ちょっと長すぎる旅ランブログ

百聞は一走に如かず。きっと貴方が好きな大会が見つかります。

第39回いぶすき菜の花マラソン(2020/1/12) その怒涛のおもてなし、受けて立ちましょう!やっぱり新年一発目はこの大会!

4年連続の参加となるものの過去3回はハードコースにビビッてエイドで止まることなく走ってしまいましたが、旅ランナーたるものこれではいかんと心を入れ替えて、例年気になっていたエイドではしっかり止まり、おもてなしを受けて立つことにしました。

これまでスルーしていたのがあまりに惜しい、並みいる公設私設の充実のエイドの数々は感激するレベルで、焼き餅、焼き芋、バナナ、コーヒー、豚汁、飴、ミカン、チョコレート、苺、キンカン、鰹の腹皮、わたがし、そら豆スープ等々御馳走になりながら楽しく走りました。(結果的に昨年より3分以上速い3時間9分台でした。)

指宿の皆様はとてもフレンドリーで、レース後に応援がてらリカバリージョグをしつつエイドの皆様にお礼をお伝えすると、食べて行ってと更に補給を勧められ(勿論おいしくいただきました)、お店の方やエイドのリーダーさんと仲良くお話しできたりでとても素敵な時間が過ごせました。砂蒸し風呂で回復もできますし、やっぱり新年一発目はいぶすき菜の花マラソンしかありませんね!

www.ibusuki-nanohana.com

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2023年も開催していただき感謝です。三年ぶりのいぶすきを堪能させていただきました。

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 前日(鹿児島へと移動、サフランさんで極上黒豚カツカレー)

伊丹→鹿児島がJALで8980円、鹿児島空港鹿児島中央のバスが1300円です。

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おなじみの観覧車とイルミネーションです

到着後、今年もグッドイン鹿児島さんにチェックインです。何と二泊9800円という良心的な価格設定に駅のすぐ傍という完璧な立地。スタッフさんも親切です。可能な限り毎年こちらにお世話になりたいところです。

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昨年もお世話になりました

夕食はこれまた毎年恒例、一切の迷いなくサフランさんにて極上黒豚カツカレー。創業39年の味は程よい辛さでなおかつまろやか。お肉も分厚いし味が違います。三年連続でお世話になっており、優しいご主人、奥様とお話しできて楽しかったです。また来年もよろしくお願いします。お身体を大切にお店を続けられて下さい。

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このカツカレーを見よ!アイスまで付けて下さります

鹿児島に来たからにはかるかんは外せません。餡なしの方が高価なのであえてこちらを。山芋の味がよくわかるということで通はこちらを好む気がしました。

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本来の味を楽しむものです

今年もみょうばんの湯にて温まりました。弱アルカリの力で肌もすべすべに。何もないのでボディソープを100円で購入しましたが、入浴料が420円と安いですし、設備もきれいで言うことなしです。朝6時から開館しているので、朝風呂もよさそうです。

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駅からもほど近いです

イオンで朝食の準備をし、ついでに買った諸々による補食で今日の食事は終了です。これまでに比べるとかなり抑えていますが、それでも普通の人からすれば異常な量を食べているのでそりゃ体重も増加するよなというところです。実感としてはこの二日でそこまで重くなった感じはないので、増量による苦しさはありません。糖質は平均的な日本人の摂取量といわれる300gくらいでしょうか。結果として、ガス欠はありませんでした。

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単に食い意地が張っているだけという説も

レース

レース前

22:10消灯4:45起床です。時間が早いのでパンは半分にして、残りは移動中に食べました。食べた実感が大事だと思ったため、噛み応えのあるパンを選択しています。経験が少ないと「ガス欠になったらどうしよう」という不安から直前までばくばくおにぎりや大福を食べたりしがちですが、当日の糖質はあまり効かないので、これで十分です。味は薄め、量少なめを心がけます。空腹感はナッツで調整します。

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今回はこれで事足りました

シャワーを浴びて髭を剃ります。応援していただけますので、最低限の身なりは大事です。荷物を減らすため短パン(レース用の装備の上から履きます。現地で下着を晒すのは皆様のご迷惑となりますので。)半袖に上着のみで移動します。普段から薄着で練習しているため、これで十分温かいのです。念のため、ワセリンはいつもより厚めに塗っています。また、指が冷える傾向にあるため、手首も厚めにしました。アームスリーブを使うのが正解かもしれません。

