ちょっと長すぎる旅ランブログ

百聞は一走に如かず。きっと貴方が好きな大会が見つかります。

【思い出】第37回佐倉朝日健康マラソン(2018/3/25) 伝統の大会は思った以上にストロングスタイル!自分の弱さを思い知る!

伝統の大会ということで無駄のないクラシカルなものを予想してはいましたが、期待以上でしたね。前半はいつもと同じくらいなのに後半は散々な結果に。ネットで3時間15分を切るのが精一杯、風車だけは意地で撮ったもののこてんぱんにやられてしまい、参考になる情報もほとんど持ち帰れませんでした。

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どの辺がストロングスタイルだったかと言いますと……。

  • 景色が変わらない:よほど畑が好きな人でない限りは長く感じます。精神面のタフさが必要です。
  • 暑い:雲一つない青空で一秒も曇らなかったため、日差しが……。平気な人はすごいです。
  • 給水が控えめ:参加人数の割に給水テーブルが短いのでぶつかったり取れなかったりして脱水耐性が鍛えられます。
  • 最後の上りが急:その時点で諦めていますが、更にきっちり心折られます。

でも、ラソンの本来の姿とはこういうものです。しっかり走れる人は紛れもない強者です。いつ何時、誰の挑戦でも受ける、そしてその試練をものともしないで魅せて勝つ。その強さこそ子供の頃から憧れたヒーローの本質です。

苦しいレースだったからこそ、2018年時点で37回も大会を続けて下さっている地元の皆さん、旗を振って誘導して下さる大会役員の方々、給水やゴールで対応して下さる学生さん達への感謝の気持ちも一層募ります。やまとん汁も美味しかったですし、佐倉城址公園武家屋敷も楽しめました。カムロちゃんも風車も皆本当にありがとうございました。当時だけでなく振り返りを行った今も改めて自分の弱さを思い知りましたので、また新たな気持ちで頑張ります!

沢山大会に出ていますので、我ながら結構全国各地で大敗を喫していますね。わざわざボコられに出かけるのですから見上げた根性です(走り出すまではいけると思い込んでいるのですが……。)。

savarun.hatenablog.com

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続きのページにはそれ程写真はありませんが、何故ストロングスタイルなのか、その道の方には伝わる記載もありますのでよろしければ。

前日(佐倉観光)

関空→成田が5460円なので狭かろうが文句などありません。

安い。安過ぎる。

JRに乗るはずが京成に乗るというミスをやらかしたので必要以上に歩きました。都会はおそろしいです。桜はまだもう少しでした。

スーパーから関東に来たことを感じます。

街はなかなか静かでした。どれだけ回れるかなと地図をにらみます。

カムロちゃんが街の顔でした。

観光案内所で自転車を借りると共に、食べ物はこれといった名物がないという有益な情報を得ます。とりあえず城跡は行った方がよさそうです。

坂が多く、自転車を押す時間もかなりあったはずです。

武家屋敷を見学します。中に上がれるのはなかなか嬉しいですね。ゆっくり見られてよかったです。ここでもカムロちゃんが頑張っていました。

観光で巡っておられる方も結構いました。

階級社会です。

下総国十一万石佐倉城址公園は立派な桜が沢山で、一斉に咲き誇っている姿を目の当たりにすると立ちすくむのではないかと思います。さくらまっぷにあるとおり種類も豊富。来てよかったです。

ここは時間をかけて散策したいところです。

子規さんの句碑もありました。

国立歴史民俗博物館は、あまりに時間がなくて惜しかったです。展示が桁違いで本来一日かけて回るべき場所でした。

とにかく展示が多くて大変です。

やや早目に既に宿に戻り休憩します。夕食の頃合いまで大人しく本を読んで過ごしました。折角なのでエアロとエンペラー2を並べて撮ってみました。当時はミズノ以外履かないという頑固者でした。

どちらもいいシューズです。頑張れミズノ。

夕食は佐倉で人気の幸さんジャンボチキンカツ定食(千円)を選択しましたが、デカ盛り系の店にありがちな“でかけりゃいいんだろ、味は知らん”という姿勢は一切なく、分厚い肉がカリッと揚がった衣を纏っていておいしいことおいしいこと。あっさり完食しました。お店の方も感じがよく、超オススメ。勿論禁煙です。

ラソンなしでも食べに来たいくらいです。

ホテル・リッチタイムさんは高橋尚子さんを始め多数のアスリートのサインがあり、士気が上がります。禁煙・静か・駅近の三拍子揃っています。

下へ下へと根を伸ばせ!

