ちょっと長すぎる旅ランブログ

百聞は一走に如かず。きっと貴方が好きな大会が見つかります。

第7回神戸マラソン(2017/11/19) みんなで咲かせた感謝と友情のひまわりに力を借りて自己ベストを狙おう!

自分は阪神・淡路大震災当時小学生で、大阪で連日テレビを見ながらこんなに悲しいことが起きて…と思っていたことを、手を掲げ、ビルの間の青空を見ながら思い出していました。関西で育った方は、同じようなことを感じておられたかもしれません。スタートセレモニーは、過去を振り返ると共に、今辛い立場にあられる多くの方へのエールとなればと思い、ぐっときました。

神戸マラソンは初出場でしたが、沿道にもとても沢山の方が駆けつけて下さり、走りながら皆さんの笑顔を見ているうちにいつの間にか距離が進んでいる場面が多かったです。景色もよく、走っていて本当に気持ちのいい大会でした。ランナーも、世界一ランナーマナーのよい大会という意識が多かれ少なかれ持てていたように思います。

終盤はばててしまいましたが、皆様の応援の力と高速コースのお陰で、どうにかネットで3時間8分台でフィニッシュし、自己ベストは更新できましたので満足しています。

そして、神戸マラソンは2019年秋の勝負レースになります。神戸の皆様、今年も応援のほどよろしくお願いいたします!

kobe-marathon.net

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前日

前日受付は少し遅めに、15時半頃に行きました。やはり大きな大会で、街全体で応援して下さっているのが分かります。ランナーも頑張らねばという気持ちが高まります。

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参加賞のTシャツは赤でカッコいいです

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感謝と友情がテーマの大会でもあります

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こういうメッセージからは力をいただけますね

イベントも多く、わざわざ髪型を整えての写真撮影は流石にお洒落な神戸だと感心しました。給食の紹介もありましたので、どら焼きと羊羮を狙いたいなあと考えていました。一応これまでの流れからしてベストを狙えると考えていましたので、はしゃいで疲れることはしないよう、大人しく帰路につきます。

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でかい大会でお馴染みの走るやつもありました

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このお洒落企画は面白いなと感心しました。流石は神戸です

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数々のおもてなし食材。果たして食べることができるのでしょうか

レース

何となく嫌な予感はしていましたが、割とカジュアルに寝坊して6時20分起床です。慌てて食事を済ませます。いつもの朝食にパン一つと餅を足す程度で、それ程変わったものは食べません(2019年現在から考えると「いつもの朝食」がよろしくありませんが……。)。パンケーキは途中で半分食べました。

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当日の朝食としてはともかく、普段は糖質多過ぎでしたね

熱めのシャワーで目を覚まし、ワセリンと日焼け止めだけ済ませて慌ただしく出発します。駅の電車待ちと車内隅の席でテーピングとソックス、小指の絆創膏を済ませました。大変お見苦しい姿をお見せすることとなり失礼しました。完全に出遅れていたのでしょう、7:27梅田発の阪神は割と空いていました。8時に三宮着です。

駅到着後割とスムーズに荷物預けへ向かいました。この当時はスクイズボトルをポーチに挿して走っていましたが、気温の低さから経口補水液は400mlくらいと気持ち少な目にしておきます。シューズはミズノのスペーサーです。これまでもベストを更新してきたお気に入りの相棒です。この日は人生初のグロス3時間10分切りが目標です。

焦っていたせいか事前に配布されていた手袋を荷物に入れたまま預けてしまいしょげていたのですが、スタッフの方が新たに一組渡して下さったので無事にセレモニーに参加できました。

黙祷から「しあわせ運べるように」の合唱まで、青空を眺め、目頭に熱いものを感じる時間でした。阪神淡路大震災当時はまだ小学生でしたが、感じたことのない大きな揺れだけでなく、その後の震災のニュースがあまりに辛く、毎日恐怖と被災された方に対する重たいものを感じながらただただ日々を送っていました。今こうして神戸マラソンのスタート地点に立てるとは、全く想像できませんでした。

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今こうしてスタートに立てることに感謝です

寝坊で出遅れはしたものの、Cブロックの真ん中くらいには並べました。スタートロスは2分くらいです。3時間15分申告でCブロックでしたが、並び順の相場はよくわかりません。

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結構前に人がいますが、当時の実力的に仕方がないでしょう

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スタート直前の様子です。緊張も高まります

スタートしてそう行かないうちに、S,A,Bからずるずる落ちてきたので順番はやや疑問ですが、文句を言っても始まらないので気にせず進みます。渋滞というほどではないものの、そこは大規模都市型マラソンですので人はかなり多い印象です。5kmの入りは4'39"/kmで少し遅いものの許容範囲です。次は4'24"/kmでやや速いと感じたので、それより速くならないように注意しました。

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龍が舞います。神戸にいるのだなあという実感が湧きます

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序盤はややカクカク曲がった記憶があります

中盤はこちらもにこやかに、沿道の方々の笑顔を見ながら走っているといつの間にか距離が進んでいるという嬉しい展開でした。ランナーとしては本当にありがたい限りです。高速コースが人気でその印象も強いのですが、やはり応援が多くて力強いというのが最大の魅力かと思います。

