2019年に向けて記憶を呼び覚まそうとこの期に及んで記事を書きます。フルは「日本一過酷なファンラン」を自称するくらいですので、記録を狙うことはハーフの皆様にお任せして、とにかく楽しく走ればよいのではないかと思います。観光名所も多く、流石函館と唸ること間違いなしの大会、一度は出ておいた方がよいでしょう。自分は2017年は怪我で満足に楽しめなかったため、再度の出場を決めました。
2019年は思い切り楽しむことができました。写真があまり撮れなかったのは残念ですので、また参加したいと思っています。savarun.hatenablog.com
大して調べもしなかったのかあるいは決断が遅く新千歳・函館便が取れなかったのかは定かではありませんが、新千歳空港からJRで自由席移動を選びました。しかしこの日は函館空港が霧で着陸できなかったらしく、気の毒な飛行機組がJR振替になっており、車両は大混雑。座れるはずもなく3時間の長旅で疲労します。同じような境遇のおじいちゃん、おばちゃんと仲良くお話しできたのはよかったです。(2019年は神戸→新千歳7,070円、新千歳→函館6,570円です。) 南千歳駅では風情溢れる食べ物の自販機があったため、ハンバーガーセットを購入しました。 函館駅に着き、方角もよく分からないままに歩き始めます。函館駅前のパン屋(キラリス一階)で黒豆もちパンを買い、これ自体おいしかったのですが、それより店員のお姉さんが大変可愛い方でした。 千代台公園陸上競技場は駅から歩くと結構ありますので、おとなしく市電に乗った方がいいでしょうね。PiTaPa等交通系ICカードも使えて大変便利です。 参加賞を受取り、翌日に向けて士気を高めます。明日はどんな苦しい展開になっても、ここを駆け抜けるのだと。 夕食はたつみ食堂さんでいただきました。連続無休営業8000日という歴史に驚愕です。お風呂はホテルパコ函館さんですっきり。お宿ライムライトさんでしたがは2,000円雑魚寝というすごそうな響きで実際すごかったです。“なんか正方形の布団が敷いてあるな~結構広いスペースだな~”と思っていましたが、実際はその正方形の上に二人が寝るので、結構な近さです。それでも当時は誰とでも寝るスタイルだった(語弊がある)自分は、耳栓とアイマスクの力で案外ちゃんと眠れました。 朝食はセブンのクルミチーズパン、りんごパンを一袋ずつ、きなこパン一つ、おにぎり一つ、ゆで卵でした。水は前日2lを買っていました。市電は混むと見て早目に現地で着替える作戦です。これは正解で6時台最後の電車で函館駅前は満員状態でした(私は魚市場から乗車)。着替えはロッカーが使えて便利です。 毎年何故か気候に恵まれないこの大会、2016年、2018年は豪雨、2017年は高温でした。土方歳三さんの号令と大砲(物騒だな……。)に活気づけられ、覚悟を決めて走り出します。 早速どこを走っているか分からない状態に陥りつつ、ハーフとぶつからないように左に寄りつつ進み、フルのみになってからは空港へと上ります。スタート直後は様子見のためキロ5分20秒くらいで入り、どうも大丈夫そうだったのでしばらく5分10秒台で行くことにしました。空港への上りでも息は切れず、体力、膝ともに戻ってきた気がしました。 空港からの帰り道で左に折れてからは結構長く感じました。折り返して来るのですが、なかなか終わらず。お菓子を取る元気があればまた違って感じるのでしょうが、当時は膝がいつ爆発するかという心理的なストレスもあったことも影響しているのでしょう。 坂を下りながら帰ってきてからは、津軽海峡を望む漁火通りを進みます。晴れると美しい景色が見られるはずです。 函館市電の例の坂を上って下って上ります。ここは暑くて結構きつく感じました。25km過ぎの折り返し付近ではかなり暑いのに給水が遠く、周囲もやられていたと思います。いつもどおり30kmまではサボるというくらいの気持ちで淡々と進みます。 2017年はハーフと分かれる少し前の地点で羊羹がふるまわれました。