登半島地震の年に参加すること、例年奥熊野いだ天の前週に参加していた加賀温泉郷マラソンが2023年で終了となってしまったことも考えて、今年しかないと参加を決めました。
周回コースは一般的には飽きそうですし、苦手な方も多いと思いますが、走ってみると、毎回次のエイドが楽しみで、そこまで長く感じませんでした。充実のエイドを心待ちに走り、到着後入り浸ることを繰り返しますので、苦しさよりも楽しさを感じられる時間の方が圧倒的に長かったです。
彩湖も評判通りきれいに整備されており、まだ少し残っている桜や、緑の木々が作る日陰も心と体を癒してくれました。長時間に渡り誘導やエイドで支えて下さるスタッフさんも、他のランナーさんも和やかで、この大会を楽しんでおられることもよく伝わってきました。
走り自体はのんびりしたもので、有酸素ジョグをしながらエイドでしっかり補給し、40kmから上げて3時間33分台でした。タイムは全く狙っておらず、それ以外にいくつかあった目的は達成したので十分です。(150bpm, 183spm, ストライド1.09m, 上下動比5.6%, 上下動6.3cm, 左右接地時間バランス48.7%:51.3%, 接地時間250ms)
レース後は草加に泊まりました。草加松原を散策したり東京見物もできたりでよかったです。土曜開催のお陰で、心おきなく観光できるのはいいですね。
スポーツエイド・ジャパンの皆様、この度は大会を開催していただきありがとうございました!これからもスポーツを通じてお互いに力を与え合える大会が続いていくよう頑張りましょう!
周回コースといえばやはり榛名湖マラソンです。全てにおいてインパクトが強く、しょっちゅう引用してしまいます。何とかいい走りをしてみたいところですが……。
思えばさいたまマラソンでお世話になってから2か月しか経っていないのですね。あの日も本当に楽しかったです。
続きのページには、周回コースならではの楽しいエイドの様子や、観光の諸々(大会関係ないやん)まで書いています。コメント、スター、SNS引用、↓のバナーなど、何らかの反応をいただけますと、“ネットの片隅にならこんな記事が存在しても許されるのか……。”と私が何かを悟ります。
次回予告は“那智の滝から始まる100km”です。
前日(夜に移動)
朝は休んでもよかったのですが、大阪の桜も見納めが近づいてきたので、大川沿いでスロージョグでした。夜はあまり食べられない分、朝食をしっかり食べます。豚肩ロースと野菜をいしるだしで煮てポン酢という簡単調理です。ヨーグルトは石川のホリ乳業のギリシャヨーグルトです。
かなり慌ただしかったものの、何とか19:18新大阪発→21:45東京着ののぞみに乗ります。少しでもケチろうとEX早特28ワイド12,240円で予約しました。
移動中は各地でいただいたり買ったりしたお菓子達で糖質を補給します。基本的には練習気分なので、食べなくてもよいくらいのつもりですが。にしおマラソンの八丁みそあげせん、福井マラソンのル・ピュイさんの抹茶ラスクに、金沢で有名な和菓子村上のチョコ羊羹、定番の別所秘伝の小豆かすていら(蜂蜜の味もおいしい)を好きなように食べました。
移動中は武者小路実篤『馬鹿一』を読んでいました。明るく、かつ肩に力の入っていないものを読むのは精神的によいです。“人間の頭は一つしかないため、同時に二つのことを考えることはできない。美しいものに心を奪われている時にはそのことしか考えられない”といった言葉があり、走っている時の感覚と通じるものがあるなと思いました。
21:52東京発→22:30南浦和着の京浜東北線で移動し、マジックパールやチーズ、牛乳などを仕入れてホテルニュー埼玉さんにチェックイン。駅から歩いてすぐです。一泊7,695円でリーズナブルです。
夜食を追加してシャワーを浴び、ウェアや持ち物の準備を済ませて0:40頃消灯です。遅いですが、普段これくらいに寝て翌朝走ることもざらですので問題ありません。
レース当日
レース前