天気予報的には微妙立ったものの雨が止みラッキーでした。寝坊したため5:21発は逃しましたが、5:58発で座れさえすれば大勢に影響ないので構いません。移動が長いので席取りは必須です。

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辺りは闇です

流石に5:25頃であれば前の列車も出たばかりですので列の先頭に立てます。五両編成?の前から二両目になったのですが、待つ位置は喫煙スペースに近くて不快でした。ボックス席窓側は段差があり狭いし少し寒いです。それでも途中30分くらいは眠れたので大成功です。四両編成の場合、到着後の階段の位置的に最後尾車両最後尾ドアが正解でした(※2023年経験を基に修正)。

駅では早速指宿の皆様が出迎えて下さります。会場まではバス(200円)ですぐです。受付で参加賞を受け取ります。今年のTシャツはなかなかカッコいいように思います。

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かつお節も嬉しいですね

着替え、テーピング、日焼け止め等を済ませ、装備を整えて移動します。8:22頃にはスタートに向けて歩き始めています。そこそこ距離があるのとトイレに寄っておきたいため、これくらいには移動したいところです。スタートが前の方のブロックであれば、なのはな館(コース左側)のトイレが比較的空いています(二階もあるとか?)。少しの軽量化に成功して8:46には整列できました。なお、整列時に、「競技中の飲酒は控えていただき…」という注意があるのもお約束です(完全にフラグですよね笑)。

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菜の花レディの皆様や瀬古利彦さん、川内優輝選手達が盛り上げます

雨も止み曇りなのでキャップすら不要と判断しました。BCAAは半分くらい飲んでおきます。前日は特に摂取せず、経口補水液も飲まなかったのですが、問題ありませんでした。塩熱サプリも二つ用意したものの、スタート1分前に一つ食べたのみです。ゼリーも結局スタート前と前半と後半で一度ずつ飲んだ程度です。この辺りは昨年の自分の振り返りで、スポーツ羊羹や経口補水液ゼリーが余ったと書いてあったこと、気温、走力と暑熱耐性の向上を加味して決めました。

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エイドで食べまくりますし勝負レースでもないのでこれで十分でした

シューズはミズノのエンペラー3です。別大ではエンペラージャパン3で走るので、その前に感覚と疲労度を確かめておくことが狙いです。結論としては、薄底でもフォアフットで十分に押し切れると分かり安心しました。

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何だかハードコースばかり任せているような……。

レース

初めに断っておきますと、ゆるい空気と制限時間に油断しがちなこの大会ですが、実はかなりのハードコースです。いきなり走るとびっくりしますので、公式ページのコース動画を見ておくことをお勧めします。

スタート直後は平坦な直線です。JRを越える陸橋はウォーミングアップのような感じです。この段階ではまだこの先に続くアップダウンを想像することはできません。

農免道路に入るといよいよハードコースの始まりです。まず二回うねります。一旦右折して下るので、これで一段落かと思いきや、ここから三回上ってようやく一息つけることになります。途中で5km地点を迎えるのですが、軽い気持ちでエントリーしてしまった方はここで「おいおいまだ5kmでこの展開って、この先大丈夫かよ」と思うこと間違いなしです(私も最初は思いました)。

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前方に坂が見えてきましたぞ

この上り基調のアップダウンの途中には、毎年順位を教えて下さるおじさんがおられ、ランナーを励まして下さります。私はこの地点では231番でした。

5kmの入りは手元23分19秒で、少し遅いが上りが多いことを考えるとこんなものかなと考えていました。上りは(ただでさえ高めの)ピッチを更に上げています。全体に、ハムストリングスに疲れがあるように感じたのは、最近になって急にリバースプランクを取り入れ、前日までやっていたせいかもしれないなと考えながら走っていました。

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この景色が見られる頃にようやく一息つけます

公設エイドは8km過ぎが最初ですので、暑い日は少々厳しいかもしれません(今年は曇天で絶好のマラソン日和で助かりましたが)。特に、慣れていない方は時間もかかりますので準備が要ると思います。一番最後のゴミ箱は黄色の仕切りを使った巨大なスペースとなっていますので、この先もそこを狙って捨てると対応し易いことでしょう。

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数年前は左にも菜の花が咲いていました

この辺りも勢いよく下ったと思ったら長めの上りがあり、池田湖はまだかという気持ちになります。人生の厳しさを教えてくれる大会です。どちらかと言うと前半の方がきついかもしれません。