当日

レース前(スムーズな移動と運営)

23時消灯6時過ぎ起床です。史上まれに見るくらいしっかり眠れました。

前日沢山食べたこともあり食事は他のレースより気持ち少な目(といっても2023年と比較すると大量ですね)。チョコパンは2枚までにしました。吉と出たか凶と出たかは不明ですが、一応空腹やガス欠はありませんでした。

まあ軽く食べられますけどね。

トイレも済ませてシャワー。髭も剃り、ワセリン、日焼け止め、テーピングとソックスも丁寧に施して出発です。

バスは8時過ぎJR佐倉で少し並んだ程度です。8時40分前には着きました。参加賞引き換えや荷物預けはスムーズです。バスで70歳から走り始めた74歳の男性ランナーとお話しでき、会場に着いたら近所でよく会う先輩ランナー(生涯ベストは2時間33分!)に遭遇する展開に盛り上がります。お互い何故にこんなに遠くまで来たのかと。

会場は活気に満ちています。

スタート前にゼリーを軽く飲みました。既に暑かったので、先輩とどうしようなどと話しつつ、アップについて教えていただきます。軽いストレッチだけでよいらしいです。

レース

序盤~前半(意外と厳しそうな展開だと気付く)

スタートはそれなりに前の方に行けてロスは30秒くらいでした。最初の坂は混雑して遅く、その先も基本的に道は狭いため、ペースをコントロールするのが難しかった記憶があります。動画を見て認識していましたが、参加人数の割にコースが狭く、前に出る際に必要以上の力を使います。ある地点まで頑張ればイベントがあって気分転換、といったことはありません。淡々と走るのみです。

かなり前からスタートできたのですが……。

基本は農道、ひたすら農道です。最初の給水でテーブルが短いことに気付いたのですがどうしようもなく、2回目はクラッシュしそうだったのでパスしました。その次に5km空くというのがきつく感じましたので、やむなく経口補水液ゼリーを使いました。

プロレスでいえば最初は手四つで力比べをしたりしつつ流れができていく感じですが、何せストロングスタイルですのでヘッドロックはきつく締め上げられ、逆水平も一発一発が重いといったように、こってりと体力を奪っていく攻めに隠しようのない厳しさが表れています。でもリングに上がった以上はただでは帰してもらえないという。生き様を見せなくてはなりません。

大変長閑でございます。
中盤(危うく感じるもまだ希望は捨てない)

さっきから日差しが隙間なく降り注ぎ、暑いです。この時期は身体がまだ暑さに慣れていないこともあって、きつく感じます。15kmの給水は失敗できないと思ったので、3時間15分のペースランナーは14km辺りで抜いておきました。給水は接触を避けるため膨らんで最初の数台をパスするのが鉄板ですが、いざ取らんと思うとテーブルが終わっているということがあります。イヤホンランナーが視覚障害ランナーと接触していて危ない場面もありました。個人的にはイヤホンランナーと唾吐き、ゴミ捨てランナーは本当に度し難いと思っています。

15kmの坂を上った時、今日は前半でいつもより疲れていると分かりました。それでも、このエリアは木陰もあり、太鼓の音も力強かったのでまた希望を感じます。

ここが一番元気だったかもしれません。

その後の下りは普通に進み、20km付近からリズムの良い二人組の後ろについて3km程進みました。今思えば、5kmの平均が4'27"/km、4'24"/kmで少し速かったかと思います。