なんとか6:10に起床です。心拍数は50で、Body Batteryもいまいち回復せず。睡眠時間が短いので仕方がありません。朝食は前の夜にマルエツさんで買ったパンを食べておきます。結局普段のレースと変わらない食事です。
到着即スタートくらいの気持ちですので、事前に着替えも全て済ませてから向かいます。ワセリンも足趾に塗りますが、靴擦れがない限りは薄底時代ほど皮膚へのダメージもないため、塗り忘れても気にしないようになってきました。
6:57南浦和発→6:59武蔵浦和着で移動し、武蔵浦和駅に到着すると、スタッフさんがシャトルバスへと案内して下さります。往復300円を大会本部の料金箱に納めるスタイルです。
バス停から会場の道満グリーンパークまでは歩いて10分程だったと思います(事前の案内よりも近い位置まで運んで下さったこともあります)。“ここがあの彩湖か”と思いながら堤防を上って下りました。
到着後荷物を預け、気楽に準備します。トイレもそう並ばなくて済みました。特に不安もなくスタートに向かいます(ギリギリでしたが)。スタート前には念のためアミノ酸を摂取しておきました。
【ちょっと真面目な内容】
シューズは頑丈な初代マジックスピードさんです。2024年に入って5本目ですから、多用していますね。ダメージが少ないので気に入っています。
装備は、暑そうなのでアンダーアーマーノースリーブ、TIGORAマルチポケットパンツ、ザムストソックス、TIGOLAのキャップです。テーピングはケチってニチバンにしましたが、やはり全く問題ありませんでした。持ち物はエイドが多いので不要と判断し、回復用のアミノバイタル粉のみです。
レース
1周目
かなり後方からのスタートとなりましたが、特に急ぎません。メインは71kmの部、フルはおまけ(多分)という位置づけだと思いますので、前にウルトラ組の壁が立ちはだかります。どうせ今日はタイムも出ないので気にせず、あれこれ考えながら彩湖の様子を見ていました。入りは5分17秒でした。普段のジョグでもこれくらいか、もう少し遅いくらいです。
一度堤防へと上り、左折して下ると早くも第2エイドです。こちらではリンゴジュースをいただきました。水やアクエリアスだけでなく、コーラやファンタまであり、気分に合わせて楽しめます。被り水も用意していただき大変助かります。
エイドから少し行くと二度目の上りです。ここもそう長くはないので、ジョグペースなら気になりません。勿論、無理しなければの話です。
南下している時間はあまり日陰もなく、今日は暑くなるのかなと考えていました。1周目のみ南端で右折し、北上するのですが、ここは日陰も多くて快適でした。
戻って再び先ほどの道を通り、今度は左折。橋を上って競技場に戻ってきます。8周という数字は、慣れ親しんでいる14km刻みと重なる部分がないため、気分の持ち方はどうしようかなというところです。大阪城公園外周が大体4.2kmくらいですので、それ+αくらいかなと思っていました。まあそのうち終わります。
2周目
ここからいよいよ第1エイドの誇る給食達のお披露目です(1周目に入る段階でも取れないことはないでしょうが、まだ数十mですので流石にそれは)。まだ1周しかしていないにもかかわらず、グレープフルーツ、納豆巻、いなりずしをいただきました。一度に全部食べる必要はなく、次の周回の楽しみにすることで十分です。
エイドの女の子に「頑張って下さい!」と応援していただきながら、一周目から食べまくって頑張らないおじさんになっていました。まあそういう人もいるということで温かい目で見守っていただければ幸いです。その後も応援ありがとうございました。
ここでのんびりし過ぎたこともあり、1kmに6分4秒を要しました。このエイドだけでも一周辺り1分以上のロスを見込まなくてはならないことが判明しました。
更に第2エイドでも手に水をかけていただいたり、ドリンクを止まって選んだりもしますので、キロ5分以上はかかります。タイムを狙うには結構厳しいことを認識します。
北からの風は強過ぎず心地よいもので、周回の前半は身体を冷やしてくれました。後半は追い風なので楽だと言い聞かせながら走ります。少しずつコースに慣れてきました。あと、少なくとも1時間ごとに流れる場内放送で、彩湖での遊泳は禁止されていること、子供は特に水の事故に気を付ける必要があることなどを肝に銘じました。