10kmを過ぎて暫く進むとやっと池田湖目掛けて下っていく爽快な時間が訪れます。ここは皆さん結構飛ばしますので、お先にどうぞと道を空けます。今回はかなりきょろきょろしながら走ったので、ああこの下りにも私設エイドがあったのかと感心しながら走っていました。前半から飴やお芋が並べられていておいしそうです。

池田湖畔では沢山の方が沿道から声援を送って下さります。菜の花も一面に咲いていて、湖面の光に心が洗われてまたここから頑張るぞという力が湧いてきます。エイドもあり、補給も万全です。ここで終盤までかなり頑張っておられた外国人ランナーの方がいたので、給水で"Go ahead"と道をお譲りしました。

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この菜の花畑と応援は壮観ですよ

池田湖畔から離れる前には、毎年カヌーの漕手さんから応援の声が飛びますので、手を振って応えます。ああ今年も帰って来たのだなあ、嬉しいなあと実感します。

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このカヌーからの応援も毎年楽しみです

さて池田湖で力をもらい、平坦な道が続くことで、このまま楽な時間が続くのではと思うのが人情ですが、この先はググっと上ります。かなり堪えるのは確かですが、ここを越えればしばらく続く菜の花畑と開聞岳がランナーを待っていますので、嘆くことなく耐えるのみです。

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この坂を上って下れば開聞岳が見えます

下りを走っていくと、枚聞神社の横を通ることになります。ここも応援が多くて嬉しいエリアです。毎年ふなっしーの着ぐるみを着たお子さんが全身で応援して下さり、こちらも笑顔になります。ここも飛ばしがちですので、フォームに注意しながら、バタバタと走らないことが大事かと思います。

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太鼓の応援も力強いです

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ふなっしーさん毎年ありがとうございます

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五輪イヤーで新たな仲間も

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ここはもしかすると一番スピードが出るかもしれません

交差点を左折し開聞岳に一旦別れを告げるとJRの陸橋ですが、毎年この手前に大規模な私設エイドが待ち構えて下さっているので、今日はここで食べるぞと心に決めていました。まずは焼き餅をおいしくいただき、次のテントで焼き芋をいただきます。鹿児島に来てサツマイモを食べないなんて考えられません。一度止まってしまえばこっちのもんです(何が?)

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踊りで迎えて下さるのも毎年恒例で嬉しいです

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大きいお餅を勧められます。うまいです

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毎年食べたい食べたいと気になっていたのです。念願叶いました

この先はしばし上りますが、毎年途中で若い方がバンド演奏で盛り上げて下さるので、音が聞こえてくるとそれを楽しみに走ります。今年もありがとうございました。更に途中ではおばあちゃんが「この上りはあとちょっと!」と声を掛けて下さり、よし頑張ろうという気持ちになりました。

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この音が上りでも背中を押して下さるのです

まあまあ上ったかなと思った頃には結構長めの下りに切り替わります。ハイビスカス?ヤシ?のような木に挟まれながら下っていく途中には毎年、「豚汁まであと1km」という表示があります。(実はそこに辿り着くまでにも左手に豚汁エイドがあり、どれだけ準備して下さるのかと思います。)ゴルフ場の横を抜けて軽く上り右折する場所にエイドがありますので「豚汁か?」と思ってピットイン。しかしこちらはコーヒーなのです。そういえばそうだったと思いつつ、おいしいコーヒーをいただき、身体が冷えていたのだなあと実感します。カフェイン注入で意識もはっきりします。

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肥料の香りも慣れたもんです

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温かいコーヒーに感謝です

そして数十メートル行った先で豚汁をいただきます。お兄さん達が次々と豚汁を提供して下さりますので、喜んでいただきます。なお、給食で気が緩んでしまうこともよくありますが、コースに戻る際は後続のランナーに注意が必要です。

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ラソン中に食べる豚汁は何故こうもうまいのか

下ったと思ったら緩い上りということを繰り返しているうちに中間点です。確か手元で1時間35分台だったと思います。まあ昨年の3時間13分台より速くてコースベストが出ればいいかなくらいの気持ちでいました。感覚としては、上りはいつもより疲れる気がしたものの、最後までは普通に持ちそうだ、このままピッチ重視で行こうというものです。