しかしこれがでかすぎて(当時の自分の力では)到底全部は食べられないため、ポケットに突っ込んで終了後においしくいただきました。 30kmを過ぎるとともえ大橋が見えてきて、頭上の遥か上を通過していくランナーの姿が視界に入り、あんなに上るのかよとげんなりします。ともえ大橋手前のエイドではコーラ以外にもお菓子がいただけますので、2019年はがっつりいただきました。 ともえ大橋は何故だか長く感じる不思議な場所で、かの有名な赤レンガ倉庫群に辿り着く頃には戦意も喪失しています。へろへろになりながら右折、折り返しを経てオアシスともいえる緑の島に到着!ここでがごめ丼とメロンをありがたくいただき、ああ来てよかったなあと今までの苦しみから束の間ですが解放されます。写真を撮ろうとするもずぶ濡れのスマホがいう事を聞かずもたついたこともありここで1分半~2分は止まっていました。2019年はきっちり撮影したかったのですが、涼しさからか水滴が入り……。 帰りのともえ大橋はもうよぼよぼ、40kmでも痛めた膝がどうなるか不安もあり辛かったのですが、とにかく腕だけは降ってフィニッシュまでは辿り着きました。 終了後のふるまいも出店も充実しており、心行くまで食べます。更に女性芸能人ランナーの双璧福島和可菜さん、西谷綾子さんとの写真撮影もあり大はしゃぎです。 とにかく完走したからには思う存分食べます。函館ビールにがごめ汁、ザンギはもはや蓋閉まってません。大福は某関西の姫を思い出させる姿です。函館牛乳はよく冷えていておいしかったです。レース中にいただいた羊羹も美味しくいただきました。 函館ペリーハウスさん(役目を終えたとのことで後に閉業されました)にチェックインしてから膝を庇いながら付近の観光です。ため息が出るくらい思い描いていたとおりの函館の姿を目の当たりにできます。 さっき見たはずの赤レンガ倉庫群も、終了後の穏やかな気持ちで回ると何と美しいものかと思いますね。レース中にこの余裕があれば……。行きはともえ大橋でのスピードダウンに萎え、帰りはまたあの橋を上るのかよと嘆きで、とにかく写真を撮る余力などありませんでした。石畳にも動揺しましたし。 函館山ロープウェイにも乗れましたので、かの名高い函館の夜景をこの目でしかと見届けてきました。スマホの写真では伝わらない、素晴らしいものでした。背後の津軽海峡の先にも思いを馳せ、色々あった数年間を思い起こします。
函館まで来たからには頑張って朝からジョグです。早くから異国の文化に接した土地だけあって、各国の施設もあり、その強い影響が顕著です。元町公園も景色がいいですし、建造物も歴史がありますし、ありとあらゆる国がやって来たことが分かります。ハリストス正教会、旧イギリス領事館は庭園も少しだけ歩きました。日本の未来を切り開いていくのだという篤志家も多く、函館公園も市民の寄付で作られたそうです。 函館公園には小さな遊園地や動物コーナーもありました。個人的にはインドクジャクのモテないフレンズ情報が気になるところです。 石川啄木も短い間(わずか四ヶ月余り)ですが、住んでいました。しかし不幸に見舞われて……。今は駐車場や民家があるのみですが。 函館朝市の海鮮丼はすっばらしいの一言です。これは是非押さえておきたいところです。メロンもカットされた状態で買えますので、独りでも函館の食を堪能できます。 函館空港までバスで移動し、コーヒー牛乳で締め、新千歳空港を経て神戸に帰ります。
いかがでしたでしょうか。膝の痛みと暑さのせいで走り自体は余裕がありませんでしたが、観光も充実していますし、一度は訪れたい街函館の魅力がいくらかでも伝わればと思います。2019年は体調も普通で走力も上がっていますので、余裕を持って食べまくり、まだ行ったことのない五稜郭も訪れることができました。函館、また行きたいなあ。 ここまで読んでいただきありがとうございました。 前日(ひたすら移動、新千歳空港から飛行機に乗るべし)
レース当日
レース前
レース
序盤~前半(市街地を回って空港へ)
中盤(漁火通りと函館山)
後半~終盤(ともえ大橋往復と赤レンガ倉庫群、緑の島)
アフター
当日
翌日
最後に