3周目
先ほど我慢したりんごとバナナ、お赤飯のおにぎりをいただきました。もりもり食べて元気です。やはり手ぶらで全く問題なかったなと感謝します。今回は1km5分51秒までに留めました。
14kmの通過は1時間11分台でしたので、このまま行けば3時間半も切れなさそうですが、そういう日もあります。止まらずに走っている区間でもキロ4分50秒台で、“レースとしては遅いけど、有酸素ジョグとしては十分だな”と考えていました。
第2エイドでは苺もいただき、さいたまマラソンのことも思い出します。ここは1km5分13秒です。掌には被り水をかけていただくことで、体温の上昇をいくらかでも防げたと思います。
4周目
スタートから1時間30分で到達です。何と素麺が登場しました。つゆの塩気もおいしく、元気が出ます。のど越しもスムーズだったお陰で1km5分37秒とかなりのショートステイとなりました。
5周目
さっきまで素麺があった場所にうどんが鎮座しています。「今なら並ばずに食べられますよ!」というアナウンス(最早お店のノリ)に導かれ、おにぎりと共においしくいただきます。うどんは止まらなくては食べられないためテーブルでいただきましたが、おにぎりは走りながら食べたため、1km5分45秒までとロスは少なめです。
食べる量とかかる時間、自分の体調の変化を観察できるため、ウルトラの練習としてもとてもよかったかもしれません。周回コースだと単独走にならず、皆でワイワイ走っている感じもよいものでした。
同じ道を通るため同じような写真になるのは自明ですが、橋の上からの景色は右と左で異なりますし、花の咲き具合や時間の経過による日差しの強さも思い出せるように、ちょくちょく写真も撮っておきました。
6周目
ついにカレーが降臨します。「あと6つです!」「あと5つです!」といったコールも飛ぶ中、何とかゲットすることができました。お肉(チキン?)もしっかり入っており、豪気です。気になっていた牛乳もいただきました。エイド到着時点で2時間19分台、この1kmは6分0秒でした。
第2エイドではコーラをいただいたのですが、よく冷えた大福がテーブル上に加わっていました。しかも苺もいただけますので、苺大福の完成です。エイドの方にも「また来てね!」と応援していただき、「あと二回は来ますので」とお応えしながら再出発します。
28kmで2時間22分台、30kmで2時間32分台。止まっていない区間はキロ4分40秒台中盤ですから、まあまあです。そのうち調子が上がって来るかなと思っていた割にはそんなこともなく、3時間30分を切るには相当頑張るか、エイドを我慢する必要があると理解しました。
7周目
私が残り2周というところで、フルのトップの方がフィニッシュしておられ、とてつもない差がついたものだと感心します。確か2時間43分台だったと思います。ここで奮起して真面目に走ってもよさそうなものですが、目の前にはエイドステーションが。それも噂に聞いていたかき氷が登場しましたので、絶対に食べなくてはなりません。
かき氷がいただけるのは鯖街道ウルトラ以来だったかもしれません。しっかり身体を冷やしてくれます。かき氷に専念したため止まっていた時間は案外短く、1kmは5分35秒と全体での最速タイム(※第1エイドのある区間)をマークしました。
第2エイドでも苺をいただき、次にここに来るとラストになるのかという一抹の寂しさも感じました。ここで余っていたアミノ酸を摂取し、筋肉の分解が抑制されることを期待します。
8周目
少しでも真面目な性格の方であれば、残り1周ですので、いよいよスパートをかけてせめて3時間30分に近づける努力をするかと思いますが、私にはできませんでした。何故ならそこにエイドがあるからです。
メロンは一つだけというルールに従い、ありがたく味わいます。更にここに来て「おやじ丼あるよ!」と勧められたからには食べないわけにはいきません。親子丼の間違いかと思ったのですが、二度目も「おやじ」と発音していたはずです。豆腐が入っているとそちらの分類となると理解しました。しかし後でネットで調べてもヒットしませんし、やはり私の耳が悪かったのかもしれません。