中間点付近も私設エイドが多く、少し行く毎に給水ができるのでありがたいです。消防のお兄さんに水を手渡していただいたりもしました。私設エイドばかり褒めているようですので断っておきますと、公設エイドもかなりの場所でバナナとお芋が提供されていましたので、この辺りではバナナをいただきました。

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公設エイドもおもてなしの心に溢れています

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時折訪れる平地を気持ちよく進みます

この辺りでゼリーのごみを路上に捨てた男性(かなり高齢。ロングタイツ)がいて、落としたとかではなく明らかに故意だったため、後ろから「ゴミ捨てんな!」と怒号を飛ばしました。一応済まなそうな表情はしていましたが、人間しんどい時こそ本性が出ますので、いつもあの調子なのでしょう。自分はああはなるまいと思いました。

フラワーパークかごしまも応援が多いので、写真を撮らざるをえません。気持ちよく下っていく場所になり、結構余裕があります。が、それも束の間、ここからまたしばらく上ることになります。徳光小学校付近では沢山の私設エイドがありますので、坂を大体上った所にあったエイドに見るからにおいしそうながありましたので、ピットインして味わいます。

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フラワーパーク前は応援も多いです

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これ絶対おいしいでしょ

すぐ先にもおそらく公設エイドがありバナナを受取りつつ、この先のエイドはどうだったかなと思いながら右折すると、煙がもくもく、最大規模のエイドがあるじゃありませんか。例年ならみかんだけ受け取って走り去っていたのですが、今回は迷わずピットインです。まずお子さんから飴を受取り、みかん、苺、そして鰹の腹皮(煙の正体)をいただきます。これがめちゃくちゃうまくて驚きました。毎年こんな大規模なエイドを展開していただき感謝です。常盤建設さん、ありがとうございました!(ここではスマホのカメラの調子が悪く、立ち止まって操作をしていました。却ってゆっくりできてよかったです。)

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次々と手渡される充実の給食達。感謝です

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これが鰹の腹皮!めちゃうまでした!

この先は急な下りですので、ここで体勢を立て直しつつ、バナナを食べます。すぐに上りに切り替わりますので、その前に食べ切る必要があります。ここでは毎年大声で応援して下さる女性がいて、元気をいただいています。「今年もありがとうございます!」と返して上り始めるのが定番です。

この上りも結構急なのですが、終わらない上りは存在しないので、ピッチを上げて細かく刻みつつ進みます。右折すればまた下りですし、ここでもエイドがありますので、もう少しの辛抱です。竹山を望みながら長閑な風景の中を走っていると、落ち着いた心を取り戻せます。この辺りは隠岐の島を思い出すような眺めというのもあり、ほっとしますね。

少し進むとヘルシーランド前です。ここでは毎年袋に入れた綿菓子を配って下さりますので、ありがたく受け取ります。この直後に上ることになり、流石に袋を破いて食べるのは難しいのですが、レース後においしくいただきました。

上りはうっとなりそうですが、ここまで書いてきたとおりとにかくアップダウンが多いですので、一喜一憂していてはメンタルが持ちません。大体30kmくらい来たということで、山川港が近づいてくることを励みにリズムを刻みます。右折して黄色いコーンが並ぶようになると、もうすぐ下りに突入です。

山川港に向かう下りは右手に海が見える絶景ポイントで、大好きなエリアです。前を走っておられた外国人ランナーさんも何度も右を見ていて嬉しそうでした。例年ですとここで結構疲れているのですが、今年は余裕がありましたのでバシバシ写真を撮っていきます。

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初めて参加した時から大好きな場所です

海が見えなくなってもかなりの勢いで下ります。住宅地を進んで左折、少し行ったら右折、軽く下ると山川港です。この辺りで大体32kmですので、残り距離と体力から展開が予測可能になっていきます。笑顔で写真を撮りながら走っていると「余裕だね~」と沿道の方にも喜んでいただけました。

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山川港を過ぎるといよいよ大詰めです

トンネルを抜けて山川駅に向けて走っているエリアでは、毎年逆風が吹いているように思います。ビルドアップ走ですと誰かを盾にしてというわけにもいかず、淡々とピッチを刻むのみです。時計は特に見ないで、思ったよりもスピードは落ちていないという想定でコツコツ進みます。時計を見たところで速くはなりませんので。30kmから35kmまでは手元22分15秒ですから、可もなく不可もなくというところです。