ほとんど写真を撮る余裕がなかったのは惜しいですが、天気もよく海沿いもきれいで、明石海峡大橋を見られるなど景色も楽しめました。

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海沿いの道を颯爽と駆け抜けます

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海の姿が時間を忘れさせてくれます

コースは所々に小さ目の上り下りがあり、多少疲れを招くものの騒ぐ程のレベルではないと感じました。むしろコース幅が狭くて接触しそうになるのがやりにくかったです。折り返し地点ではこちらがやや無理に入ったせいか他のランナーの脚に引っかかり転倒しかけましたので、今後は危ないかもと思ったら無理せず道を譲ろうと思います。

給水も概ね取れましたが、やはり狭い所で斜めに入ってくる不慣れなランナーに接触したりで結構難しかったです。確か26km辺りの給水付近は狭く、取りにくかったと記憶しています。いずれにせよ、公式ページのコース動画は見ておくに越したことはありません。

エイドの羊羹は指はかかったものの、塊になっていて単品では引っこ抜けなかったので諦めました。トップスピードでゲットするには、握り潰すくらいの覚悟が必要かもしれません。結局今回は持参したゼリー以外は食料を摂取しませんでした。

今回の最大のテーマはリズムを刻むことと、膝のタメを意識することでした。これでどこまで押し通せるかが問題で、練習の手応えから4'27"/kmくらいで淡々と脚が勝手に動いて進んでくれるのではと思っていました。実際、5km~30kmは4'24"/km~4'28"/kmで安定していました。長丁場ですので、ペースを細かくは気にせず、流れに任せて進みます。風は折り返しまでが逆風、折り返し後が概ね順風で助かりました。

30km過ぎからは勝負所なので、この日最速の4'21"/kmで進みました。意図的に上げたというよりは一定のリズムで刻んだ結果なので特に疲れてはいません。35kmからは少し逆風が吹いたこともあり、自分でも落ちている気がしましたが、とにかくリズムを刻めば大丈夫とだけ言い聞かせて進みました。

名物浜手バイパスはビジュアル的にも田沢湖掛川の比じゃない程短く感じましたが、流石に疲れがあり腕も痺れ始めていたので予想より苦しくはありました。速度が落ちるのも精神的に堪えます。函館マラソンもですが、橋は何故だかしんどく感じます。給水も接触が怖いのでパスしました。下りもあったのでどうにか4'29"/kmで食い止めることができました。

ラスト2kmくらいで右腿につりそうな気配を感じます。折り返しで転倒を防ぐために踏ん張った影響もあるのでしょう。とにかく下りに入れば大丈夫と言い聞かせて耐えます。2017年からポートアイランド内のコースが変更されており、終盤に何度も曲がらされる展開がなくなったのはありがたかったです。

橋を下ってラストの直線でも余力が無く、グロスで3時間10分は少し超えるもののベスト確実という中途半端な気の緩みもあり、あまり上がらずしまいでした。

最後に頑張らなかったことは、反省点ですし、悔いが残るところです。40km以降は4'19"/kmで、グロス3時間10分台、ネット3時間8分台でした。全体183spmは今までより高めですが、特に無理なく走れはしました。

今回は練習の手応え、翌週の大阪を気楽に走りたいこと、関西の大会であることから、最初から自己ベストを狙っていました。低い気温も自分には有利だったので、自信はありました。全体としてリズムを刻むことはできましたし、きつくなってもあまり落ちなかったのは収穫です。応援の力の大きさを改めて思い知った大会となりました。 

アフター

フィニッシュ後、久々に首回りが疲れていたことに気付きます。顎が上がっていたのか、感覚より寒さが効いていたのかは不明です。靴下を脱ごうとした際に右腿が、少し体勢を変えた時に左腹筋がつりそうになり、ひとまず立ち上がって上を脱ぎ身体を拭くなどしてやりすごしました。ほぼ出し切ったレースのダメージを思い知ります。

この日は気温が低かったにもかかわらず、いつもの癖で水を時折浴びながら走っていた結果、身体を冷やし過ぎたようで、翌週は少し風邪気味でした。確か喉が痛くなったと思います。感覚程身体は暑くない、水を浴びる癖は直そうと誓いました。

何はともあれ自己ベストを更新したので神戸ビーフ牛丼とビールで打ち上げです。完走メダルも素敵なデザインで、頑張ったのだなあという実感がこみ上げてきます。

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やはり食べずには済ませられないでしょう

男子優勝はモロッコのクァリル・ルムシェ選手でした。大会記録更新という素晴らしい走りでした。来年も是非戻って来て下さい、と思っていたのですが、2018年も連覇されており、本当にすごいランナーです。

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クァリル・ルムシェ選手は礼儀正しくて素敵な方でした

女子の表彰式にも間に合いました。一位のメーガン P・クリフチ選手は日本に初めて来られたとのこと。そして有森さんがプレゼンターを務めておられました。

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2時間33分14秒!速いです!

フィニッシュパークは大会規模の割に意外と食べ物が少なかったため、割と早目に会場からバスで撤収し、14時10分頃には既に阪神で移動していました。

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屋台はそれなりにありますが、想像よりは少な目かと思います

まとめ

いかがでしたでしょうか。こうして改めて振り返ってみて、高速コースもさることながら、やはり大会を支えて下さった皆様、応援で沿道を埋めて下さる皆様の笑顔が最大の魅力なのだと実感しました。大震災からの復興の道は決して平坦なものではありませんでしたが、確実に街は生きていて、こうして多くのランナーと地域の方がつながり、お互いにエールと力を交換できるまでになるのだということを全身で感じ取ってきました。

感謝と友情のひまわりは、これからも咲かせていきたいですね。

神戸マラソンに関わって下さった皆様、本当にありがとうございました!2019年もよろしくお願いいたします!