懲りずにかき氷もいただき、ついでに被り水コーナーで掌を冷やして再出発です。気づけばエントロピー増大の法則に従い時間は進んでおり、この1kmには7分47秒を要しました。何と厳しいコースなのでしょうか。
最後の第2エイドではコーヒー牛乳とフルーツポンチまでふるまわれました。本当にいただいてよいのかと思った(フルーツも多かったので、これから配膳するのかとすら思った)のですが、炭酸の味も力を与えてくれました。今日一日、応援ありがとうございました。
さて、ようやく全てのエイドも終了し、走りに専念できることとなりました。ここまで頑張らずに来た分、余力はあります。40km有酸素ジョグをして、最後でとりあえず9分は切っておくという隠しテーマもあったため、40kmからはスピードを上げます。ちなみに周回コースということもあってか、GPSと距離表示は終始ほぼ一致しており、余計なことを考える必要はありませんでした。
たったの2.195kmですから、少々呼吸が荒くなろうと問題ありません。さっきまでエイドで止まってサボっていた人が急にキロ4くらいで走っていますが、別に3時間30分のようなキリのいい数字に収まる余地もないので、本人以外にはモチベーションの在処が分からないはずです。
マジックスピードの反発をしっかり受けながら、また、最後だけでも思ったように上げられることに自信を感じる時間は、苦しくとも楽しいものです。最後の橋の上りは少ししんどくはありましたが、大きくは落とさずに乗り切ります。
後は周囲にも気を遣いつつ、競技場の中でも気持ちよく加速して右側のゴールゾーンへと迎え入れていただきました。全体では3時間33分台でしたが、40km以降は8分47秒ですから、自分的には十分です。
アフター
レース後
会場
まずは完走証が即座に発行されるのがありがたいです。走り終わった後もエイドで給食をいただいてもよいとのことでしたので、水分を大量に摂取すると共に、たらこのおにぎりと冷たいおしるこをいただきました。しつこいようですが、メロンは一人一つですので、ここでは控えています。
“後で食べられるならレース中は食べなくてもよいのでは”という考え方もあると思いますが、カレーのように数量限定かつ周回のタイミングが合わないと巡り合えないメニューもありますので、やはり一期一会で狙っていったほうがよいと思います。
ウルトラがメインの大会ですので、まだ更衣室も空いており、ゆっくりと着替えることができました。アミノバイタル粉、アミノプロテイン、プロテイン(シェーカー)、プロテインバー二本を摂取して、回復に努めます。その甲斐あってか、翌日も大した怠さもダメージも感じずに済みました。
それにしてもマジックスピードさんは丈夫ですね。見た目にはまだアウトソールも削れておらず、むしろいつまで使ってよいものか迷うくらいです。今回で398kmになりました。
走っている間は(弱気になるのが嫌なので)暑さを認めず、“結構涼しいかな”と思いながら進むのですが、やはり発汗はかなりあったようで、持参した水も大量に飲みました。暑さは苦手ですが、トレッドミルも活用しつつ、早めに夏の身体にシフトしていきたいところです。
彩湖はバーベキューエリアもあり、食欲をそそる香ばしい空気に満ちていました。パンジーの花壇もきれいで、自分は、人と競うよりも花を育てて穏やかな気持ちになるような生活を望んでいるのだと改めて思ったりもしました。
桜並木に惹かれて堤防を歩いていくと、ヤクルト戸田球場が見えてきました。村上春樹さんとは関係なしに、90年代後半くらいからヤクルトを応援していた身としては、“ここがあの”という嬉しさがありましたね。桜並木もそうですが、マラソンがなければ一生出会うこともなかった景色と時間の中にいられることのご縁を思う時間でした。
帰りのシャトルバスは13時からです。ゆったりと周囲も散策できましたし、丁度いい時間でした。こちらもまだ空いていて快適です。スムーズに武蔵浦和駅まで送り届けていただき、無事にフルマラソンを終えることができました。