JRの高架が見えてきて右折する際は、毎年誘導して下さっているスタッフさんに感謝です。山川駅前は応援も多く、エイドもありますので、笑顔で応えながら進みます。ここから1km程度同じリズムで進んだ後で、いよいよ最後の上りが待ち構えていますので、心の準備を整えます。

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上りに向けて体勢と心の準備をするエリアです

さて、いよいよ待ちに待った長い上りです。ここまで距離があったからしんどく感じるだけで、左程のことはないと言い聞かせながら、ピッチ重視で上っていきます。榛名湖マラソンに比べれば圧倒的に楽ですし、あの時もスピードを削ってもピッチを上げる方が楽で後々響かないと分かっていましたので、無理はせずにラスト2kmの勝負に賭けます。なお、度々言及しています榛名湖マラソンの死闘はこちらの記事になりますので、気になった方はご覧いただけると嬉しいです。

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大抵の人は標識を目標に上り、左に曲がってまだ上りが続くことに心折られてしまい、中には歩いてしまう方もいると思いますので、イメージ的には3段階くらいと構えておいた方がいいかと思います。標識までで一段、すぐ先のJRの高架で二段(つまりまだ終わらない)、ホテルフェニックスの先まで行ってようやく三段という発想です。
毎年この辺りではバスとすれ違うのですが、多くの方は「あのバスに乗れたらどんなに楽なことか……。」という思いに襲われることでしょう。(私もよく思います。)

セーブするにせよ全力で行くにせよ、病院前まで来れば平地、右折すれば下りです。ここまで来ればもう上りはありませんので、安心して進みましょう。37.5kmエイドで給水した先には踏切がありますが、幸い今まで止められたことはありません。この先にそら豆スープエイドがありますので、ピットインです。ここまで来たからにはタイムより食欲とエンターテインメント性を優先します。落ち着いて写真を撮っているとその余力を喜んでいただけました。

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踏切で止められたらショックでしょうが……。

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こちらもおいしかったので来年も立ち寄りたいですね

坂を下り切ると38km。左折していよいよスパート区間です。旅館前で小太鼓で応援して下さったり、木彫庵さんを始めとして沿道から声を掛けていただいたり、負けないでの演奏があったり、後少し頑張りが必要なランナーを力づけようとして下さりますので、ここは気持ちにお応えするべく前を向いてスピードを上げます。ここまで5km毎のラップしか見ておらずアベレージすら気にしていませんでしたし、今更見てもどうなるものでもないため、今日は特にチェックせずに走りました。この5kmは上りで抑えた上にエイドで休憩しているにも関わらず22分6秒ですので悪くはありません。

稲荷神社が見えてくると40kmで最後のエイドです。ここから残り2kmの表示まで自分のカウントで30回くらいでしたので、残りは30ちょい数えれば200mかと予測が立ちました。ここではかつてのように脚で蹴ってストライドを、という発想ではなく、いかに肩甲骨を上手く使ってピッチを上げ、楽に進むかを試していました。ピッチだけで進むとどれくらいスピードが出て、どの程度疲れるのかを測るチャンスです。胸前パンチでリズムを作り、へそからドライバーで接地の意識を整えます。

小さい橋を渡って競技場が近づいてきます。ハイビスカスロードは残り1km程度ですので、落ち着きつつも少しストライドを伸ばす意識も持ってみました。少し前にかなりの走力がありそうな女性ランナー(随分若くて走りが崩れていなかった)がおられたので、抜きたいけど抜けるかなと思っていましたが、結局ピッチの差も大きく、競技場に入る直前に差せました。この区間は195spmでした。

右折して競技場に入る時点で3時間8分台の表示でしたので、これはギリギリ3時間10分に届くかもと思いつつ、もう一度ピッチを上げます。最後は誰にも抜かれたくないなと思いながら、おそらく大丈夫と確信したため、笑顔で加速しつつゲートの真ん中を走り抜けました。3時間9分台ですので、後半の方が1分30秒程速いことになると思います。40km以降は手元キロ4分7秒で、大阪マラソンとそう変わらないくらいです。順位は男女総合で120番台でした。

アフター

レース後

ドリンクをいただきながら楽しかったですとお礼を言い、毎年大阪から参加しているんです、来年も楽しみです等とスタッフの女性と談笑します。ふるまいのかつお節の茶節も勧められるままにおかわりし、栄養を摂取すると共に内臓から温まります。