己を知らないと言いますか楽観的といいますか、中間点が1時間35分くらいでしたので、後半ちょっと上げればいいやとう気持ちでいました。大きく上げるのは難しいが、少しくらいならいけると本気で思っていました。本気で。

沼沿いは順風でしたので、暑い代わりに押されていると思うことにしました。

それにしてもかなり疲れてきました。プロレス的にはロープワークを使った速い攻防やテイクダウンからの寝技(会場の声援を受けて何とかロープにエスケープ)でかなり体力と精神力を削がれ、徐々にフィニッシングホールドに近づいて行くイメージですね。やばそうです。それでも何とか試合を作らなくてはいけないのです。

後半~終盤(せめて風車だけは。そして力尽きる。)

28km付近では、橋を渡り風車に近づきます。この辺りは桜も咲いているのが励みです。全体に写真も少ないもののせめてここだけはと撮影しましたが、なんかすごく遠くて残念な写真ですね。肉眼で見るともっと大きく見えるものの、とはいえ宣材写真のようにどどんと聳え立つ感じでもなく、やや感情のやり場に迷うところではあります。

やはりちゃんとしたカメラで調整しながら撮らなくてはですね。

30km過ぎてからも明らかにいつもと違ってスピードが上がらず、感覚的にはほぼジョグになりかけていました。それでもキロ5分までは落ちなかったのは救いでしょうか。しかしピッチは182spmにまで……。

35kmで梅干しを食べた辺りではまだ3時間15分には収まると思っていました。が、39km付近で3時間15分の集団に抜かれてからは完全に心も折れ、ジョグで終わろうという感じになってしまいました。とっくに諦めてるところでとどめを刺しに来る最後の坂も1人くらいは抜いたのかもしれませんが、とにかくのろかったです。上り切ってからの直線も大して上げられずに何だこれというような体たらくでフィニッシュ……。見せ場もないまま終わってしまい、がっかりです。

何だかんだ行って、散々走った末に暑さの中で坂を上るのが一番きついという単純な真理をつきつけられました。ブレーンバスターもバックドロップもラリアットも、試合の流れを受けて会場のボルテージが上がり切ったところでクラシカルなものが一発決まればそこで会場の全員が納得する形で終わるのです。ファイヤーバードスプラッシュも雪崩式フランケンシュタイナーも毒霧も無くても、プロレスは説得力を持ってしっかりと完結するのです。そしてそれが一番盛り上がるのです。

なお、先輩は2時間55分台でした。流石ではありますが、本人的には不発だったかもしれません。

終了後は紙コップ10杯くらいの水を飲みました。自分で持参したものも合わせると2リットル近く飲んだと思います。それでも尿の出は少な目でしたのでやはり脱水の疑いがあります。ゼリー、アミノ酸プロテイン、サプリもすぐに飲んで回復に努めました。危ないかもしれないと思ったのでしばらく日陰で転がっていました。

もうだめだ。3カウントどころではない。

アフター

タイムがパッとしなかろうと食べることは怠りません。佐倉名産の大和芋を使ったやまとん汁を食べないという選択肢などないでしょう。食べ応えバッチリです。ビールもたっぷり注がれて満足です。

屋台らしい屋台が沢山で元気が出ます。

翌日も仕事ということであまり時間がありません。全くもってふがいない走りで終わった悔しさを胸に、付近の写真を撮り、“いつか快走してみせたい”と悶々とします。成田空港を目指しつつ、公津の杜の華の湯さんというスーパー銭湯に立ち寄りました。

有森裕子さんも高橋尚子さんもここで鍛えていたのですから。

風呂とアイスで命を回復します。

最後に

体調も良くて3時間8分くらいではいけるだろうと甘く見ていましたが、期待以上のストロングスタイルにしっかり鼻っ柱を折られて現実を知りました。本来のマラソンの姿を教えていただいたような大会で、こういう時こそ真の実力が問われるのだと実感しました。

アスリートタウン佐倉で脈々と受け継がれている伝統の大会に参加することができて光栄です。佐倉の皆様、骨のある大会を開催していただくと共に応援していただきありがとうございました!