草加観光
松尾芭蕉がおくの細道の旅に出て最初に到着したのが旧日光街道の宿場町である草加宿。ここで先に続く道の長さを思いつつ、悲壮な決意もしたということです。草加宿の北側にあった松原は、戦後の開発の影響により本数を減らしたものの、地元の方の努力により、再生されています。
綾瀬川に沿って桜も沢山咲いており、望楼からの眺めも楽しめますし、矢立橋と百代橋を渡りながら眼下に続く松原を見渡すのも気持ちがよいです。
ハープ橋を渡った先の綾瀬川左岸広場も桜の名所で、吹き付けるように花びらが舞っていました。
1.5km続く松並木を端まで歩いて折り返すと、光の加減でまた違った姿で目に映り、二度楽しめます。
途中、草加市地場産業振興会ぱりっせにも立ち寄りました。草加せんべい製造の過程の解説があり面白かったので、お土産の草加せんべいとアマニ油を買っておきました。お団子作りで名声を博していたアントプレナーのおせんさんが、通りすがりの侍のサジェスチョンにインスパイアされて更なるイノベーションを実現したという伝説があります。
街を歩くとあちこちに草加せんべいのお店があり、煎餅の聖地だと実感します。可愛いイラストやメッセージを込めた煎餅がこれほど並べられているのも新鮮でした。
パン活
- まつけんぱんさん
草加駅からすぐの場所にあるかわいいお店で、引き寄せられました。いちじくとクリームチーズ、パンオショコラを購入。パン生地も柔らかな味わいで、ビターチョコも大変私好みでした。キャラパンはお子さんも大喜びでした。
- ベーカリー三日月さん
名前からして買うしかないクロワッサンは、さくさくの皮ともっちり生地が非常に上質なものでした。これは癖になります。カニクリームコロッケサンドも、コロッケがおいしいのは言うまでもなく、パンも惜しみなくよいものを使っており、柔らかな口当たりから喜びがもたらされます。
- おーぐぱんさん
正に焼き立てのチーズフォカッチャとクロックムッシュをいただきました。パリッと焼けた表面のチーズと中のチーズにしても、ペシャメルソースにしても非の打ちどころがありませんね。お店の前のおせん茶屋で、舞い散る桜の花びらの下いただいたのもよい思い出になりました。草加のパン屋さんは総じてハイレベルで、店員さんも明るく親切な方ばかりでした。
お宿
ホテル朋泉さんにしました。土曜の東京はどこもとてつもなく高い(カプセルホテルで8,800円とか)のでかなり広域で探したところ、5,900円で大浴場あり、駅近ですからこれ以上の条件はありません。
夜は大学時代からお世話になっている先輩と久しぶりにお会いすることになっていたため、お風呂に入って身なりを整えてから出発です。会いたい人には会える時に会うのが鉄則です。何一つ恩返しできていませんが、いつも気にかけていただいて感謝ばかりです。
折角ですので石川のお土産をと、八重洲にあるいしかわテラスに寄って行きました。土曜の夕方ということもありお客さんも多く、能登の塩や圓八のあんころは売り切れだったりと盛況でした。いつも金沢で見慣れている品々が東京の地に沢山集まっており、何と言いますか、嬉しさを感じました。
翌日
東京観光①(誰もが目指す場所へ)
洗濯・乾燥を済ませて消灯したのが1時前ですから、早起きに失敗して気づくと7時でした。よく眠れたのでよしということにして、7:27草加発の電車で移動します。
ランナーであれば当然、目指すべき場所は一つです。そう、浅草です。皇居ランという説もありますが、私がちんたら走っていても轢かれるだけですし、まだ人の多くない時間に観光地を巡れるのもランナーならではですので。
便利なもので8時には浅草駅に到着です。北口から出てコインロッカーに荷物を預けました(400円)が、ほんの少し行った所に200円のロッカーがありましたので、何事も事前のリサーチが大切だということです。
浅草は8時過ぎでも異国情緒が溢れていましたが、それでも大半のお店が開いていないだけあってまだ人出も少なめです。やはり行くなら朝しかないですね。本当はあと一時間早く到着する予定でしたが。