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流石はかつお節の本場です

フィニッシュ後たまたま川内優輝選手にお会いできたので今日のお礼と共にとやま清流マラソン隠岐の島ウルトラマラソンもよろしくお願いしますとお伝えすることができました。写真は時間がかかってしまうので申し訳ないかなと考え、握手をお願いしたところ、快く応じていただけました。ありがとうございます。川内選手の手は温かかったです(私の手が冷え過ぎなのですが)。今年もいい一年になりそうです。

プロテインバー2本でたんぱく質30g、BCAA残りを摂取してからふるまいの蕎麦、おにぎり、芋、ぜんざいを総て食べました。これがどれくらい身体に響くかは未知数ですが、食べるなら直後しかありません。

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ふるまいで死ぬほど食わされるのがいぶすき菜の花マラソンです

豚バラ串、パイシュー、オクラスイーツをおいしくいただき、お土産も買いました。出店は毎年充実していて楽しいです。

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食欲に任せて食べていると大変なことになりそうな程沢山のうまかもんが

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お土産もお得なセット販売があり、買い過ぎてしまいます

名残惜しいですが、砂蒸し温泉を目指し、14時頃には会場を出発します。

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今年も青空に映える海の姿を仰ぎ見ることができてよかったです

今年もランナーを応援すると共にエイドの皆様にお礼を言いながら疲労抜きジョグです。応援する側になってみると分かるのですが、呼びかけに応えて下さると嬉しいものですね。ライガーさんも毎年出ておられて、今年はエイドで横になっていたのでフォールしようかと思いました笑(なお、レース後に着ていた奈良マラソンTシャツは目立つので、会場やジョグ中にも声を掛けていただくことができました。流石に突出したデザインです。)

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皆さん続々と競技場に帰って来られます

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来年以降のレースのためにも、景色の写真は役に立ちます

エイドの方にご挨拶をすると、「どうぞどうぞ」と勧められるため、厚かましくも更にエイドで給食をいただいてしまいました。色々お話ししている中で仲良くなれた方もいて、今年はこれまでとは違う喜びもあったなと嬉しく思っています。また来年も来ますとお約束しました。

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走り終えたランナーにまでふるまいが。恐縮です

そして今年も砂楽にて砂蒸し温泉を堪能します。脚の脈がどくどくいっているのが感じられ、砂の重みも非常に心地よく、疲労回復にはもってこいです。もうすっかり定番になっています。

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ここに来ずして指宿は語れまい

時間がない中、昨年と同じ駅前のお土産屋さんで知覧茶とそら豆ポタージュを購入してJRへ。来年も是非とも来たいと思っていたところ、私設や37.5kmエイドでの約束もありますので、参加必須となりました。来年も楽しみにしています。指宿の皆様、応援ありがとうございました!

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知覧茶はお店の方のおすすめです

鹿児島中央に戻ってから60分程リカバリージョグを行い、楽しみにしていた川久さんにやって来ました。20時頃で、列がそれ程できていないタイミングでしたのでラッキーでした。

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夜の鹿児島市内もきれいでよかったです

ついに川久さん上黒豚ロースカツ定食!こんなに、こんなにうまいものがあるのかと夢見心地です。分厚い肉が輝いているし、頬張ると味がふわっと広がり幸せを噛み締めている間に口の中でとろけるように消えています。全てが期待や願望の範疇を越え過ぎでした。毎年書いていますが、死ぬなら今です。ごちそうさまでした!

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生きていて、生きていてよかった……。

このままでは死んでしまいそうですので、かるかん饅頭、アーモンド、牛乳、炭酸水で現実に戻った上で、洗濯も済ませて0時前には就寝です。

今日はいつもより背中が疲れたのですが、終わってから荷物を背負ってジョグをした影響かもしれません。自分の走りで肩甲骨を意識するだけでなく、他のランナーの肩甲骨の動きも観察していました。ほとんどの方が肩甲骨の使い方について意識はしておらず、腕の振り方には困っているように見えました。脇を開かず胸前パンチがいいと思います。

腹筋は元々の疲労もあるかもしれませんが、毎度だるさが残ります。189spmで押し切るとこんなものなのかもしれません。上りがやけにしんどかったことと関係ありそうにも思います。

シューズの減りは、特に踵は影響なく、感覚的に終始フォアフットで押し切れたことと合致しています。この硬さのソールでジョグをするとガッガッとすごい音がするので、周りから見ると相当変な動きをしている(というか何をやっているのかわからない)のですが、身体への負担は格段に少なくなっていますので、当面今のフォームを続けていきたいと思います。