雷門も東京マラソンで前を通ったはず(当日は真面目に走ったため写真はなし)ですので、その時のことを思い出しました。
浅草寺自体は20年ぶりくらいだと思います。当時の自分は“東京で活躍できるようになれば欲望が満たされて幸せになれるはず”と(明確に言葉にせずとも、少なくとも潜在的には)考えていたものの、今なら、“それは本当の欲望ではなく、自分のことが全く分かっていなかった”と断言できます。
なお、おみくじは狙ってもなかなか引けない凶を引き当て、救いようのない書かれっぷりでしたが、結んで厄を落としてきたので後は上昇するのみです。
東京観光②(時間の許す限り。ただし10時過ぎまで)
ここまで来たからには春のうららの墨田川もスロージョグで見ておかねばなりません。葉桜にほぼ移り変わっているものの、お花見に家族で訪れる方も多いのでしょう。この桜を見た方の心に大切な人との思い出が残ればと思いながら、ゆっくり走りました。
日本が誇る建築技術の結晶たる東京スカイツリーも拝む必要があるため、ささっと巡ってきました。技術者だったら是非とも上りたいところでしょうが、私は特にその分野の知識もないので、下から見ておお、と思うくらいでした。上に行けば何かロマンチックなことがあるのかもしれません。いつ行っても人が多そうですが。
道にあった観光案内を見ると、森鴎外住居跡があるとのことでしたので、こちらも行ってみました。解説はあったもののそれらしいものは見当たらず。まあ私はエリスではないので、縁がなくても何の影響もありません。
時間はあまりなかったのですが、相撲好きとしては両国国技館も見ておきたいところです。ライブイベントのため若者が沢山いて、力士が歩いているわけでも幟が並んでいるわけでもありませんでしたが、これはこれで活気があってよかったです。
墨田川沿いを走って10時ごろに浅草に戻ると(67分で9.8kmでした)、当然ながら観光客でごった返していました。浅草メンチは既に行列、隣のカレーパンの豊福さんも営業している様子がありません(閉店?)。ちなみにパン屋さんも日曜は休みのお店が多いです。このままでは何も食べずに帰ることになりますので、意地で満願堂さんの芋きんつばを購入し、おいしくいただきました。
締めはパン活として、東京駅改札内のグランスタにあるBURDIGALAさんへ。充実の品揃えで迷わない人などいないでしょうが、カスクルート・グリュイエール・プチ(ハムとチーズ、バゲットの相性抜群)と、ヴェール・フレ(抹茶生地に黒豆かのことカシューナッツでよき味わい)を購入し、幸福度が更に跳ね上がりました。
人の多い日曜の東京にいても疲れるので、11:57東京発→15:51新大阪着のこだまで早々に帰りました。EXこだまグリーン早特3で11,410円とかなりお得です。本来はもう一本早い便を予約していたのですが、馬喰町(ばくろちょう。読めない)や東京駅での乗り換えに苦戦して間に合わなくなったため、直前に予約変更して事なきを得ました。切符を発券するよりも圧倒的に便利な時代になりました。この時間だと空いていますし、シートも身体に優しいので、家にいるより快適です。
富士山は雲がかかっていてきれいには見えませんでしたが、その大きさにはまた気圧されました。見る度に、“今年も本当に上れるのだろうか”という気持ちになりますが、やるしかありません。
最後に
彩湖を周回するコースならではの魅力に満ちたこの大会もまた、素晴らしいものでした。会場もエイドもよかったのですが、それだけでなく、大会開催に懸ける皆様の思いは純粋なもので、走っている側も、ここにいられることの喜びを分かち合うことができました。
今年はようやく4年前からの思いを遂げることができ、一歩前に進めたように思います。復興支援もスポーツも、続けるからこそつながりが生まれ、それが生きる力になっていくのだと思います。それには時間が必要ですが、それぞれができることを積み重ねていくしかありません。
大会にご協力いただいた皆様に改めてお礼を申し上げます。応援本当にありがとうございました!
ここまでご覧いただきありがとうございます。