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レース前の状態はこんな感じです

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レース後でもかつてのように踵がえぐれることはありません(フルは4本走っています)

恐らくですが、脚を垂直に地面に落とすぞと考えると、人間ヒールストライクになるのだろうと思います。走りながら他のランナーを観察していましたが、多くの方が(意識的に選択したのかは不明ですが)ヒールストライクで走っている様子でした。フォアフットも上から下ろす(横に振らない)点では同じなのですが、接地は当てに行く感じです。膝は曲がっていて、腰も据える、極端に言うとスキーのようなイメージでしょうか(ほとんどスキー経験がないので見た目だけで書いていますが……。)。

今回もヴェイパーやズームフライを履いていながらピッチが低かったり地面を蹴っているランナーが目につき、あれでは大変だろうな、怪我しなければいいけどと思っていました。ハイピッチで押し出されるようなフォームでこそ、楽に速く走れるシューズのはずですので。

翌日

6時間程眠れたので、今年も城山展望台へ行きました。6時過ぎスタートだと真っ暗で月の光を受けてのジョグになるのですが、6時50分頃には朝日も上り始めて桜島の美しい姿を拝むことができました。(でも上りはきついですね。)

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この眺望は朝一の特権ですね

西郷隆盛縁の地を巡ります。南洲墓地は初めて訪れました。歴史の重さと壮絶さに、どうか安らかにお眠り下さいという気持ちと、自分はこのままでいいのか、もっとしっかりしなくてはという思いを胸に抱きました。

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黙祷するしかありません

桜島フェリー、鹿児島水族館はまた行きたいところです。火山は大迫力でしたしイルカショーも見事でした。ウォーターフロントパークは水辺の癒し効果だけでなく芝もあって脚に優しいですし、走って楽しい場所です。95分で13kmのジョグになりました。

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水辺も楽しい場所がいっぱいです

菜の花ごま和え、たらバジルオイル焼き、合鴨ロースト、駅でいただいたリポD、アーモンドも二日で230gと沢山食べてどんどん回復します。ごちそうさまでした。

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イオンで買った諸々で栄養補給です

照国神社にて昨日のいぶすき菜の花マラソンのお礼と今年の無事を祈念しました。これからもよろしくお願いいたします。照国文庫資料館では斉彬公のローマ字日記(複製)、蒸気船の実物を見たことがないにも関わらず建造した雲行丸、刀の展示が印象に残りました。

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今年も見守っていただきありがとうございました

鹿児島近代文学館では、そうか、島尾敏雄は鹿児島出身だったのか……死の棘……という時間を過ごしました。企画展示も島尾ミホでして……。向田邦子にとって鹿児島は「故郷もどき」とのことです。メルヘン館は螺旋のスロープが面白く、子供の喜ぶ場所ですね。あと、カツ上げ食らって荷物が増えました。

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市内の文化施設もこつこつ回りたいですね

黎明館は軽い気持ちで足を踏み入れてはならない気合いの入りようでした。先史時代から始まってしまい縄文、弥生時代を経て国も統一に進み貿易が盛んになり火縄銃、太刀に屏風に薩摩焼きと尽きることなく資料が並ぶので普通に回れば一日潰れます。昨年の仙巌園との記憶も繋がり、入って大正解でした。

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一部のみ撮影可です

最後に空港にて南国白くま練乳ソフトを味わいます。ソフトクリームは甘くておいしく、かき氷部分はフルーツが入っていてこれぞ白くまだと納得です。今年も鹿児島は楽しかったです。毎年来ていますが、次回訪れた際もまたよろしくお願いいたします!

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鹿児島大好き!

まとめ

いかがでしたでしょうか。おもてなし日本一を目指すいぶすき菜の花マラソンの魅力が伝わったり、関わられた方と喜びを共有出来たりすればとても嬉しいです。年明け早々にここまで地域を挙げて大会を盛り上げて下さることは本当に大変なことですし、それを毎年続けていただいていることには感謝しきりです。でもその骨の折れる準備も指宿の皆様は楽しんでおられるのが伝わって来るので、ランナーはまた参加したくなり、押し寄せるのです。一緒に盛り上がっていけると最高ですね。

指宿の皆様、今年も新年早々素敵な大会を開催していただきありがとうございました!来年もどうぞよろしくお願いいたします!

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